古事記言霊解

番号項目内容
1 黄泉比良坂 霊界物語  08_未_日の出神の弟子たちの南米物語  39 言霊解一  No. = 1419

第三九章言霊解(げんれいかい)一〔三八九〕

(かれ)ここに伊弉諾(いざなぎの)(みこと)()(たま)はく「(うつ)くしき()那邇妹(なにもの)(みこと)や、()(ひと)()()へつるかも」と()(たま)ひて、御枕(みまくら)べに匍匐(はらば)御足(みあと)べにはらばひて、()(たま)(とき)に、御涙(みなみだ)()りませる(かみ)は、香山(かぐやま)畝尾(うねを)()(もと)にます、御名(みな)泣沢女(なきさはめ)(かみ)(かれ)()(かむ)()りましし伊弉冊(いざなみの)(かみ)は、出雲(いづも)(くに)伯伎(ははき)(くに)との(さかひ)比婆(ひば)(やま)(かく)しまつりき』
伊弉諾(いざなぎの)(みこと)(すなは)天系(てんけい)霊系(れいけい)(ぞく)する(かみ)でありまして、(すべ)ての万物(ばんぶつ)安育(あんいく)するために地球(ちきう)修理(しうり)固成(こせい)されました、国常立(くにとこたちの)(みこと)()後身(こうしん)たる御子(みこ)(かみ)(さま)でありますが、古事記(こじき)にある(ごと)く、迦具土(かぐつちの)(かみ)()れまして、(すなは)今日(こんにち)は、交通(かうつう)機関(きくわん)でも、戦争(せんそう)でも、生産(せいさん)機関(きくわん)でも火力(くわりよく)ばかりの()で、()(かみ)(さま)(あら)ぶる()となつたのであります。この()(かみ)()んで地球(ちきう)表現神(へうげんしん)たる伊弉冊(いざなみの)(みこと)神去(かむさ)りましたのであります。この()(なか)(ほとん)生命(せいめい)がないのと(おな)じく、神去(かむさ)りましたやうな状態(じやうたい)であります。
そこで伊弉諾(いざなぎの)(みこと)()(あい)する地球(ちきう)滅亡(めつぼう)せむとして()るのは、迦具土(かぐつちの)(かみ)(うま)れたからであるが、火力(くわりよく)(もつ)てする文明(ぶんめい)何程(なにほど)文明(ぶんめい)(すす)んでも、()(なか)がこれでは(なん)にもならぬ。地球(ちきう)には(かへ)られぬと()らせ(たま)はつたのであります。これが『()(ひと)()()へつるかも』といふ(こと)であります。
(つぎ)に『御枕(みまくら)べに匍匐(はらば)御足(みあと)べにはらばひて』といふことは、病人(びやうにん)にたとへると病人(びやうにん)腹這(はらば)ひになつて()んだのを(くや)(ごと)く、病人(びやうにん)(おな)じく(よこ)になつて寝息(ねいき)(かんが)へたり、()()でて()たり、(また)()(みやく)をとつて()たり、(あし)(みやく)をとつて()たり、何処(どこ)(うへ)(はう)(いき)分子(ぶんし)がないか、(あたま)(あた)(ところ)生気(せいき)はないか、日本(やまと)(だましひ)()(のこ)つては()ないかと調(しら)見給(みたま)ひし(ところ)(ほとん)死人(しにん)同様(どうやう)上流(じやうりう)社会(しやくわい)にも、下等(かとう)社会(しやくわい)にも(みやく)はなくて、何処(どこ)にも生命(せいめい)はなくなつて()る。(まつた)今日(こんにち)()(なか)はそれの(ごと)くに(あたた)かみはなく冷酷(れいこく)なもので、(しか)道義心(だうぎしん)公徳心(こうとくしん)滅亡(めつぼう)して(しま)つて()るのであります。それで()(かな)しみ(たま)(とき)に、その(なみだ)(なか)()りませる(かみ)()泣沢女(なきさはめの)(かみ)というて、これは大慈(だいじ)大悲(だいひ)大神(おほかみ)(さま)が、地上(ちじやう)一切(いつさい)生物(せいぶつ)(あはれ)(たま)(ところ)同情(どうじやう)(なみだ)()ふことであります。今日(こんにち)でも支那(しな)(ある)地方(ちはう)には泣女(なきをんな)といふのがあつて、(ひと)()んだ(とき)(やと)はれて()きに()儀式(ぎしき)習慣(しふくわん)(のこ)つて()るのも、これに起源(きげん)して()るのであります。
