霊の礎

番号項目内容
1 霊界物語  16_卯_丹波物語1 大江山/冠島沓島/丹波村  霊の礎(一)  No. = 1683

(たま)(いしずゑ)(一)

霊界(れいかい)には神界(しんかい)中界(ちうかい)幽界(いうかい)三大(さんだい)境域(きやうゐき)がある。
神界(しんかい)神道家(しんだうか)(とな)ふる高天原(たかあまはら)であり、仏者(ぶつしや)()極楽(ごくらく)浄土(じやうど)であり、(また)耶蘇(やそ)のいふ天国(てんごく)である。

中界(ちうかい)神道家(しんだうか)(とな)ふる(あめ)八衢(やちまた)であり、仏者(ぶつしや)()六道(ろくだう)(つじ)であり、キリストのいふ精霊界(せいれいかい)である。

幽界(いうかい)神道家(しんだうか)(とな)ふる()(くに)(そこ)(くに)であり、仏者(ぶつしや)()八万(はちまん)地獄(ぢごく)であり、(また)キリストのいふ地獄(ぢごく)である。

(ゆゑ)(あめ)八衢(やちまた)高天原(たかあまはら)にもあらず、また根底(ねそこ)(くに)にもあらず、両界(りやうかい)中間(ちうかん)介在(かいざい)する(なか)(ほど)位地(ゐち)にして(すなは)情態(じやうたい)である。(ひと)死後(しご)(ただち)(いた)るべき境域(きやうゐき)にして所謂(いはゆる)中有(ちうう)である。中有(ちうう)()ること(やや)(ひさ)しき(のち)現界(げんかい)にありし(とき)行為(かうゐ)正邪(せいじや)により(あるひ)高天原(たかあまはら)(のぼ)り、(あるひ)根底(ねそこ)(くに)()()くものである。

人霊(じんれい)中有(ちうう)情態(じやうたい)(あめ)八衢(やちまた))に()(とき)天界(てんかい)にもあらず(また)地獄(ぢごく)にもあらず。仏者(ぶつしや)所謂(いはゆる)六道(ろくだう)(つじ)または三途(せうづ)川辺(かはべ)()ちて()るものである。

人間(にんげん)()ける高天原(たかあまはら)情態(じやうたい)とは(しん)(ぜん)()(あひ)和合(わがふ)せし(とき)であり、根底(ねそこ)(くに)情態(じやうたい)とは邪悪(じやあく)虚偽(きよぎ)とが人間(にんげん)にありて合致(がつち)せる(とき)()ふのである。

(ひと)霊魂中(れいこんちう)()(ところ)(しん)(ぜん)()和合(わがふ)する(とき)はその(ひと)(ただち)天国(てんごく)(のぼ)り、(ひと)霊魂中(れいこんちう)()邪悪(じやあく)虚偽(きよぎ)合致(がつち)したる(とき)は、その(ひと)(たちま)地獄(ぢごく)()つるものである。(かく)(ごと)きは(あめ)八衢(やちまた)()(とき)(おい)(おこな)はるるものである。

(あめ)八衢(やちまた)中有界(ちううかい))に()人霊(じんれい)(すこぶ)多数(たすう)である。八衢(やちまた)一切(いつさい)のものの(はじ)めての会合所(くわいがふしよ)であつて、此処(ここ)にて()霊魂(れいこん)試験(しけん)され準備(じゆんび)さるるのである。人霊(じんれい)八衢(やちまた)彷徨(はうくわう)居住(きよぢう)する期間(きかん)(かなら)ずしも一定(いつてい)しない、(ただち)高天原(たかあまはら)(のぼ)るのもあり、(ただち)地獄(ぢごく)()ちるのもある。極善(ごくぜん)極真(ごくしん)(ただち)高天原(たかあまはら)(のぼ)り、極邪(ごくじや)極悪(ごくあく)(ただち)根底(ねそこ)(くに)墜落(つゐらく)して(しま)ふのである。(あるひ)八衢(やちまた)数日(すうじつ)(また)数週日(すうしうじつ)(すう)年間(ねんかん)()るものである。されど此処(ここ)三十(さんじふ)(ねん)以上(いじやう)()るものは()い。(かく)(ごと)時限(じげん)(おい)相違(さうゐ)があるのは、人間(にんげん)内外分(ないぐわいぶん)(あひだ)相応(さうおう)あると、あらざるとに()るからである。

人間(にんげん)()するや、(かみ)(ただち)にその霊魂(れいこん)正邪(せいじや)審判(しんぱん)(たま)ふ、(ゆゑ)(あし)きものの地獄界(ぢごくかい)()ける醜団体(しうだんたい)(おもむ)くはその人間(にんげん)()にある(とき)その(しゆ)とする(ところ)(あい)なるものが地獄界(ぢごくかい)所属(しよぞく)して()たからである。(また)()(ひと)高天原(たかあまはら)()ける善美(ぜんび)団体(だんたい)(おもむ)くのもその(ひと)()()りし(とき)(その)(あい)(その)(ぜん)(その)(しん)(まさ)天国(てんごく)団体(だんたい)(すで)加入(かにふ)して()たからである。

天界(てんかい)地獄(ぢごく)区劃(くくわく)(かく)(ごと)判然(はんぜん)たりと(いへど)も、肉体(にくたい)生涯(しやうがい)()りし(とき)(おい)朋友(ほういう)となり知己(ちき)となりしものや、(とく)夫婦(ふうふ)兄弟(きやうだい)姉妹(きやうだい)となりしものは、(かみ)許可(きよか)()(あめ)八衢(やちまた)(おい)会談(くわいだん)することが出来(でき)るものである。

生前(せいぜん)朋友(ほういう)知己(ちき)夫婦(ふうふ)兄弟(きやうだい)姉妹(しまい)(いへど)も、一旦(いつたん)この八衢(やちまた)(おい)(わか)れたる(とき)は、高天原(たかあまはら)(おい)ても根底(ねそこ)(くに)(おい)ても(ふたた)相見(あひみ)(こと)出来(でき)ない。(また)相識(あひし)(こと)()い。(ただし)同一(どういつ)信仰(しんかう)同一(どういつ)(あい)同一(どういつ)性情(せいじやう)()つたものは天国(てんごく)(おい)(ふたた)相見(あひみ)相識(あひし)ることが出来(でき)るのである。

人間(にんげん)死後(しご)高天原(たかあまはら)根底(ねそこ)(くに)()くに(さき)だつて何人(なにびと)経過(けいくわ)すべき状態(じやうたい)三途(さんと)ある。そして第一(だいいち)外分(ぐわいぶん)状態(じやうたい)第二(だいに)内分(ないぶん)状態(じやうたい)第三(だいさん)準備(じゆんび)状態(じやうたい)である。この状態(じやうたい)経過(けいくわ)する境域(きやうゐき)(あめ)八衢(やちまた)中有界(ちううかい))である。(しか)るに()順序(じゆんじよ)()たず(ただち)高天原(たかあまはら)(のぼ)り、根底(ねそこ)(くに)()つるものもあるのは(まへ)()べた(とほ)りである。(ただち)高天原(たかあまはら)(のぼ)(また)(みちび)かるるものは、その人間(にんげん)現界(げんかい)()(とき)(かみ)()り、(かみ)(しん)善道(ぜんだう)()(おこな)ひ、その霊魂(れいこん)(かみ)復活(ふくくわつ)して高天原(たかあまはら)(のぼ)準備(じゆんび)(はや)くも出来(でき)()たからである。
また(ぜん)(おもて)標榜(へうぼう)して内心(ないしん)(あく)包蔵(はうざう)するもの(すなは)ち、自己(じこ)凶悪(きようあく)(よそほ)(ひと)(あざむ)くために(ぜん)利用(りよう)した偽善者(きぜんしや)や、不信仰(ふしんかう)にして(かみ)存在(そんざい)(みと)めなかつたものは、(ただち)地獄(ぢごく)墜落(つゐらく)無限(むげん)永苦(えいく)()くる(こと)になるのである。

死後(しご)高天原(たかあまはら)安住(あんぢう)せむとして霊的(れいてき)生涯(しやうがい)(おく)ると()ふことは、非常(ひじやう)難事(なんじ)(しん)ずるものがある。()()てその身肉(しんにく)(ぞく)せる所謂(いはゆる)情欲(じやうよく)なるものを一切(いつさい)脱離(だつり)せなくては()らないからだと()(ひと)がある。(かく)(ごと)(かんが)への(ひと)(しゆ)として富貴(ふうき)より()れる世間(せけん)(てき)事物(じぶつ)(しりぞ)け、(かみ)(ほとけ)(すく)ひ、永遠(ゑいゑん)生命(せいめい)()ふことに(くわん)して、()えず敬虔(けいけん)想念(さうねん)()らし祈願(きぐわん)(はげ)教典(けうてん)読誦(どくじゆ)して功徳(くどく)()()()(にく)(はな)れて(れい)()めるものと(おも)つて()るのである。(しか)るに天国(てんごく)(かく)(ごと)くにして(のぼ)()るものでは()い。()()(れい)()(にく)(はな)れようと(つと)むるものは(かへつ)一種(いつしゆ)悲哀(ひあい)生涯(しやうがい)修得(しうとく)高天原(たかあまはら)歓楽(くわんらく)摂受(せつじゆ)する(こと)到底(たうてい)出来(でき)るものではない。()ンとなれば(ひと)各自(かくじ)生涯(しやうがい)死後(しご)にも(なほ)留存(りうぞん)するものなるが(ゆゑ)である。高天原(たかあまはら)(のぼ)りて歓楽(くわんらく)生涯(しやうがい)永遠(ゑいゑん)(うけ)むと(おも)はば現世(げんせ)(おい)世間(せけん)(てき)業務(げふむ)()りその職掌(しよくしやう)(つく)道徳(だうとく)(てき)民文(みんぶん)(てき)生涯(しやうがい)(おく)り、かくして(のち)(はじ)めて霊的(れいてき)生涯(しやうがい)()けねばならぬのである。これを(ほか)にしては霊的(れいてき)生涯(しやうがい)()し、その心霊(しんれい)をして高天原(たかあまはら)(のぼ)るの準備(じゆんび)(まつた)ふし()べき(みち)()いのである。内的(ないてき)生涯(しやうがい)(きよ)(おく)ると同時(どうじ)外的(ぐわいてき)生涯(しやうがい)(いとな)まないものは砂上(さじやう)楼閣(ろうかく)(ごと)きものである。(あるひ)次第(しだい)陥没(かんぼつ)(あるひ)(かべ)()(ゆか)(やぶ)崩壊(ほうくわい)顛覆(てんぷく)する(ごと)きものである。アヽ惟神(かむながら)(たま)幸倍(ちはへ)坐世(ませ)
2 霊界物語  16_卯_丹波物語1 大江山/冠島沓島/丹波村  霊の礎(二)  No. = 1684

(たま)(いしずゑ)(二)