神去(かむさ)りました伊弉冊(いざなみの)(みこと)は、(これ)死人(しにん)にたとへて出雲(いづも)(くに)伯耆(はうき)(くに)(さかひ)(はう)むられたと()いてありますが、出雲(いづも)といふのは何処(いづく)もといふことで(また)雲出(くもいづ)(くに)といふことである。
今日(こんにち)(ごと)(みだ)()つて、(うへ)(した)四方(しはう)八方(はつぱう)(あや)しい(くも)(つつ)んで()るといふ(こと)であります。伯耆(はうき)(くに)といふのは、(はは)きといふことで雲霧(うんむ)()(はら)うと()ふことである。科戸(しなど)(かぜ)吹払(ふきはら)うと()ふのもさうであります。(すなは)(くに)(きよ)める精神(せいしん)と、(くも)らす精神(せいしん)との(さかひ)()たれたのであります。所謂(いはゆる)善悪(ぜんあく)正邪(せいじや)分水嶺(ぶんすゐれい)()つたものであります。(じつ)(いま)世界(せかい)光輝(くわうき)ある神世(かみよ)(うる)はしき、(たの)しき黄金(わうごん)世界(せかい)になるか、絶滅(ぜつめつ)するか、()(くに)(そこ)(くに)地獄(ぢごく)()現出(げんしゆつ)するかの(さかひ)()つて()るのであります。
比婆(ひば)(やま)(かく)し』といふ(こと)はヒは霊系(れいけい)(ぞく)し、(あか)(はう)で、太陽(たいやう)光線(くわうせん)といふ意義(いぎ)でバと()ふのは、ハとハを(かさ)ねたもので、これは(わる)いことを()したものであります。(すなわ)霊主(れいしゆ)体従(たいじゆう)体主(たいしゆ)霊従(れいじゆう)との中間(ちうかん)(たち)て、(かみ)時機(じき)()たせられたと()ふことであります。()くして伊弉冊(いざなみの)(みこと)(すなは)地球(ちきう)国魂(くにたま)は、半死(はんし)半生(はんしやう)状態(じやうたい)であるが、(しか)天系(てんけい)(ぞく)する伊弉諾(いざなぎの)(みこと)純愛(じゆんあい)()精神(せいしん)から、(この)地球(ちきう)惨状(さんじやう)()るに(しの)びずして、迦具土(かぐつちの)(かみ)(すなわ)()文明(ぶんめい)(すす)んだため、()うなつたといふので、十拳剣(とつかのつるぎ)(もつ)迦具土(かぐつちの)(かみ)(くび)()(たま)うたのであります。十拳(とつか)(つるぎ)()くと()(こと)は、戦争(せんそう)(もつ)物質(ぶつしつ)文明(ぶんめい)悪潮流(あくてうりう)一掃(いつさう)さるる(こと)で、所謂(いはゆる)(くび)()(たま)うたのであります。
この(くび)といふことは、近代(きんだい)でいへば独逸(どいつ)のカイゼルとか、某国(ぼうこく)大統領(だいとうりやう)とか()(すべ)ての首領(しゆりやう)()したのである。(すなは)軍国(ぐんこく)主義(しゆぎ)親玉(おやだま)異図(いと)破滅(はめつ)せしむる(ため)に、大戦争(だいせんそう)(もつ)戦争(せんそう)惨害(さんがい)(さと)らしむる神策(しんさく)であります。