幼児(えうじ)嬰児(えいじ)死後(しご)
嬰児(えいじ)幼児(えうじ)不幸(ふかう)にして現世界(このよ)()りしその(あと)
状況(じやうきやう)(つぶ)さに()べておく。
○ 
(ひと)(あら)はれ(いで)()(かなら)復活(ふくくわつ)するものぞ
そは神言(かみごと)言霊(ことたま)(ちから)(たよ)()ればなり
言霊(げんれい)神語(しんご)神真(まこと)あり神真(まこと)()りて復活(ふくくわつ)
(かみ)をば(さと)()るものぞ。
○ 
嬰児(えいじ)はその(ちち)また(はは)善悪(ぜんあく)正邪(せいじや)(かか)はらず
(しん)不信(ふしん)区別(くべつ)()くその()(あた)りて救世神(ぐせしん)
摂受(せつじゆ)(たま)ふものなれば神界(しんかい)にても慇懃(いんぎん)
一大(いちだい)薫陶(くんたう)()くるなり。
○ 
嬰児(えいじ)順序(じゆんじよ)(したが)ひて教育(けういく)せられ(ぜん)()
(たい)する情動(じやうだう)浸染(しんせん)真智(しんち)(つちか)(しき)()
その(のち)知識(ちしき)証覚(しようかく)(あひ)(ともな)ひて円満(ゑんまん)
(ゐき)(すす)むに(したが)ひて(つひ)天界(たかま)(みちび)かれ
天人(てんにん)神子(しんし)となるものぞ。
○ 
事物(じぶつ)道理(だうり)通暁(つうげう)せる世人(せじん)(けつ)して一人(ひとり)でも
地獄(ぢごく)根底(ねそこ)()(ため)(うま)(いで)たる(もの)()
(ただ)神霊界(しんれいかい)経綸(けいりん)(つか)ふるために()れし(もの)
根底(ねそこ)(くに)地獄(ぢごく)へと()()くものは(みづか)らの
現世(げんせ)(をか)せし罪過(ざいくわ)にて()(くる)しむる(もの)ぞかし
嬰児(えいじ)幼児(えうじ)()(なか)罪過(ざいくわ)(をか)せし(こと)もなく
清浄(せいじやう)身魂(みたま)(ゆゑ)ぞかし。
○ 
嬰児(えいじ)幼児(えうじ)現界(げんかい)()りて他界(たかい)(いた)(とき)
依然(いぜん)(もと)嬰児(えいじ)なり無識(むしき)無智(むち)(その)うちに
清浄(せいじやう)無垢(むく)(ところ)あり万事(ばんじ)(たい)して可愛(かはい)こと
その生前(せいぜん)(ことな)らず(かれ)神界(しんかい)天人(てんにん)
なるべき資格(しかく)能力(のうりよく)萠芽(はうが)自然(しぜん)保有(ほいう)せり
アヽ惟神(かむながら)々々(かむながら)(かみ)仁慈(じんじ)(たふと)さよ。
○ 
(すべ)ての(ひと)(うつ)()()てて他界(たかい)()(とき)
また生前(せいぜん)同一(どういつ)状態(じやうたい)なるぞ不思議(ふしぎ)なれ。
○ 
嬰児(えいじ)嬰児(えいじ)状態(じやうたい)幼児(えうじ)幼児(えうじ)状態(じやうたい)
青年(せいねん)成人(せいじん)老人(らうじん)現界(げんかい)同様(どうやう)状態(じやうたい)
中有(ちうう)世界(せかい)逍遥(せうえう)各自(かくじ)(ひと)状態(じやうたい)
転変(てんぺん)するは(その)(のち)ぞ。
○ 
嬰児(えいじ)幼児(えうじ)状態(じやうたい)()よりも(まさ)りしものあるは
清浄(せいじやう)無垢(むく)にて悪念(あくねん)()こりしこと()実際(じつさい)
その生涯(しやうがい)悪業(あくごふ)根底(ねそこ)(おろ)さぬ(ため)ぞかし
清明(せいめい)無垢(むく)嬰幼児(えいえうじ)神霊(しんれい)世界(せかい)一切(いつさい)
事物(じぶつ)(こころ)植込(うゑこ)まれ(まこと)(しん)(あい)(ぜん)
()くべき(うつは)なればなり。
○ 
他界(たかい)()ける嬰児(みどりご)のその状態(じやうたい)現界(げんかい)
小児(せうに)(すべ)超越(てうゑつ)物質(ぶつしつ)(てき)形態(けいたい)
(いう)するものは自身(じしん)にて頑鈍(ぐわんどん)なればその(はじ)
()くる(ところ)感覚(かんかく)情緒(じやうちよ)霊界(れいかい)よりで()
外界(ぐわいかい)起元(きげん)辿(たど)()く。
○ 
(ゆゑ)世上(せじやう)嬰児(えいじ)()如何(いか)地上(ちじやう)(あゆ)まむか
如何(いか)動作(どうさ)統制(とうせい)言語(げんご)(はつ)する(こと)までも
(まな)ばにやならぬ不便(ふべん)あり(その)感覚(かんかく)(いた)りても
(まなこ)(みみ)(くち)(ごと)きそを(ひら)かむと焦慮(せうりよ)して
(やうや)目的(もくてき)達成(たつせい)す。
○ 
されど他界(たかい)小児(せうに)()(これ)(まつた)相反(あひはん)
精霊界(せいれいかい)()(ゆゑ)動作(どうさ)(ことごと)内分(ないぶん)より
()れば実習(じつしふ)()たずして(あるひ)(あゆ)()(かた)
神霊界(しんれいかい)天人(てんにん)言語(げんご)(がい)して想中(そうちう)
諸概念(しよがいねん)にて調停(てうてい)されその情動(じやうだう)より(なが)()
これ現界(げんかい)霊界(れいかい)(ひと)相違(さうゐ)()(てん)ぞ。
大正十一年十二月[※2021/02/11次の一文は削除した。「小雨ふる透明殿の洋室に初夏を籠らひ校正ペン採る(昭和一〇・五・二八於透明殿王仁校正)」]
3 霊界物語  17_辰_丹波物語2 丹波村/鬼ケ城山  霊の礎(三)  No. = 1706

(たま)(いしずゑ)(三)

一、高天原(たかあまはら)天国(てんごく)(のぼ)るものは、地上(ちじやう)にある(とき)(その)身内(しんない)(あい)(しん)との天国(てんごく)開設(かいせつ)()かなければ、死後(しご)(おい)身外(しんぐわい)天国(てんごく)摂受(せつじゆ)することは不可能(ふかのう)である。
一、人間(にんげん)として、(その)身内(しんない)天国(てんごく)(いう)()かつたならば身外(しんぐわい)()天国(てんごく)(けつ)して(その)(ひと)(なが)()るものでは()い。(また)(これ)摂受(せつじゆ)することが出来(でき)ぬものである。(えう)するに(ひと)現実界(げんじつかい)にある(あひだ)に、(みづか)心身内(しんしんない)天国(てんごく)(つく)りおく必要(ひつえう)がある。(しか)して天国(てんごく)(みづか)(つく)()(ひら)くのは、(かみ)(あい)(かみ)(しん)無限(むげん)絶対(ぜつたい)合一(がふいつ)しておかねば()らぬ。(ひと)()うしても、この無限(むげん)絶対(ぜつたい)一断片(いちだんぺん)である以上(いじやう)は、何処(どこ)までも無限(むげん)絶対(ぜつたい)無始(むし)無終(むしう)真神(しんしん)信愛(しんあい)せなくては霊肉(れいにく)(とも)安静(あんせい)(たも)つことは出来(でき)ぬものである。
一、真神(しんしん)たる天之(あめの)御中主(みなかぬし)大神(おほかみ)その霊徳(れいとく)完備(くわんび)具足(ぐそく)せるを天照皇(あまてらすすめ)大御神(おほみかみ)(とな)(たてまつ)り、(また)(つき)大御神(おほみかみ)(とな)(たてまつ)る。(しか)して()()祖神(そしん)(れい))を高皇(たかみ)産霊(むすびの)大神(おほかみ)(とな)(いづ)御魂(みたま)(まを)(たてまつ)り、(みづ)()祖神(そしん)(たい))を神皇(かむみ)産霊(むすびの)大神(おほかみ)(とな)(みづ)御魂(みたま)(まを)(たてまつ)る。
一、霊系(れいけい)主宰神(しゆさいしん)(いづ)御魂(みたま)()します国常立(くにとこたちの)(かみ)体系(たいけい)主宰神(しゆさいしん)(みづ)御魂(みたま)()します豊国主(とよくにぬしの)(みこと)(まを)(たてまつ)る。
一、以上(いじやう)三神(さんしん)(その)()活動(くわつどう)()りて種々(しゆじゆ)名義(めいぎ)あれども、三位(さんみ)一体(いつたい)にして天之(あめの)御中主(みなかぬし)大神(おほかみ)大国常立(おほくにとこたちの)(みこと)(おん)一柱(ひとはしら)帰着(きちやく)するのである。
一、(ゆゑ)独一(どくいつ)真神(しんしん)(とな)(たてまつ)り、一神(いつしん)(すなは)多神(たしん)にして多神(たしん)(すなは)一神(いつしん)である。(これ)短縮(たんしゆく)して(しゆ)()ふ。(また)(いづ)御魂(みたま)霊界人(れいかいじん)(しゆ)である。(また)(みづ)御魂(みたま)現界人(げんかいじん)心身内(しんしんない)(まも)(をさ)むる(しゆ)である。
一、現界人(げんかいじん)にして心身内(しんしんない)天国(てんごく)()てておかねば死後(しご)身外(しんぐわい)天国(てんごく)摂受(せつじゆ)することは到底(たうてい)不可能(ふかのう)である。死後(しご)天国(てんごく)歓喜(くわんき)摂受(せつじゆ)()現実界(げんじつかい)歓喜(くわんき)生活(せいくわつ)(おく)らむと(おも)ふものは、(みづ)御魂(みたま)(まも)りを()けねばならぬ。(えう)するに生命(いのち)清水(しみづ)()()(うゑ)(かは)ける心霊(しんれい)(うるほ)しておかねば()らぬのである。(みづ)御魂(みたま)()(とほ)し、(くち)(とほ)して(しめ)されたる言霊(ことたま)(すなは)生命(いのち)清水(しみづ)である。霊界(れいかい)物語(ものがたり)によつて(ひと)心身(しんしん)(とも)歓喜(くわんき)(むせ)び、永遠(ゑいゑん)生命(せいめい)(たも)ち、死後(しご)歓楽境(くわんらくきやう)(きづ)()るものである。
一、天帝(てんてい)(すなは)(しゆ)水火(すゐくわ)(いき)呼吸(こきふ)して無限(むげん)にその生命(せいめい)(たも)(また)宇宙(うちう)万有(ばんいう)生命(せいめい)源泉(げんせん)()(たま)ふ。
一、太陽(たいやう)(また)水火(すゐくわ)(いき)呼吸(こきふ)して光温(くわうをん)万有(ばんいう)(あた)ふ。されど太陽神(たいやうしん)呼吸(こきふ)する大気(たいき)は、太陰神(たいいんしん)呼吸(こきふ)する大気(たいき)ではない。(また)人間(にんげん)呼吸(こきふ)する大気(たいき)は、(しゆ)(およ)日月(じつげつ)呼吸(こきふ)する大気(たいき)では()い。(ゆゑ)万物(ばんぶつ)呼吸(こきふ)する大気(たいき)(また)()()れに(ちが)つて()る。(すべ)(かみ)呼吸(こきふ)する大気(たいき)現体(げんたい)呼吸(こきふ)する大気(たいき)では()い。現実界(げんじつかい)精霊界(せいれいかい)(すべ)ての事象(じしやう)相違(さうゐ)あるは、(これ)にても(あきら)かである。(しか)しながら現実界(げんじつかい)精霊界(せいれいかい)も、外面(ぐわいめん)より()れば(ほと)んど相似(さうじ)して()るものである。()ンとなれば現実界(げんじつかい)一切(いつさい)精霊界(せいれいかい)移写(いしや)なるを(もつ)てである。
一、高天原(たかあまはら)天国(てんごく)(しゆ)神格(しんかく)()りて所成(しよせい)せられて()る。(ゆゑ)全徳(ぜんとく)人間(にんげん)()天国(てんごく)と、三徳(さんとく)二徳(にとく)一徳(いつとく)人間(にんげん)()天国(てんごく)とは(おのおの)高下(かうげ)区別(くべつ)がある。(また)(しゆ)()人々(ひとびと)()つて(しゆ)神格(しんかく)相違(さうゐ)があるのである。
一、そして何人(なにびと)(まなこ)にも同一(どういつ)()えざるは主神(しゆしん)()変異(へんい)があるのでは()い。(しゆ)()(ところ)塵身(ぢんしん)(また)霊身(れいしん)に、その(とく)不同(ふどう)があつて、自身(じしん)情動(じやうだう)()りて(その)標準(へうじゆん)(さだ)むるからである。
一、天国(てんごく)には霊身(れいしん)善徳(ぜんとく)如何(いかん)()つて高下(かうげ)大小(だいせう)種々(しゆじゆ)団体(だんたい)(ひら)かれて()る。(しゆ)(あい)(しゆ)(しん)じて(とく)(まつた)きものは、最高(さいかう)天国(てんごく)(のぼ)最歓喜(さいくわんき)(きやう)(あそ)び、(しゆ)御姿(みすがた)(また)至真(ししん)至美(しび)至善(しぜん)(えい)ずるのである。(ここ)(おい)てか天国(てんごく)種々(しゆじゆ)区別(くべつ)現出(げんしゆつ)し、主神(しゆしん)神格(しんかく)()(まなこ)高下(かうげ)勝劣(しようれつ)区別(くべつ)出来(でき)るのである。
一、(また)天国外(てんごくぐわい)()罪悪(ざいあく)不信(ふしん)()(いた)つては主神(しゆしん)()れば苦悶(くもん)()へず、()悪相(あくさう)()恐怖(きようふ)()(あた)はざるに(いた)るのである。
一、主神(しゆしん)天国(てんごく)(かく)団体(だんたい)(なか)にその神姿(しんし)(あら)はし(たま)(とき)は、(その)(おん)(さう)一個(いつこ)天人(てんにん)()させ(たま)ふ。されど(しゆ)()諸多(しよた)天人(てんにん)とは天地(てんち)相違(さうゐ)がある。(しゆ)(みづか)らの()神格(しんかく)(その)神身(しんしん)より全徳(ぜんとく)()つて(かがや)(たま)ふからである。
一、一霊(いちれい)四魂(しこん)(すなは)直霊(ちよくれい)荒魂(あらみたま)和魂(にぎみたま)奇魂(くしみたま)幸魂(さちみたま)以上(いじやう)四魂(しこん)には各自(かくじ)直霊(ちよくれい)()一霊(いちれい)(これ)主宰(しゆさい)して()る。この四魂(しこん)(まつた)(ぜん)(あい)(しん)とに善動(ぜんどう)活用(くわつよう)するを全徳(ぜんとく)()ふ。全徳(ぜんとく)霊身(れいしん)(およ)塵身(ぢんしん)(ただち)天国(てんごく)最高(さいかう)位地(ゐち)(のぼ)り、(また)三魂(さんこん)(ぜん)活用(くわつよう)するを三徳(さんとく)()第二(だいに)天国(てんごく)(すす)み、(また)二魂(にこん)(ぜん)活用(くわつよう)するを二徳(にとく)()第三(だいさん)天国(てんごく)(すす)み、(また)一魂(いつこん)(ぜん)活用(くわつよう)するを一徳(いつとく)(また)一善(いちぜん)()ひ、最下級(さいかきふ)天国(てんごく)(いた)()るものである。一徳(いつとく)一善(いちぜん)(しる)すべき()きものは、草莽間(さうまうかん)漂浪(へうらう)し、(また)(あめ)八衢(やちまた)彷徨(はうかう)するものである。
一、(これ)(はん)して(あく)(つよ)きもの、不信(ふしん)不愛(ふあい)不徳(ふとく)()は、(その)罪業(ざいごう)軽重(けいちよう)(おう)じて()()れの地獄(ぢごく)()し、(つみ)相当(さうたう)苦悶(くもん)()くるのである。
大正十一年十二月
4 霊界物語  18_巳_丹波物語3 玉照姫の誕生  霊の礎(四)  No. = 1729

(たま)(いしずゑ)(四)

一、真神(しんしん)(また)厳瑞(げんずゐ)なる主神(しゆしん)(みと)められ(あい)せられ(しん)ぜられ(また)主神(しゆしん)(みと)(ふか)(しん)(あつ)(あい)する(ところ)には(かなら)天国(てんごく)(ひら)かれるものである。諸多(しよた)団体(だんたい)()ける善徳(ぜんとく)不同(ふどう)よりして、主神(しゆしん)礼拝(れいはい)するその方法(はうはふ)(また)同一(どういつ)でない、(ゆゑ)天国(てんごく)にも差等(さとう)あり(ひと)往生(わうじやう)すべき天国(てんごく)相違(さうゐ)出来(でき)るのである。(しか)(なが)天国(てんごく)円満(ゑんまん)なるは(かく)(ごと)不同(ふどう)あるが(ゆゑ)である。同一(どういつ)(はな)()()にも種々(しゆじゆ)枝振(えだぶ)りもあり(はな)にも満開(まんかい)のもの半開(はんかい)のもの(つぼみ)(まま)のものがあつて、(ひと)つの花樹(くわじゆ)本分(ほんぶん)完全(くわんぜん)(つく)して()るやうなものである。
一、天国(てんごく)各種(かくしゆ)各様(かくやう)分体(ぶんたい)より形成(けいせい)したる単元(たんげん)であつて、その分体(ぶんたい)(もつと)円満(ゑんまん)なる形式(けいしき)(なか)排列(はいれつ)せられて()る。(すべ)円満(ゑんまん)具足(ぐそく)(さう)なるものは諸分体(しよぶんたい)調節(てうせつ)より(きた)るものといふことは吾人(ごじん)諸々(もろもろ)感覚(かんかく)外心(ぐわいしん)(うご)かす(ところ)一切(いつさい)()なるもの(たの)しきもの(こころ)ゆくものの性質(せいしつ)()れば分明(ぶんめい)である。数多(あまた)相和(あひわ)相協(あいかな)うた分体(ぶんたい)があつて(あるひ)同時(どうじ)(あるひ)連続(れんぞく)して節奏(せつそう)および調和(てうわ)(しやう)ずるより(おこ)(きた)るもので(けつ)して単独(たんどく)事物(じぶつ)より(はつ)せないものである。(ゆゑ)種々(しゆじゆ)変化(へんくわ)快感(くわいかん)(しやう)ずるに(いた)ることは吾人(ごじん)日夜(にちや)目撃(もくげき)実証(じつしよう)する(ところ)である。そして(この)快感(くわいかん)性相(せいさう)(さだ)むるは変化(へんくわ)性質(せいしつ)如何(いかん)にあるのである。天国(てんごく)()ける円満(ゑんまん)具足(ぐそく)実相(じつさう)種々(しゆじゆ)変態(へんたい)帰因(きいん)することを(あきら)()らるるのである。
一、天国(てんごく)全体(ぜんたい)(ひとつ)巨人(きよじん)(たと)()きものである。(ゆゑ)(かふ)天国(てんごく)団体(だんたい)はその頭部(とうぶ)(また)頭部(とうぶ)()局所(きよくしよ)()(やう)なものである。(おつ)天国(てんごく)団体(だんたい)胸部(きようぶ)(また)胸部(きようぶ)()局所(きよくしよ)にある。(へい)天国(てんごく)団体(だんたい)腰部(えうぶ)(また)腰部(えうぶ)()局所(きよくしよ)()(ごと)きものである。(ゆゑ)最上(さいじやう)天国(てんごく)(すなは)第一(だいいち)天国(てんごく)頭部(とうぶ)より(くび)(いた)るまでを()め、中間(ちうかん)(すなは)第二(だいに)天国(てんごく)胸部(きようぶ)より(こし)(およ)(ひざ)(あひだ)()め、最下(さいか)(すなは)第三(だいさん)天国(てんごく)脚部(きやくぶ)より脚底(きやくてい)(ひぢ)より指頭(しとう)(あひだ)()めて()(やう)なものである。
一、天国(てんごく)(けつ)して(うへ)(はう)而已(のみ)()るもので()い。上方(じやうはう)にも中間(ちうかん)にも下方(かはう)にも存在(そんざい)するものである。人間(にんげん)肉体(にくたい)上下(じやうげ)区別(くべつ)なく頭部(とうぶ)より脚底(きやくてい)(いた)るまでそれぞれ意志(いし)(まま)活動(くわつどう)する資質(ししつ)ある(ごと)きものである。(ゆゑ)天国(てんごく)下面(かめん)()精霊(せいれい)もあり、天人(てんにん)もある、(また)天国(てんごく)上面(じやうめん)()むのも中間(ちうかん)()むのもある。(てん)高天原(たかあまはら)もあり()高天原(たかあまはら)()つて各自(かくじ)その善徳(ぜんとく)相違(さうゐ)()つて住所(ぢうしよ)(こと)にするのである。
一、宇宙間(うちうかん)(おい)ては一物(いちぶつ)(いへど)(けつ)して(うしな)はるる(こと)()く、(また)一物(いちぶつ)静止(せいし)して()るものでは()い。(ゆゑ)輪廻(りんね)転生(てんしやう)(すなは)再生(さいせい)()ふことは()()べきものである。(しか)るに生前(せいぜん)記憶(きおく)意志(いし)滅亡(めつぼう)した(のち)矢張(やはり)個人(こじん)()ふものが再生(さいせい)して()くとすれば、(つま)自分(じぶん)自分(じぶん)であると()(こと)()らずに再生(さいせい)するものならば再生(さいせい)せないも(おな)じことであると()(ひと)がある。(じつ)(もつと)もな()(ぶん)である。(すべ)人間(にんげん)意志(いし)情動(じやうだう)なるものは、何処(どこ)までも(くち)ないものである以上(いじやう)は、霊魂(れいこん)不滅(ふめつ)(うへ)から()ても記憶(きおく)意志(いし)(もつ)天国(てんごく)()くものである。(しか)現界(げんかい)再生(さいせい)する(とき)一旦(いつたん)その肉体(にくたい)弱少(じやくせう)となるを(もつ)容易(ようい)記憶(きおく)喚起(くわんき)することは出来(でき)ないのである。(また)記憶(きおく)して()ても(なん)(えき)する(ところ)なき而已(のみ)ならず、種々(しゆじゆ)人生(じんせい)(じやう)弊害(へいがい)(ともな)ふからである。(これ)(はん)して天国(てんごく)()(とき)はその記憶(きおく)意念(いねん)益々(ますます)明瞭(めいれう)()つて()るものである。(ゆゑ)天国(てんごく)にては再生(さいせい)()はず、復活(ふくくわつ)()ふのである。
一、科学(くわがく)(てき)交霊論(かうれいろん)(しや)人霊(じんれい)憑依(ひようい)せし情況(じやうきやう)死後(しご)世界(せかい)()いて種々(しゆじゆ)論弁(ろんべん)(こころ)みて()るのは全然(ぜんぜん)無用(むよう)(わざ)でもない。(しか)(なが)(かれ)()()最初(さいしよ)最後(さいご)()(ふた)つの(なぞ)(あひだ)板挟(いたばさ)みの姿(すがた)で、(その)()(ところ)()らない有様(ありさま)である。(かれ)()はホンの少時間(せうじかん)時間(じかん)()ふものを最早(もはや)(かぞ)へることの出来(でき)世界(せかい)へホンの一足(ひとあし)(ばか)死者(ししや)(あと)をつけて()くだけであつて、闇黒(あんこく)(なか)(その)(まま)茫然(ばうぜん)としてその行衛(ゆくゑ)(うしな)つて(しま)つて()る。(かれ)()(たい)して宇宙(うちう)秘密(ひみつ)真相(しんさう)闡明(せんめい)せよと()つた(ところ)で、到底(たうてい)ダメである。
一、宇宙(うちう)秘密(ひみつ)真相(しんさう)到底(たうてい)二言(ふたこと)三言(みこと)現代人(げんだいじん)脳裡(なうり)()るものでは()い。(また)本当(ほんたう)にこれを物語(ものがた)つた(ところ)到底(たうてい)人間(にんげん)頭脳(づなう)這入(はい)()れるものでは()い。人間(にんげん)分際(ぶんざい)としては如何(いか)なる聖人(せいじん)賢哲(けんてつ)(けつ)して天国(てんごく)霊界(れいかい)秘密(ひみつ)真相(しんさう)(にぎ)(こと)不可能(ふかのう)だと(しん)じて()る。(なん)となれば(この)秘密(ひみつ)真相(しんさう)宇宙(うちう)それ自身(じしん)(ごと)無限(むげん)絶対(ぜつたい)不可測(ふかそく)窮極(きうきよく)する(ところ)()いものだからである。
一、死者(ししや)矢張(やは)霊界(れいかい)(いき)()るならば、(かれ)()(なん)()かの方法(はうはふ)(もち)ゐてなりと吾々(われわれ)(をし)へて()れさうなものだと()(ひと)がある。(しか)しながら死者(ししや)吾々(われわれ)(はなし)をすることが出来(でき)時分(じぶん)には死者(ししや)(はう)(おい)(なに)吾々(われわれ)報告(はうこく)すべき材料(ざいれう)()つて()ないし、(また)(なに)(はな)すべき(ほど)事柄(ことがら)()()時分(じぶん)には、死者(ししや)最早(もはや)吾々(われわれ)交通(かうつう)出来(でき)ない天国(てんごく)(のぼ)つて、永久(とこしへ)吾々(われわれ)人間(にんげん)()(はな)れて(しま)つて()るからである。
大正十一年十二月
(昭和一〇・六・三王仁校正)
5 霊界物語  19_午_丹波物語4 玉照姫と玉照彦  霊の礎(五)  No. = 1751