(ここ)伊邪那岐(いざなぎの)(みこと)御佩(みはか)せる十拳剣(とつかのつるぎ)()きて、(その)御子(みこ)迦具土(かぐつちの)(かみ)御頸(みくび)()(たま)ふ。(ここ)(その)御刀(みはかし)のさきにつける()湯津(ゆつ)石村(いはむら)にたばしりつきて、()りませる(かみ)御名(みな)は、石拆(いはさくの)(かみ)(つぎ)根拆(ねさくの)(かみ)(つぎ)石筒(いはつつ)()(をの)(かみ)(つぎ)御刀(みはかし)(もと)につける()も、湯津(ゆつ)石村(いはむら)にたばしりつきて()りませる(かみ)御名(みな)は、甕速日(みかはやひの)(かみ)(つぎ)樋速日(ひはやひの)(かみ)(つぎ)建御雷(たけみかづち)()(をの)(かみ)(また)御名(みな)建布都(たけふつの)(かみ)(また)御名(みな)豊布都(とよふつの)(かみ)(つぎ)御刀(みはかし)手上(たがみ)にあつまる()手俣(たまた)より()()()りませる(かみ)御名(みな)闇於加美(くらおかみの)(かみ)(つぎ)闇御津羽(くらみつはの)(かみ)
十拳剣(とつかのつるぎ)(すなわ)神界(しんかい)よりの懲戒(ちようかい)(てき)戦争(せんそう)なる神剣(しんけん)発動(はつどう)(もつ)て、自然(しぜん)軍国(ぐんこく)主義(しゆぎ)露国(ろこく)独乙(どいつ)(たふ)し、カイゼルを失脚(しつきやく)させ、そのとばしりが湯津(ゆつ)石村(いはむら)にたばしりついたのであります。この湯津(ゆつ)石村(いはむら)につくといふことは、ユとは(よる)がつづまつたもので、ツは(つづ)くのつづまつたもので、(えう)するに()(つづ)くといふことになります。彼方(あちら)からも此方(こちら)からも、(くさ)片葉(かきは)言問(ことと)ひを(いた)しまして、彼方(あちら)にも此方(こちら)にも、種々(しゆじゆ)(くら)思想(しさう)勃発(ぼつぱつ)して、各自(かくじ)勝手(かつて)主義(しゆぎ)なり意見(いけん)なりを()()らしまして過激(くわげき)主義(しゆぎ)だとか、共産(きやうさん)主義(しゆぎ)だとか、自然(しぜん)主義(しゆぎ)社会(しやくわい)主義(しゆぎ)がよいとか、専制(せんせい)主義(しゆぎ)がよいとか、いろいろなことを()意味(いみ)になります。(また)イハといふことは、(かた)(うご)かぬ(くらゐ)といふことで、ムラは(むら)がるといふ意義(いぎ)で、(いは)とは尊貴(そんき)()(むら)とは(すなは)(した)(はう)人間(にんげん)(むれ)といふことであります。所謂(いはゆる)タバシリツクといふのは、()(つづ)いて(うへ)にも(した)にも種々(しゆじゆ)雑多(ざつた)思想(しさう)主義(しゆぎ)喧伝(けんでん)されて()ることであります。(すなは)ちたばしりついて()りませる(かみ)といふのは、(うま)(いづ)ることではなくして、()()りて(やか)ましいといふ(こと)であります。その(かみ)御名(みな)甕速日(みかはやひの)(かみ)といふ。
ミは(たい)、カは(かがや)くといふことで、体主(たいしゆ)霊従(れいじゆう)(かみ)であります。樋速日(ひはやひの)(かみ)霊主(れいしゆ)体従(たいじゆう)(かみ)であつて、両者(りやうしや)より種々(しゆじゆ)なる思想(しさう)(たたか)ひが(おこ)るといふ(こと)であります。(すなわ)主義(しゆぎ)(たたか)ひであります。(つぎ)建御雷(たけみかづち)()(をの)(かみ)は、直接(ちよくせつ)行動(かうどう)()ふことで、霊主(れいしゆ)体従(たいじゆう)(こく)言向(ことむけ)平和(やはす)神国(かみくに)であるから、滅多(めつた)にありませぬが、体主(たいしゆ)霊従(れいじゆう)(こく)などは皆々(みなみな)建御雷(たけみかづち)()(かみ)であります。(すなわ)露国(ろこく)のやうに、支那(しな)のやうに皇帝(くわうてい)退位(たいゐ)せしめたり、すべて乱暴(らんばう)をするとか、焼討(やきうち)をするとか、暴動(ばうどう)(おこ)すとか、罷業(ひげふ)怠業(たいげふ)するとかいふ()うな(こと)であります。