(たま)(いしずゑ)(五)

一、高天原(たかあまはら)復活(ふくくわつ)したる人間(にんげん)霊身(れいしん)は、地上(ちじやう)現実界(げんじつかい)生存(せいぞん)せし(とき)(ごと)く、思想(しさう)感情(かんじやう)意識(いしき)(とう)(いう)して(たの)しく(かみ)(ふところ)(いだ)かれ、種々(しゆじゆ)積極(せつきよく)(てき)神業(しんげふ)(いとな)むことを()るは(まへ)()べた(とほ)りである。
()人間(にんげん)()うして現界(げんかい)(ひと)肉躰(にくたい)(たも)ちて(うま)()るかと()問題(もんだい)(いた)つては、如何(いか)なる賢哲(けんてつ)的確(てきかく)解決(かいけつ)(あた)へて()ない。(しか)(これ)(じつ)()むを()ない(ところ)である。物質(ぶつしつ)(てき)要素(えうそ)(もつ)()(かた)められたる人間(にんげん)として無限(むげん)絶対(ぜつたい)なる精霊界(せいれいかい)消息(せうそく)解釈(かいしやく)せむとするのは(あたか)()()りて(うを)(もと)め、海底(かいてい)(ひそ)みて焚火(たきび)(だん)()むとするやうなものである。(ゆゑ)現界人(げんかいじん)死後(しご)生涯(しやうがい)霊界(れいかい)真相(しんさう)(さぐ)らむとして、何程(なにほど)奮勉(ふんべん)努力(どりよく)した(ところ)到底(たうてい)不可能(ふかのう)不成功(ふせいこう)(をは)るのは(むし)当然(たうぜん)である。一度(いちど)神界(しんかい)特別(とくべつ)許可(きよか)()たるものが、無数(むすう)霊界(れいかい)(さぐ)()たり、(これ)現界(げんかい)へその一部分(いちぶぶん)(つた)へたものでなくては到底(たうてい)今日(こんにち)学者(がくしや)所説(しよせつ)臆測(おくそく)()ぎないことになつて(しま)ふ。
一、(そもそ)高天原(たかあまはら)天国(てんごく)()天人(てんにん)(すなは)人間(にんげん)昇天(しようてん)せし霊身人(れいしんじん)地上(ちじやう)同様(どうやう)夫婦(ふうふ)情交(じやうかう)(おこな)ひ、(つひ)(れい)()()んで(これ)地上(ちじやう)にある肉体人(にくたいじん)(いき)(まじ)へて人間(にんげん)()ましめるものである。(ゆゑ)(ひと)(かみ)()(かみ)(みや)といふのである。地上(ちじやう)(すべ)天国(てんごく)移写(いしや)であるから天国(てんごく)(おい)天人(てんにん)夫婦(ふうふ)情交(じやうかう)(おこな)霊子(れいし)地上(ちじやう)()(おと)(とき)はその因縁(いんねん)(ふか)地上(ちじやう)男女(だんぢよ)(たちま)(れい)(かん)情交(じやうかう)()胎児(たいじ)宿(やど)すことになる。その胎児(たいじ)(すなは)天人(てんにん)()いた(れい)()宿(やど)つたものである。その()(ぜん)発達(はつたつ)したり(あく)()つるのも(また)その()かれた田畑(たはた)良否(りやうひ)()つて幾分(いくぶん)かの影響(えいきやう)をその()()けるのは()むを()ない。智愚(ちぐ)正邪(せいじや)区別(くべつ)()くのも()むを()ない。(いし)(うへ)()かれた種子(たね)(けつ)して()えない。(また)瘠土(せきど)()かれた種子(たね)肥沃(ひよく)()()かれた種子(しゆし)()すれば大変(たいへん)相違(さうゐ)があるものだ。(これ)(おも)へば人間(にんげん)造次(ざうじ)にも顛沛(てんぱい)にも(ただ)しき(きよ)(あたた)かき(やさ)しき(うる)はしき(こころ)()ち、最善(さいぜん)(おこな)ひを(はげ)まねばならぬ。折角(せつかく)(てん)よりの種子(たね)発育(はついく)不良(ふりやう)(おちい)らしめ(あるひ)不発生(ふはつせい)(をは)らしむるやうなことに()つては、人生(ひとう)みの神業(しんげふ)完全(くわんぜん)遂行(すゐかう)することは出来(でき)なくなつて宇宙(うちう)大損害(だいそんがい)(まね)くに(いた)るものである。人間(にんげん)現界(げんかい)(うま)れて()目的(もくてき)は、天国(てんごく)無限(むげん)(ひら)()(てん)よりその霊体(れいたい)養成所(やうせいしよ)として(くだ)されたものである。(けつ)して数十(すうじふ)(ねん)(みじか)肉的(にくてき)生活(せいくわつ)(いとな)むためでは()い。(えう)するに(ひと)肉体(にくたい)(とも)にその霊子(れいし)発達(はつたつ)して天国(てんごく)神業(しんげふ)奉仕(ほうし)するためである。天国(てんごく)()天人(てんにん)是非(ぜひ)とも一度(いちど)人間(にんげん)肉体内(にくたいない)()りてその霊子(れいし)完全(くわんぜん)発育(はついく)せしめ現人(げんじん)同様(どうやう)霊体(れいたい)(つく)()げ、地上(ちじやう)世界(せかい)(おい)善徳(ぜんとく)()ませ、完全(くわんぜん)なる霊体(れいたい)として天上(てんじやう)(かへ)らしめむがためである。(ゆゑ)現界人(げんかいじん)肉体(にくたい)天人(てんにん)養成(やうせい)苗代(なはしろ)であり学校(がくかう)であることを(さと)るべきである。
一、胎児(たいじ)母体(ぼたい)暗黒(あんこく)胞衣(えな)(なか)平和(へいわ)生活(せいくわつ)(つづ)(じつ)(げつ)(のち)には母体(ぼたい)(はな)れて現界(げんかい)(うま)喜怒(きど)哀楽(あいらく)(ため)生存(せいぞん)するものだと()ふことは()らないが、(しか)(うま)るべき(とき)()つれば矢張(やは)(うま)れなくてはならぬ(ごと)く、人間(にんげん)(また)天国(てんごく)復活(ふくくわつ)すべき(とき)()つれば如何(いか)なる方法(はうはふ)にても()といふ(ひと)つの関門(くわんもん)()えて霊界(れいかい)復活(ふくくわつ)せなくてはならぬのである。胎児(たいじ)(つき)()ちて胞衣(えな)といふ(ひと)つの死骸(しがい)(のこ)して(うま)るる(ごと)人間(にんげん)(また)肉体(にくたい)といふ死骸(しがい)(のこ)して霊界(れいかい)復活(ふくくわつ)(すなは)(うま)るるのである。(ゆゑ)(かみ)(はう)から()れば生通(いきとほ)しであつて()といふ(こと)皆無(かいむ)である。只々(ただただ)形骸(けいがい)自己(じこ)霊魂(れいこん)分離(ぶんり)した(とき)状態(じやうたい)()(しよう)するのみで(えう)するに天人(てんにん)(うま)れし(とき)胞衣(えな)()れば()いのである。胎児(たいじ)(うま)るる(とき)(くるし)みある(ごと)自己(じこ)本体(ほんたい)肉体(にくたい)から分離(ぶんり)する(とき)にも矢張(やはり)相当(さうたう)(くる)しみはあるものである。(しか)しその(あひだ)(きは)めて(みじか)いものである。以上(いじやう)天国(てんごく)復活(ふくくわつ)する(ひと)()状態(じやうたい)である。根底(ねそこ)(くに)()ちて()人間(にんげん)霊魂(れいこん)非常(ひじやう)(くる)しみを()けるもので、恰度(ちやうど)人間(にんげん)難産(なんざん)のやうなもので産児(さんじ)苦痛(くつう)以上(いじやう)である。(なか)には死産(しさん)()つて()んで(うま)れる胎児(たいじ)のやうに最早(もはや)()かぶ()()無限苦(むげんく)地獄(ぢごく)(おと)されて(しま)ふのである。(ゆゑ)人間(にんげん)未来(みらい)世界(せかい)のある(こと)(わか)らねば(しん)道義(だうぎ)(おこな)ふことが出来(でき)ぬものである。神幽現(しんいうげん)三界(さんかい)(つう)じて善悪(ぜんあく)正邪(せいじや)勤怠(きんたい)応報(おうはう)儼然(げんぜん)としてあるものと()ふことを(さと)らねば人生(じんせい)本分(ほんぶん)()うしても(つく)されないものである。
一、天国(てんごく)()める天人(てんにん)地上(ちじやう)()つて天国(てんごく)(のぼ)(きた)るべき人間(にんげん)非常(ひじやう)歓迎(くわんげい)種々(しゆじゆ)音楽(おんがく)などを(そう)して()つて()るものである。(ゆゑ)天国(てんごく)吾人(ごじん)(しよう)して霊魂(みたま)故郷(こきやう)()ふのである。
真神(しんしん)(すなは)(しゆ)なる(かみ)人間(にんげん)地上(ちじやう)(おい)()発達(はつたつ)完全(くわんぜん)なる天人(てんにん)となつて天国(てんごく)(のぼ)(きた)天国(てんごく)住民(ぢうみん)となつて霊的(れいてき)神業(しんげふ)参加(さんか)する(こと)非常(ひじやう)(よろこ)(たま)ふのである。天国(てんごく)天人(てんにん)(また)人間(にんげん)完全(くわんぜん)霊体(れいたい)となつて天国(てんごく)(のぼ)(きた)天人(てんにん)仲間(なかま)()ることを大変(たいへん)歓迎(くわんげい)するものである。
(たと)へば(ここ)養魚家(やうぎよか)があつて大池(だいち)(こひ)()一万尾(いちまんび)放養(はうやう)(その)鯉児(りじ)一尾(いちび)(のこ)らず生育(せいいく)して()れるのを()つて(よろこ)(たのし)んで()(やう)なものである。折角(せつかく)一万尾(いちまんび)放養(はうやう)しておいた(こひ)一定(いつてい)年月(ねんげつ)()調(しら)べて()ると(その)(こひ)発育(はついく)(あし)満足(まんぞく)発育(はついく)()げたものが百分(ひやくぶん)(いち)(げん)(その)()(のこ)らず死滅(しめつ)したり、悪人(あくにん)捕獲(ほくわく)されて養主(やうしゆ)()(かへ)らないとしたら(その)養主(やうしゆ)失望(しつばう)落胆(らくたん)(おも)ひやらるるであらう。(しか)(こひ)養主(やうしゆ)(ただ)物質(ぶつしつ)(てき)収益(しうえき)(はか)るためであるが、(かみ)(さま)(あい)欲望(よくばう)到底(たうてい)物質(ぶつしつ)(てき)欲望(よくばう)(くら)ぶることは出来(でき)ない。(ゆゑ)人間(にんげん)何処(どこ)までも(かみ)(しん)(かみ)(あい)(ぜん)行為(かうゐ)(はげ)み、その霊魂(れいこん)なる本体(ほんたい)をして完全(くわんぜん)なる発達(はつたつ)()げしめ、天津(あまつ)(かみ)御許(みもと)(かみ)大御宝(おほみたから)として(かへ)()るやうに努力(どりよく)せなくては、人生(じんせい)本分(ほんぶん)(まつた)うすることが出来(でき)ない而已(のみ)ならず、(かみ)(もつと)()みたまふ根底(ねそこ)(くに)(みづか)落行(おちゆ)かねばならぬやうになつて(しま)ふのである。
アヽ惟神(かむながら)(たま)幸倍(ちはへ)坐世(ませ)
大正十一年十二月
(昭和一〇・六・四王仁校正)
6 霊界物語  20_未_丹波物語5 錦の宮の発足  霊の礎(六)  No. = 1768

(たま)(いしずゑ)(六)

一、第一(だいいち)天国(てんごく)たる最高(さいかう)最勝(さいしよう)位置(ゐち)(しめ)たる天国(てんごく)天人(てんにん)姿(すがた)は、(じつ)(はな)(ごと)く、黄金(わうごん)(ごと)く、瑠璃光(るりくわう)(ごと)く、(かつ)金剛石(こんがうせき)幾十倍(いくじふばい)とも()れないやうな、(はだ)(いろ)(たも)つて()天人(てんにん)ばかりである。そして大抵(たいてい)有色(いうしよく)人種(じんしゆ)(こと)黄色(くわうしよく)人種(じんしゆ)(おほ)く、白色(はくしよく)人種(じんしゆ)(その)(すう)(おい)余程(よほど)少数(せうすう)である。(これ)第二(だいに)第三(だいさん)天国(てんごく)住民(ぢうみん)より(あふ)()(とき)は、(ただ)(たん)人間(にんげん)(ざう)強力(がうりき)なる光輝(くわうき)放射(はうしや)して()るやうで、充分(じゆうぶん)見分(みわ)くることが出来(でき)ない。
(また)第二(だいに)第三(だいさん)天国(てんごく)には白色(はくしよく)人種(じんしゆ)多数(たすう)()み、有色(いうしよく)人種(じんしゆ)多数(たすう)住居(ぢうきよ)して()る。そして白色(はくしよく)人種(じんしゆ)白色(はくしよく)人種(じんしゆ)団体(だんたい)(つく)り、ここに集合(しふがふ)し、有色(いうしよく)人種(じんしゆ)比較(ひかく)(てき)(すくな)いやうである。
(また)宗教(しうけう)異同(いどう)()つて、人霊(じんれい)(いた)天国(てんごく)(ちが)つて()る。仏教(ぶつけう)信者(しんじや)仏教(ぶつけう)団体(だんたい)なる天国(てんごく)(のぼ)り、耶蘇教(やそけう)信者(しんじや)耶蘇教(やそけう)団体(だんたい)なる天国(てんごく)(のぼ)り、回々教(ふいふいけう)信者(しんじや)回々教(フイフイけう)団体(だんたい)なる天国(てんごく)(のぼ)り、それ相応(さうおう)歓喜(くわんき)摂受(せつじゆ)して、天国(てんごく)神業(しんげふ)従事(じゆうじ)して()る。また神道(しんだう)信者(しんじや)神道(しんだう)団体(だんたい)なる天国(てんごく)(のぼ)り、神業(しんげふ)従事(じゆうじ)して()る。そして神道(しんだう)(うち)にも種々(しゆじゆ)()()かれ、各自(かくじ)(ちが)つた信仰(しんかう)()つて()るものは、(また)それ相当(さうたう)団体(だんたい)にあつて活動(くわつどう)し、歓喜(くわんき)(よく)して、天国(てんごく)生涯(しやうがい)(たのし)んで()る。
一、如何(いか)なる宗教(しうけう)(いへど)も、(ぜん)(しやう)(あく)(にく)まない(をしへ)()(かぎ)り、(いづ)れの宗教(しうけう)信者(しんじや)各自(かくじ)天国(てんごく)(のぼ)()資格(しかく)()る。(しか)しその(をしへ)にして充分(じゆうぶん)徹底(てつてい)したものは、(どう)しても(たか)(すぐ)れたる天国(てんごく)(ひら)かれてあるから、不徹底(ふてつてい)にして、霊界(れいかい)消息(せうそく)(くら)いやうな宗教(しうけう)天国(てんごく)(じつ)最下方(さいかはう)にあつて、見聞(けんぶん)(せま)人間(にんげん)のみの団体(だんたい)(つく)られてある。現代(げんだい)の○○(けう)や○○(けう)などは、倫理(りんり)(てき)教理(けうり)のみに()して()て、肝腎(かんじん)霊界(れいかい)消息(せうそく)(をし)へない、(いな)霊界(れいかい)真相(しんさう)徹底(てつてい)(てき)知悉(ちしつ)して()ないから、(かへつ)中有界(ちううかい)逍遥(せうえう)する人間(にんげん)(おほ)い。
(すべ)天国(てんごく)団体(だんたい)加入(かにふ)()るものは、(かみ)(かた)(しん)じ、(あつ)(あい)()るものである。不信仰(ふしんかう)にして天国(てんごく)(いた)(もの)()るが(きは)めて少数(せうすう)である。(いづ)れの宗教(しうけう)(しん)ぜず、(まも)らず(かみ)存在(そんざい)()らずして天国(てんごく)()つたものは、大変(たいへん)魔誤(まご)()き、後悔(こうくわい)し、()天国(てんごく)死後(しご)生涯(しやうがい)()りしことに(おどろ)くものである。(また)現界(げんかい)()(とき)熱心(ねつしん)宗教(しうけう)(しん)じ、(かみ)(とな)へながら、天国(てんごく)(のぼ)()ずして中有界(ちううかい)(まよ)つたり、(はなは)だしきは地獄(ぢごく)へさへ()つる人間(にんげん)もある。神仏(しんぶつ)教導職(けうだうしよく)にして(かへつ)天国(てんごく)(のぼ)()ず、中有界(ちううかい)(まよ)ひ、(あるひ)地獄(ぢごく)()つるものは随分(ずゐぶん)沢山(たくさん)ある。神仏(しんぶつ)(たね)にして、現界(げんかい)(おい)表面(へうめん)善人(ぜんにん)(よそほ)ひつつ、内心(ないしん)信仰(しんかう)なく、(あい)()く、神仏(しんぶつ)(みと)めない宣教者(せんけうしや)は、死後(しご)生涯(しやうがい)(じつ)(あは)れなものである。(また)熱心(ねつしん)にして()(かみ)(みと)め、(あい)(しん)とに(まつた)(もの)は、死後(しご)天国(てんごく)団体(だんたい)加入(かにふ)し、歓喜(くわんき)(つく)しつつあるに引替(ひきか)肝腎(かんじん)天国(てんごく)案内役(あんないやく)ともいふべき宣教者(せんけうしや)が、(かへつ)地獄落(ぢごくおち)(おほ)くて天国行(てんごくゆ)きが(すくな)いのは、所謂(いはゆる)神仏(しんぶつ)商売(しやうばい)人間(にんげん)(おほ)(ゆゑ)である。現界(げんかい)(おい)()すべき事業(じげふ)も、(また)商売(しやうばい)沢山(たくさん)にあるに、それには関係(くわんけい)せず、濡手(ぬれて)(あは)(つか)(やう)なことや、(はたら)かずして、神仏(しんぶつ)松魚節(かつをぶし)使(つか)つて()る、似而非(えせ)宗教家(しうけうか)ぐらゐ、霊界(れいかい)(おい)始末(しまつ)(わる)いものは()く、()地獄行(ぢごくゆ)きの(おほ)いものはない。
一、高天原(たかあまはら)()ける団体(だんたい)は、(だい)なるものは十万(じふまん)(にん)もあり、五万(ごまん)(にん)三万(さんまん)(にん)一万(いちまん)(にん)五千(ごせん)(にん)(すくな)団体(だんたい)になると四五十(しごじふ)(にん)のもある。(ゆゑ)各自(かくじ)団体(だんたい)天人(てんにん)は、自分(じぶん)団体(だんたい)一人(ひとり)でも(おほ)くなることを希望(きばう)して()るから、天国(てんごく)(のぼ)(きた)人間(にんげん)(たい)して、非常(ひじやう)なる好感(かうかん)(もつ)(むか)へる。
一、(また)天国(てんごく)団体(だんたい)にある天人(てんにん)は、(いづ)れも男子(だんし)なれば現界人(げんかいじん)三十(さんじつ)(さい)前後(ぜんご)女子(ぢよし)なれば二十(にじつ)(さい)前後(ぜんご)(わか)姿(すがた)である。この(ゆゑ)現界人(げんかいじん)肉体(にくたい)物質界(ぶつしつかい)法則(はふそく)()つて、年々(ねんねん)老衰(らうすゐ)して(かしら)白雪(しらゆき)(いただ)き、身体(しんたい)(しわ)()るものであるが、人間(にんげん)霊魂(れいこん)情動(じやうだう)不老(ふらう)不死(ふし)であつて、どこ(まで)(かは)らないものだから、精霊界(せいれいかい)天人(てんにん)(とし)()つても、姿(すがた)(へん)じない。
(ゆゑ)に、現界(げんかい)(おい)八九十(はちくじつ)(さい)にて()んだ人間(にんげん)も、精霊界(せいれいかい)天国(てんごく)復活(ふくくわつ)した(のち)は、その強壮(きやうさう)霊魂(れいこん)(まま)()るのだから、(けつ)して老衰(らうすゐ)するといふことは()い。天人(てんにん)にも五衰(ごすゐ)といふ(せつ)があるが、それは(けつ)して天人(てんにん)(こと)ではない、霊界(れいかい)八衢(やちまた)彷徨(はうくわう)して()中有界(ちううかい)人間(にんげん)(こと)である。(ゆゑ)天国(てんごく)()つた(とき)に、自分(じぶん)現界(げんかい)父母(ふぼ)兄妹(きやうだい)(また)朋友(ほういう)知己(ちき)なぞに()つても一寸(ちよつと)には()()かない()うなことが沢山(たくさん)にある。その(ゆゑ)自分(じぶん)幼児(えうじ)たりし()(すで)天国(てんごく)にて成長(せいちやう)し、(おい)たる父母(ふぼ)自分(じぶん)同様(どうやう)壮者(さうしや)霊身(れいしん)(たも)ちて()るからである。()れど()()()(とき)は、何処(どこ)ともなしにその(おもかげ)(のこ)つて()る。精霊(せいれい)世界(せかい)(すべ)てが霊的(れいてき)要素(えうそ)から()()つて()るから、現界(げんかい)事物(じぶつ)(ごと)く、容易(ようい)変遷(へんせん)するものではない。(これ)精霊界(せいれいかい)肉体界(にくたいかい)との相違(さうゐ)せる(てん)である。
アヽ惟神(かむながら)(たま)幸倍(ちはへ)坐世(ませ)
大正十一年十二月
7 霊界物語  20_未_丹波物語5 錦の宮の発足  霊の礎(七)  No. = 1769

(たま)(いしずゑ)(七)

(すべ)ての(ひと)()して(のち)天国(てんごく)浄土(じやうど)(のぼ)()
無限(むげん)歓喜(くわんき)(よく)すべき人間(にんげん)特有(とくいう)資質(ししつ)あり
これ(かみ)ごころ大和魂(やまとだま)仏者(ぶつしや)所謂(いはゆる)仏性(ぶつしやう)
そもそも(ひと)色々(いろいろ)輪廻(りんね)転生(てんしやう)(もん)()
禽獣(きんじう)虫魚(ちうぎよ)境涯(きやうがい)(わた)りて現世(げんせ)人間(にんげん)
(うま)()たりし(もの)もあり高天原(たかあまはら)天人(てんにん)
男女(だんぢよ)情交(じやうかう)のその結果(けつくわ)霊子(れいし)となりて()()かれ
因縁(いんねん)ふかき男子(だんし)女子(ぢよし)(いん)(やう)との水火(いき)(なか)
(まじ)はり()りて(うま)るあり(ひと)霊魂(みたま)至精(しせい)至微(しび)
過去(くわこ)現在(げんざい)未来(みらい)との区別(くべつ)()らず()(とほ)
幾万劫(いくまんごふ)(むかし)より生死(せいし)(みち)往来(わうらい)
善果(ぜんくわ)()みて人間(にんげん)(やうや)(うま)れたる(うへ)
如何(いか)でか高天(たかま)天国(てんごく)(のぼ)()られぬ(こと)やある
アヽ惟神(かむながら)々々(かむながら)(かみ)仁慈(じんじ)有難(ありがた)き。

(かみ)御子(みこ)たる(ひと)()善悪(ぜんあく)正邪(せいじや)(かか)はらず
高天原(たかあまはら)天国(てんごく)(のぼ)りて(もろ)歓楽(くわんらく)
(あぢ)はひ()べき萌芽(ほうが)ありこれを(しよう)して神性(しんしやう)といふ
(たまたま)根底(ねそこ)暗界(あんかい)()ちて(くる)しむ(もの)あるは
体主(たいしゆ)霊従(れいじう)利己(りこ)主義(しゆぎ)我性(がしやう)我執(がしふ)妖雲(えううん)
おほはれ(みづか)()(やぶ)(みづか)地獄(ぢごく)(いん)()
(みづか)苦悶(くもん)深淵(しんえん)(しづ)(おぼ)るる(たま)のみぞ
さは()りながら天地(あめつち)(つく)(たま)ひし()(かみ)
至仁(しじん)至愛(しあい)()しませば極悪(ごくあく)無道(ぶだう)人間(にんげん)
容易(ようい)(にく)ませ(たま)()天国(てんごく)浄土(じやうど)(すく)はむと
(てん)使(つかひ)()(くだ)(かみ)(たふと)御教(みをしへ)
うまらにつばらに(くま)もなく(ひら)かせたまひて()(ひと)
(みちび)(たま)ふぞありがたき。

(かみ)御眼(みめ)より見給(みたま)へば聖人(せいじん)君子(くんし)小人(せうじん)
智者(ちしや)愚者(ぐしや)との区別(くべつ)なく一切(いつさい)平等(べうどう)(えい)(たま)
これぞ仁愛(みろく)のこころなり実相(じつさう)真如(しんによ)太陽(たいやう)
生死(せいし)長夜(ちやうや)照却(せうきやく)本有(ほんう)常住(じやうぢゆう)月神(げつしん)
煩悩(ぼんなう)迷雲(めいうん)破却(はきやく)なし現世(げんせ)(ひと)(むかし)より
(ため)しもあらぬ聖代(せいだい)にいとも(たふと)(うま)()
仁慈(じんじ)(をしへ)(かうむ)りて(こころ)(やみ)押開(おしひら)
天国(てんごく)浄土(じやうど)手引(てびき)をば開示(かいじ)されたる(たふと)さは
(わた)りに(ふね)()(ごと)金剛(こんがう)不壊(ふゑ)如意(によい)宝珠(ほつしゆ)
双手(もろて)()けしその(ごと)暗夜(あんや)炬火(きよくわ)()(ごと)
アヽ惟神(かむながら)々々(かむながら)(かみ)仁慈(じんじ)(かぎ)()
窮極(きうきよく)なきに(むせ)びつつ感謝(かんしや)(なみ)(ただよ)ひぬ
そもそも(ひと)心霊(しんれい)幸福(かうふく)以外(いぐわい)物々(ぶつぶつ)
(たい)して一切(いつさい)無感覚(むかんかく)なるべく(つく)られ()るものぞ
(ゆゑ)諸人(しよじん)心霊(しんれい)無限(むげん)歓喜(くわんき)永遠(ゑいゑん)
()けむが()めに存在(そんざい)(ひと)心霊(しんれい)歓喜(くわんき)とは
一々(いちいち)知悉(ちしつ)理解(りかい)することに()りての歓喜(くわんき)なり
()()(うま)れて何事(なにごと)知悉(ちしつ)()られず理解(りかい)せず
暗黒(あんこく)無明(むみやう)生涯(しやうがい)(おく)るもの(ほど)(かな)しみの
(ふか)きものこそ()かるべし第一(だいいち)死後(しご)生涯(しやうがい)
(たい)して無知識(むちしき)なることは悲哀(ひあい)(なか)悲哀(ひあい)なり
アヽ惟神(かむながら)々々(かむながら)御霊(みたま)(さち)はひましませよ。
大正十一年十二月
(昭和一〇・六・五王仁校正)
8 霊界物語  23_戌_木山の里/竜宮島へ出発  霊の礎(八)  No. = 1837

(たま)(いしずゑ)(八)

一、現界(げんかい)人間(にんげん)人生(じんせい)第一(だいいち)関門(くわんもん)なる()といふ手続(てつづき)(をは)つて、神霊界(しんれいかい)突入(とつにふ)するに(さい)しては(けつ)して一様(いちやう)()い。極善(ごくぜん)人間(にんげん)にして死後(しご)(ただち)天国(てんごく)(のぼ)()(とき)は、嚠喨(りうりやう)たる音楽(おんがく)や、名状(めいじやう)することの出来(でき)ぬやうな芳香(はうかう)(つつ)まれ、容色(ようしよく)端麗(たんれい)なる天人(てんにん)(むれ)や、生前(せいぜん)(おい)(かつ)死去(しきよ)したる朋友(ほういう)知己(ちき)(おや)兄弟(きやうだい)()天人(てんにん)()りたる人々(ひとびと)(むか)へられ、際限(さいげん)なき(うる)はしき空中(くうちう)飛翔(ひしよう)して、荘厳(さうごん)なる天国(てんごく)直様(すぐさま)(のぼ)()くもあり、(また)四面(しめん)青山(せいざん)(つつ)まれたる若草(わかぐさ)広大(くわうだい)なる原野(げんや)を、(きは)めて平静(へいせい)(すす)()くものもあり、(また)死後(しご)(たちま)五色(ごしき)光彩(くわうさい)放射(はうしや)せる瑞雲(ずゐうん)身辺(しんぺん)(つつ)まれて上天(しやうてん)するのもある。その(とき)気分(きぶん)といふものは()んとも言語(げんご)(つく)せないやうな、平和(へいわ)閑寂(かんじやく)歓喜(くわんき)とに()ち、幸福(かうふく)極点(きよくてん)(たつ)したるの感覚(かんかく)摂受(せつじゆ)するものである。(あま)りの(うれ)しさに、現界(げんかい)(のこ)しておいた(おや)兄弟(きやうだい)姉妹(しまい)朋友(ほういう)知己(ちき)、その()物質(ぶつしつ)(てき)欲望(よくばう)全然(ぜんぜん)忘却(ばうきやく)するに(いた)るものである。万一(まんいち)上天(しやうてん)途中(とちう)(おい)地上(ちじやう)世界(せかい)のことを(おも)()し、種々(しゆじゆ)執着心(しふちやくしん)萌芽(ほうが)した(とき)は、その霊身(れいしん)(たちま)混濁(こんだく)し、体量(たいりやう)(にはか)(おも)くなり、(ふたた)地上(ちじやう)墜落(つゐらく)せむとするに(いた)る。(むか)へに(きた)りし天人(てんにん)は、新来(しんらい)上天者(しやうてんしや)地上(ちじやう)(こころ)(のこ)し、失墜(しつつゐ)せざる(やう)にと焦慮(せうりよ)して、種々(しゆじゆ)音楽(おんがく)(そう)したり、芳香(はうかう)(くん)じたり、(うる)はしきものを()()せたりなぞして、可及(かきふ)(てき)現界(げんかい)追慕(つゐぼ)念慮(ねんりよ)(うしな)はしめむと努力(どりよく)するものである。山河(さんか)草木(さうもく)水流(すゐりう)光線(くわうせん)(とう)(また)地上(ちじやう)世界(せかい)(くら)ぶれば、(じつ)幾倍(いくばい)(きよ)(うる)はしさである。(しか)()ういふ死者(ししや)霊身(れいしん)は、(すべ)地上(ちじやう)()ける人間(にんげん)としての最善(さいぜん)(つく)し、()(かみ)(しん)じ、(かみ)(あい)し、天下(てんか)公共(こうきよう)のために善事(ぜんじ)(はげ)みたる人々(ひとびと)境遇(きやうぐう)である。
一、(すべ)人間(にんげん)心霊(しんれい)肉体(にくたい)(ほろ)びたる(のち)(いへど)も、人間(にんげん)本体(ほんたい)なる自己(じこ)感覚(かんかく)や、意念(いねん)引続(ひきつづ)生存(せいぞん)するものである。(ゆゑ)天上(てんじやう)復活(ふくくわつ)したる(ひと)霊身(れいしん)は、(あたか)肉体(にくたい)()つた当時(たうじ)(おな)精神(せいしん)状態(じやうたい)で、霊界(れいかい)生活(せいくわつ)(いとな)むものである。一旦(いつたん)天国(てんごく)(のぼ)り、天人(てんにん)(むれ)這入(はい)つて天国(てんごく)住民(ぢうみん)となつたものは、容易(ようい)現界(げんかい)(かへ)つて()肉体(にくたい)(そな)へた友人(いうじん)や、親戚(しんせき)や、知己(ちき)(たち)交通(かうつう)することは(むつ)かしい。(しか)(なが)一種(いつしゆ)霊力(れいりよく)(そな)へて、精霊(せいれい)発達(はつたつ)したる霊媒者(れいばいしや)があれば、()霊媒(れいばい)仲介(ちうかい)()交通(かうつう)することが出来(でき)るものである。その霊媒者(れいばいしや)(がい)して女子(ぢよし)(てき)してゐる。女子(ぢよし)男子(だんし)()して感覚(かんかく)(つよ)く、神経(しんけい)鋭敏(えいびん)知覚(ちかく)感情(かんじやう)微細(びさい)だからである。(また)霊媒力(れいばいりよく)発達(はつたつ)した(ひと)()審神場(さにはば)では、霊身(れいしん)(とき)現界人(げんかいじん)()()るやうな形体(けいたい)(あら)はし、その姿(すがた)何人(なんぴと)にも()えるのである。その霊身(れいしん)(たい)して現界人(げんかいじん)接触(せつしよく)すれば、感覚(かんかく)があり、(うご)いたり、談話(だんわ)(まじ)ふることが出来(でき)るのである。されど天国(てんごく)()つて天人(てんにん)(うま)(かは)りたる霊身(れいしん)は、自分(じぶん)(はう)から(のぞ)んで現代人(げんだいじん)交通(かうつう)(たも)たんと希望(きばう)するものは()い。現界人(げんかいじん)(せつ)なる(ねが)ひによつて、霊媒(れいばい)仲介(ちうかい)(もつ)交通(かうつう)をなすまでである。
さりながら中有界(ちううかい)()霊身(れいしん)は、(とき)()つて現界(げんかい)生存(せいぞん)せる親戚(しんせき)や、朋友(ほういう)()交通(かうつう)(たも)たんと(ほつ)し、相当(さうたう)霊媒(れいばい)(あら)はるることを希望(きばう)するものである。それは自己(じこ)苦痛(くつう)(うつた)へたり、(ある)ひは霊祭(れいさい)請求(せいきう)せむが(ため)である。(また)執着心(しふちやくしん)(ふか)霊身(れいしん)になると、現界(げんかい)()める父母(ふぼ)兄弟(きやうだい)姉妹(きやうだい)遺産(ゐさん)などに(たい)して、自分(じぶん)思惑(おもわく)()べやうとするものである。かかる霊身(れいしん)現世(げんせ)執着心(しふちやくしん)(のこ)してゐるから、何時(いつ)までも天国(てんごく)へは(のぼ)()ずして、大変(たいへん)苦悩(くなう)感受(かんじゆ)するものである。
一、霊界(れいかい)消息(せうそく)死後(しご)生涯(しやうがい)()ぶるを(もつ)て、荒唐(くわうたう)無稽(むけい)として死後(しご)生涯(しやうがい)否定(ひてい)する人々(ひとびと)は、最早(もはや)懐疑者(くわいぎしや)では()く、(むし)無知識(むちしき)(はなは)だしきものである。(かく)(ごと)人々(ひとびと)(たい)して霊界(れいかい)真相(しんさう)(つた)へ、神智(しんち)開発(かいはつ)せしむるといふ(こと)到底(たうてい)絶望(ぜつばう)である。
一、人間(にんげん)肉体(にくたい)()なるものは、(けつ)して滅亡(めつぼう)でも、死去(しきよ)でもない。(ただ)人間(にんげん)永遠(ゑいゑん)(わた)進歩(しんぽ)一階段(いちかいだん)()ぎないのである。(ただ)人間(にんげん)所在(しよざい)立脚地(りつきやくち)とを変更(へんかう)した(まで)である。意念(いねん)も、愛情(あいじやう)も、記憶(きおく)も、(みな)個性(こせい)各部分(かくぶぶん)であつて不変(ふへん)不動(ふどう)(まま)(のこ)るものである。死後(しご)()ける生活(せいくわつ)状態(じやうたい)は、現界(げんかい)()りし(とき)より引続(ひきつづ)いて秩序(ちつじよ)(てき)に、各人(かくじん)がそれ相応(さうおう)地位(ちゐ)天国(てんごく)団体(だんたい)生活(せいくわつ)(いとな)むものである。
一、(また)卑賤(ひせん)無智(むち)にして世道(せだう)人情(にんじやう)(わきま)へなかつた悪人(あくにん)は、光明(くわうみやう)(あい)自由(じいう)()地獄(ぢごく)()ちて(くる)しむものである。生前(せいぜん)(すで)不和(ふわ)欠陥(けつかん)闇黒(あんこく)苦痛(くつう)地獄(ぢごく)(おちい)つた人間(にんげん)は、現界(げんかい)()(あひだ)()(あらた)め、(かみ)(しん)じ、(かみ)(あい)し、利己心(りこしん)()り、(かみ)(たい)しての無智(むち)頑迷(ぐわんめい)(のぞ)()らなければ、(けつ)して死後(しご)安全(あんぜん)生活(せいくわつ)出来(でき)ない。現世(げんせ)より(すで)(すで)暗黒(あんこく)なる地獄(ぢごく)団体(だんたい)加入(かにふ)して()るものは、現界(げんかい)(おい)ても(つね)不安(ふあん)無明(むみやう)生活(せいくわつ)(つづ)けて(くる)しんでゐるものである。(いち)()(はや)(かみ)光明(くわうみやう)頑迷(ぐわんめい)なる(こころ)(まなこ)(ひら)き、天国(てんごく)団体(だんたい)籍替(せきがへ)()すことに(つと)めなければならぬのである。(霊の礎八終)
[#以下は余白歌]
(やなぎ)(けむ)
モウ(なん)()つても(はる)である。
ポカポカと(あたた)かい春光(しゆんくわう)(やなぎ)()ぐんで
(さむ)綾部(あやべ)にも(はる)()(こと)物語(ものがた)つて()る。
(やはら)かいグリーン(いろ)(やなぎ)(した)()()三四(さんし)
他愛(たあい)なく(あそ)(たはむ)れて()るのも()んとなく
(はる)長閑(のど)けさである。
9 霊界物語  37_子_出口王仁三郎自叙伝1  霊の礎(九)  No. = 2201

(たま)(いしずゑ)(九)

現実(げんじつ)世界(せかい)(あと)にして天上(てんじやう)世界(せかい)()()れば
地上(ちじやう)世界(せかい)同様(どうやう)東西(とうざい)南北(なんぼく)方位(ほうゐ)あり
(しか)して(もも)天人(てんにん)(おのおの)住所(ぢうしよ)異同(いどう)あり
(あい)善徳(ぜんとく)(そな)へたる天人(てんにん)()めるは東西位(とうざいゐ)
(しか)して東方(とうはう)明瞭(めいれう)(これ)をば(かん)西方(せいはう)
おぼろに(これ)(かん)(なり)(あい)(とく)より証覚(しようかく)
(そな)へて()むは南北位(なんぼくゐ)(しか)して南方(なんぱう)明瞭(めいれう)
証覚光(しようかくくわう)(そな)へたる天人(てんにん)(ばか)(これ)()
(また)北方(ほつぱう)はおぼろげに証覚光(しようかくくわう)(そな)へたる
天人(てんにん)のみぞ(これ)()主神(すしん)のいます霊国(れいごく)
()天人(てんにん)天国(てんごく)()天人(てんにん)(みな)(とも)
これの順序(じゆんじよ)(まも)れども()霊国(れいごく)(あい)(とく)
この(とく)()真光(しんくわう)(したが)ふものと相異(さうい)あり
(てん)御国(みくに)()ける(あい)主神(すしん)(たい)する(あい)にして
(これ)より(きた)真光(しんくわう)(すなは)無上(むじやう)証覚(しようかく)
霊国(れいごく)所在(しよざい)真愛(しんあい)公共(こうきよう)(たい)する(あい)にして
(これ)をば仁愛(みろく)(とな)ふなり仁愛(みろく)(しん)光明(くわうみやう)
(かみ)(もとづ)智慧(ちゑ)ぞかしこれの智慧(ちゑ)をば(しん)()

主神(すしん)統轄(とうかつ)()(たま)高天原(たかあまはら)天界(てんかい)
(まつた)(ふた)つに(わか)れあり主神(すしん)()します天界(てんかい)
(しよう)して(れい)(くに)()天人(てんにん)(たち)住居(ぢうきよ)せる
世界(せかい)(すなは)天国(てんごく)(れい)御国(みくに)天国(てんごく)
構成(こうせい)したる諸々(もろもろ)(てん)世界(せかい)方向(はうかう)
(けつ)して(おな)じきものならずそも天国(てんごく)天人(てんにん)
主神(すしん)太陽(たいやう)打仰(うちあふ)(れい)御国(みくに)()むものは
主神(すしん)(つき)打仰(うちあふ)(しか)して主神(すしん)顕現(けんげん)
たまふ(ところ)(ひがし)なり真神(しんしん)(すなは)()(かみ)
天国(てんごく)にては太陽(たいやう)(あら)はれ(たま)霊国(れいごく)
()りては(つき)()れたまふ()くも二種(にしゆ)御姿(みすがた)
(あら)はれ(たま)ふは何故(なにゆゑ)(あい)(しん)とを摂受(せつじゆ)する
度合(どあひ)(ことな)(ため)ぞかし(あい)善徳(ぜんとく)()(おう)
(しん)光明(くわうみやう)相応(あひおう)(これ)霊国(れいごく)天国(てんごく)
(ふた)つに(わか)るる所以(ゆゑん)なり

高天原(たかあまはら)天界(てんかい)()天人(てんにん)(まなこ)より
()太陽(たいやう)天界(てんかい)太陽(たいやう)()して最暗(いとくら)
(また)太陰(たいいん)同様(どうやう)天界(てんかい)(つき)(くら)ぶれば
(もつと)(くら)()ゆるなり(その)()如何(いかん)()ふならば
地上(ちじやう)()ける太陽(たいやう)火熱(くわねつ)自愛(じあい)相応(さうおう)
その光明(くわうみやう)自愛(じあい)より(まね)ける虚偽(きよぎ)相応(さうおう)
そもそも自愛(じあい)()(かみ)(あい)(まつた)相反(あひはん)
自愛(じあい)よりするその虚偽(きよぎ)主神(すしん)(いう)する神真(しんしん)
正反対(せいはんたい)となればなりかくして主神(すしん)(そな)へたる
神愛(しんあい)神真(しんしん)そのものに(さか)らふものは天人(てんにん)
(まなこ)(くら)(うつ)るなり高天原(たかあまはら)天国(てんごく)
ある天人(てんにん)()(かみ)太陽(たいやう)(ごと)打仰(うちあふ)
霊国(れいごく)在住(ざいぢゆう)天人(てんにん)(つき)(ごと)くに(あふ)ぐなり

地獄(ぢごく)世界(せかい)()るものは自己(じこ)世界(せかい)をのみ(あい)
(かみ)(さか)らふその(ため)暗黒(あんこく)溟濛(めいもう)(うち)()
(まつた)(かみ)相背(あひそむ)主神(すしん)後方(しりへ)()てておく
これ()鬼霊(きれい)精霊(せいれい)(とな)へて地獄(ぢごく)(おに)となす
アヽ惟神(かむながら)々々(かむながら)(かみ)世界(せかい)(くし)びなる。
大正十一年十二月
10 霊界物語  24_亥_豪州物語1(高姫と蜈蚣姫)  霊の礎(一〇)  No. = 1857

(たま)(いしずゑ)(一〇)

一、高天原(たかあまはら)天界(てんかい)には、地上(ちじやう)世界(せかい)同様(どうやう)住所(ぢゆうしよ)家屋(かをく)があつて、天人(てんにん)生活(せいくわつ)して()ることは地上(ちじやう)世界(せかい)()ける人間(にんげん)生活(せいくわつ)相似(あいに)()るのである。()くいふ(とき)現界人(げんかいじん)(ひと)つの空想(くうさう)として一笑(いつせう)()(かへり)みないであらう。それも(あなが)無理(むり)ではないと(おも)ふ。一度(いちど)()たことも()く、(また)天人(てんにん)なるものは人間(にんげん)だと()ふことを()らぬ(ゆゑ)である。(また)天人(てんにん)住所(ぢゆうしよ)なるものは、地球(ちきう)現界人(げんかいじん)()天空(てんくう)だと(おも)ふから(しん)じないのである。打見(うちみ)(ところ)天空(てんくう)なるものは冲虚(ちうきよ)なるが(うへ)に、(その)天人(てんにん)といふものも(また)一種(いつしゆ)気体(きたい)(てき)形体(けいたい)()ぎないものと(おも)ふからである。(ゆゑ)()世界(せかい)人間(にんげん)は、霊界(れいかい)事物(じぶつ)にも(また)自然界(しぜんかい)同様(どうやう)であるといふ(こと)会得(ゑとく)することが出来(でき)ぬからである。現実界(げんじつかい)(すなは)自然界(しぜんかい)人間(にんげん)は、霊的(れいてき)何者(なにもの)たるかを()らないから(うたが)ふのである。地上(ちじやう)現界(げんかい)霊界(れいかい)移写(いしや)だといふことを自覚(じかく)せないから、天人(てんにん)()へば(あま)羽衣(はごろも)()て、空中(くうちう)自由(じいう)自在(じざい)飛翔(ひしやう)するものと(おも)つてゐるのは人間(にんげん)不覚(ふかく)である。天人(てんにん)(これ)()人間(にんげん)癲狂者(てんきやうしや)()つて(わら)ふのである。
一、天人(てんにん)生活(せいくわつ)状態(じやうたい)にも(おのおの)不同(ふどう)があつて、威厳(ゐげん)(たか)きものの住所(ぢゆうしよ)崇高(すうかう)なものである。(また)それに()ぐものはそれ相応(さうおう)住所(ぢゆうしよ)がある。(ゆゑ)天人(てんにん)にも現界人(げんかいじん)(ごと)名位(めいゐ)寿福(じゆふく)(ねが)ひを()つて()進歩(しんぽ)もあり向上(かうじやう)もあるので、(けつ)して一定(いつてい)不変(ふへん)境遇(きやうぐう)()るものでは()い。(あい)(しん)との善徳(ぜんとく)(すす)むに(したが)つて倍々(ますます)荘厳(さうごん)天国(てんごく)(いた)り、(また)立派(りつぱ)なる地所(ぢしよ)家屋(かをく)()み、立派(りつぱ)なる光輝(くわうき)ある衣服(いふく)(ちやく)()るものである。(いづ)れも霊的(れいてき)生活(せいくわつ)であるから、その(とく)(おう)じて主神(すしん)より(あた)えへらるるものである。(すべ)ての疑惑(ぎわく)()てて天国(てんごく)生活(せいくわつ)(しん)死後(しご)状態(じやうたい)会得(ゑとく)する(とき)自然(しぜん)崇高(すうかう)偉大(ゐだい)なる事物(じぶつ)()るべく、大歓喜(だいくわんき)摂受(せつじゆ)()るものである。
一、天人(てんにん)住宅(ぢゆうたく)地上(ちじやう)世界(せかい)家屋(かをく)(なん)()(かは)りも()い。(ただ)その(うつく)しさが(はるか)(まさ)つてゐるのみである。その家屋(かをく)には地上(ちじやう)家屋(かをく)(ごと)(おく)()もあり、寝室(しんしつ)もあり、部屋(へや)もあり、(もん)もあり、中庭(なかには)もあり、築山(つきやま)もあり、花園(はなぞの)もあり、樹木(じゆもく)もあり、山林(さんりん)田畑(でんぱた)もあり、泉水(せんすゐ)もあり、井戸(ゐど)もあつて、住家(ぢうか)櫛比(しつぴ)都会(とくわい)(ごと)くに(なら)んで()る。(また)坦々(たんたん)たる大道(だいだう)もあり、細道(ほそみち)もあり、四辻(よつつじ)もあること地上(ちじやう)市街(しがい)同一(どういつ)である。
一、天界(てんかい)にも(また)()(のう)(こう)(しやう)区別(くべつ)あり。されど現界人(げんかいじん)(ごと)私利(しり)私欲(しよく)(おぼ)れず、(ただ)その天職(てんしよく)歓喜(くわんき)して天国(てんごく)(ため)各自(かくじ)能力(のうりよく)発揮(はつき)して公共(こうきよう)(てき)(つく)すのみである。天国(てんごく)()ける()(けつ)して軍人(ぐんじん)にあらず、(まこと)(みち)(すなは)(ぜん)(あい)(しん)とを天人(てんにん)(たい)して(をし)ふる宣伝使(せんでんし)のことである。地上(ちじやう)(おい)立派(りつぱ)なる宣伝使(せんでんし)となり(その)本分(ほんぶん)(つく)()たる善徳者(ぜんとくしや)は、天国(てんごく)()みても依然(いぜん)として宣伝使(せんでんし)(しよく)にあるものである。人間(にんげん)何処(どこ)までも意志(いし)感情(かんじやう)(また)所主(しよしゆ)事業(じげふ)死後(しご)世界(せかい)(まで)継承(けいしよう)するものである。(また)天国(てんごく)霊国(れいごく)にも、貧富(ひんぷ)高下(かうげ)区別(くべつ)がある。天国(てんごく)にて()めるものは地上(ちじやう)世界(せかい)(おい)てその(とみ)善用(ぜんよう)し、(かみ)(しん)(かみ)(あい)するために金銀(きんぎん)財宝(ざいほう)活用(くわつよう)したるものは天国(てんごく)(おい)ては(もつと)(すぐ)れたる富者(ふうしや)であり、公共(こうきよう)のため世人(せじん)(すく)ふために(ざい)善用(ぜんよう)したるものは中位(ちうゐ)富者(ふうしや)となつて()る。(また)現界(げんかい)(おい)てその(とみ)悪用(あくよう)し、私心(ししん)私欲(しよく)(ため)(つひや)(また)蓄積(ちくせき)して()くことを()らなかつた(もの)は、()(とみ)(たちま)(へん)じて臭穢(しうゑ)となり、窮乏(きうばう)となり、暗雲(あんうん)となりて霊界(れいかい)極貧者(ごくひんしや)()(さが)り、大抵(たいてい)地獄(ぢごく)()するものである。(また)死後(しご)世界(せかい)(おい)歓喜(くわんき)生涯(しやうがい)(いとな)まむと(おも)(もの)は、現世(げんせ)(おい)(かみ)理解(りかい)し、(かみ)(あい)(かみ)(しん)じ、歓喜(くわんき)生涯(しやうがい)生前(せいぜん)より(いとな)みてゐなければ()らぬのである。死後(しご)天国(てんごく)(のぼ)地獄(ぢごく)()(まぬ)がれむとして、現世(げんせい)(てき)事業(じげふ)()てて山林(さんりん)隠遁(いんとん)して世事(せじ)()け、霊的(れいてき)生活(せいくわつ)(つづ)けむとしたる(もの)天国(てんごく)()るものは、矢張(やつぱり)生前(せいぜん)同様(どうやう)孤独(こどく)不遇(ふぐう)生涯(しやうがい)(おく)るものである。(ゆゑ)(ひと)天国(てんごく)安全(あんぜん)なる生活(せいくわつ)(いとな)まんと(のぞ)まば、生前(せいぜん)(おい)各自(かくじ)(げふ)(はげ)み、最善(さいぜん)努力(どりよく)(つく)さねば死後(しご)安逸(あんいつ)生活(せいくわつ)到底(たうてい)()()ることは出来(でき)ないのである。()()としての業務(げふむ)(ただ)しく(つく)し、農工商(のうこうしやう)(とも)(ただ)しき最善(さいぜん)(つく)して、(かみ)理解(りかい)知悉(ちしつ)(これ)(あい)(これ)(しん)善徳(ぜんとく)()みておかねばならぬ。(また)宣伝使(せんでんし)宣伝使(せんでんし)としての本分(ほんぶん)(つく)せばそれで()いのである。世間心(せけんごころ)(おこ)して、農工商(のうこうしやう)従事(じうじ)する(ごと)きは宣伝使(せんでんし)聖職(せいしよく)冒涜(ばうとく)し、(いち)()らず、()()らず、死後(しご)中有界(ちううかい)彷徨(はうくわう)する(ごと)失態(しつたい)(まね)くものである。(ゆゑ)(かみ)宣伝使(せんでんし)たるものは何処(どこ)までも(かみ)(みち)舎身(しやしん)(てき)宣伝(せんでん)し、天下(てんか)万民(ばんみん)(あい)(しん)とに(みちび)き、天国(てんごく)霊国(れいごく)状態(じやうたい)知悉(ちしつ)せしめ、理解(りかい)せしめ、世人(せじん)歓喜(くわんき)光明(くわうみやう)(あた)ふることに努力(どりよく)せなくては()らぬのである。天界(てんかい)(まし)ます()(かみ)仁愛(みろく)天使(てんし)()(くだ)し、地上(ちじやう)(たみ)教化(けうくわ)せしむべく(つき)(ひかり)地上(ちじやう)(とう)(たま)うた。宣伝使(せんでんし)たるものは、この月光(げつくわう)(ちから)として自己(じこ)霊魂(れいこん)心性(しんせい)(みが)き、(かみ)理解(りかい)知悉(ちしつ)し、(あい)(しん)とを感受(かんじゆ)し、(これ)万民(ばんみん)(つた)ふべきものである。主一(しゆいつ)無適(むてき)信仰(しんかう)は、宣伝使(せんでんし)たるものの第一(だいいち)要素(えうそ)であることを(わす)れてはならぬ。天界(てんかい)地上(ちじやう)区別(くべつ)なく(かみ)(みち)(つか)ふる身魂(みたま)ほど歓喜(くわんき)(あぢ)はふ幸福者(かうふくしや)()いのである。
アヽ惟神(かむながら)(たま)幸倍(ちはへ)坐世(ませ)
大正十一年十二月王仁
11 霊界物語  24_亥_豪州物語1(高姫と蜈蚣姫)  霊の礎(一一)  No. = 1858

(たま)(いしずゑ)(一一)

一、天界(てんかい)(すなは)神界(しんかい)高天原(たかあまはら)にも、(また)地上(ちじやう)(ごと)宮殿(きうでん)堂宇(だうう)があつて、(かみ)礼拝(らいはい)神事(しんじ)(おこな)つて()るのである。その説教(せつけう)(また)講義(かうぎ)(とう)従事(じうじ)するものは、勿論(もちろん)天界(てんかい)宣伝使(せんでんし)である。天人(てんにん)(つね)(あい)証覚(しようかく)(うへ)(おい)て、益々(ますます)円満(ゑんまん)具足(ぐそく)ならむ(こと)(もと)めて、霊身(れいしん)()となすからである。天人(てんにん)智性(ちせい)意性(いせい)()ることは、(なほ)地上(ちじやう)現界(げんかい)人間(にんげん)同様(どうやう)である。天人(てんにん)天界(てんかい)殿堂(でんだう)説教所(せつけうしよ)集合(しふがふ)して、()智的(ちてき)(また)意的(いてき)福音(ふくいん)聴聞(ちやうもん)し、(とも)益々(ますます)円満(ゑんまん)ならむことを(のぞ)むものであつて、智性(ちせい)智慧(ちゑ)(ぞく)する(もも)真理(しんり)()り、意性(いせい)(あい)(ぞく)する(もも)(ぜん)()つて、(つね)円満(ゑんまん)具足(ぐそく)境域(きやうゐき)(すす)みて()まぬものである。
一、天界(てんかい)説法(せつぱふ)天人(てんにん)各自(かくじ)処世(しよせい)(じやう)事項(じかう)(つい)て、教訓(けうくん)()るるに(とど)まつて()る。(えう)するに(あい)(じん)(しん)とを完全(くわんぜん)体現(たいげん)せる生涯(しやうがい)(いとな)まむが(ため)説示(せつじ)聴聞(ちやうもん)するのである。説法者(せつぱふしや)高壇(かうだん)中央(ちうあう)()ち、(その)面前(めんぜん)には証覚(しようかく)光明(くわうみやう)(すぐ)れたるもの()()め、聴聞者(ちやうもんしや)宣伝使(せんでんし)視線(しせん)()れぬ(やう)円形(ゑんけい)()(つく)つて()る。その殿堂(でんだう)説教所(せつけうしよ)天国(てんごく)にあつては木造(もくざう)(ごと)()え、霊国(れいごく)にあつては石造(せきざう)(ごと)くに()えて()る。(いし)(しん)相応(さうおう)し、()(ぜん)相応(さうおう)して()るからである。(また)天国(てんごく)至聖場(しせいぢやう)(これ)殿堂(でんだう)とも説教所(せつけうしよ)とも()はず、(ただ)(たん)(かみ)(いへ)(とな)へてゐる。そして(その)建築(けんちく)(あま)崇大(すうだい)なものではない。されど霊国(れいごく)のものは多少(たせう)崇大(すうだい)(ところ)がある。

天国(てんごく)浄土(じやうど)天人(てんにん)教導(けうだう)すべき宣伝使(せんでんし)
一名(いちめい)(かみ)使者(ししや)といふ宣伝(せんでん)神使(しんし)何人(なにびと)
(れい)(くに)より(きた)るなり天国人(てんごくじん)(にん)ならず
そも霊国(れいごく)天人(てんにん)(ぜん)より(きた)(しん)()
真理(しんり)透徹(とうてつ)すればなり天国(てんごく)浄土(じやうど)()むものは
(あい)(とく)にて(しん)()知覚(ちかく)するのみ言説(げんせつ)
(こころ)むること(あへ)()()天国(てんごく)天人(てんにん)
(おのれ)(すで)()()たる(ところ)益々(ますます)明白(めいはく)
体得(たいとく)せむと(おも)へばなり(また)その(いま)()らざりし
真理(しんり)(さと)円満(ゑんまん)認識(にんしき)せむと(つと)()
一度(ひとたび)(まこと)()(とき)直様(すぐさま)(これ)認識(にんしき)
つづいて(これ)()(さと)(まこと)(あい)して()かざるは
その生涯(しやうがい)活用(くわつよう)(これ)をば(おの)境涯(きやうがい)
(なか)同化(どうくわ)実現(じつげん)しその向上(かうじやう)(はか)るなり。

高天原(たかあまはら)主神(すしん)より()さし(たま)ひし宣伝使(せんでんし)
(みづか)説法(せつぽふ)才能(さいのう)あり霊国(れいごく)以外(いぐわい)天人(てんにん)
(かみ)(いへ)にて()くを()(しか)して(かみ)宣伝使(せんでんし)
祭司(さいし)となるを(ゆる)されず(かみ)祭祀(さいし)(おこな)ふは
天国人(てんごくじん)所業(しよげふ)にて霊国人(れいごくじん)(しよく)ならず
その(ゆゑ)如何(いかん)(たづ)ぬれば高天原(たかあまはら)神界(しんかい)
祭司(さいし)(おこな)職掌(しよくしやう)天国(てんごく)()天人(てんにん)
惟神(ゐしん)神業(しんげふ)なればなりそもそも祭司(さいし)神業(しんげふ)
霊国(れいごく)()()(かみ)(あい)御徳(みとく)(むく)ゆべく
奉仕(ほうし)(つく)(ため)ぞかし高天原(たかあまはら)天界(てんかい)神界(しんかい))の
主権(しゆけん)(いう)すは霊国(れいごく)(ぜん)より()たる真徳(しんとく)
()として(しん)()ればなり高天原(たかあまはら)最奥(さいおう)
おける説示(せつじ)証覚(しようかく)極度(きよくど)(たつ)中天(ちうてん)
説示(せつじ)最下(さいか)天国(てんごく)説示(せつじ)()して智慧(ちゑ)()
如何(いかん)となれば天人(てんにん)智覚(ちかく)(おう)じて()けばなり
説示(せつじ)主眼(しゆがん)要点(えうてん)(いづ)れも主神(すしん)(そな)へたる
神的(しんてき)人格(じんかく)各人(かくじん)承認(しようにん)すべく(をし)()
(こと)(のぞ)けば(なに)もなし(これ)(おも)へば現界(げんかい)
宣伝使(せんでんし)また()(かみ)神格(しんかく)威厳(ゐげん)(ほか)にして
説示(せつじ)すること()かるべしアヽ惟神(かむながら)々々(かむながら)
高天原(たかあまはら)天界(てんかい)主神(すしん)(あい)とその(しん)
歓喜(くわんき)(うや)まひ(たてまつ)る。
大正十一年十二月王仁