建御雷(たけみかづちの)(かみ)天神(てんしん)()使(つかひ)でありますが、本文(ほんぶん)言霊(ことたま)(じやう)から(かんが)ふれば、(ここ)はその意味(いみ)にはとれぬ、争乱(そうらん)意味(いみ)になるのであります。(また)()建布都(たけふつの)(かみ)(また)豊布都(とよふつの)(かみ)といふのは(ぜん)(あく)方面(はうめん)()したもので、(すべ)善悪(ぜんあく)美醜(びしう)相交(あひまじ)はるといふことになります。(すなは)ちよき(とき)には(くる)しみが芽出(めだ)し、(くる)しみの(とき)には(たのし)みが芽出(めで)して()るといふやうなものであります。
()(なか)混乱(こんらん)すればする(ほど)一方(いつぱう)(これ)立直(たてなほ)さむとする(ぜん)身魂(みたま)()いて()るといふ意味(いみ)であります。
十拳剣(とつかのつるぎ)(にぎ)つて()らるる鍔元(つばもと)(あつ)まる()といふのは、各自(かくじ)過激(くわげき)思想(しさう)(いだ)いて()るといふ(こと)で、()()かす(こと)であります。(すなは)()のまたから()(いづ)ることになります。この()のまたから()(いづ)ると()(こと)は、厳重(げんぢう)警戒(けいかい)(やぶ)つて(あら)はるる(こと)であります。闇於加美(くらおかみの)(かみ)といふことは、世界中(せかいぢう)(うへ)(はう)にも非常(ひじやう)過激(くわげき)思想(しさう)(あら)はれるといふことであります。
(つぎ)闇御津羽(くらみつはの)(かみ)のみつといふのは、(みづ)でありまして、(した)(はう)(すなわ)(たみ)のことで、これも無茶(むちや)苦茶(くちや)悪思想(あくしさう)になつて、()(なか)益々(ますます)闇雲(やみくも)になるといふことであります。
この(むかし)(こと)今日(こんにち)にたとへて()ますと独逸(どいつ)のカイゼルが失脚(しつきやく)したのも、露国(ろこく)のザーが(ほろ)んだのも、支那(しな)皇帝(くわうてい)がああなつたのも、(みな)(てん)大神(おほかみ)十拳剣(とつかのつるぎ)(もつ)()られたのであります。(かく)(ごと)(かみ)無形(むけい)神剣(しんけん)(もつ)()られるのであります。それで人間(にんげん)(たたか)ふことになるのであります。この(ころ)された迦具土(かぐつちの)(かみ)のことを現代(げんだい)にたとへますれば、爆弾(ばくだん)とか大砲(たいはう)とか、火器(くわき)ばかりで(たたか)ふのでありまして、(ゆみ)とか()(たたか)ふのではありませぬ。軍艦(ぐんかん)(うご)かすのも()(ちから)であります。それで大神(おほかみ)(より)()(かみ)(ころ)されたといふことは、惨虐(ざんぎやく)なる戦争(せんそう)()んだといふことになるのであります。今回(こんくわい)()(ねん)(わた)世界(せかい)戦争(せんそう)結果(けつくわ)は、迦具土(かぐつちの)(かみ)滅亡(めつぼう)意味(いみ)して()るのであります。
(大正九・一一・一於五六七殿講演外山豊二録)

(大正一一・二・一〇旧一・一四谷村真友再録)
2 黄泉比良坂 霊界物語  08_未_日の出神の弟子たちの南米物語  40 言霊解二  No. = 1420

第四〇章言霊解(げんれいかい)二〔三九〇〕

(ころ)されましし迦具土(かぐつちの)(かみ)御頭(みかしら)に、()りませる(かみ)御名(みな)は、正鹿(まさか)山津見(やまづみの)(かみ)(つぎ)御胸(みむね)()りませる(かみ)御名(みな)淤縢山(おどやま)津見(づみの)(かみ)(つぎ)御腹(みはら)()りませる(かみ)御名(みな)奥山津見(おくやまづみの)(かみ)(つぎ)御陰(みほと)()りませる(かみ)御名(みな)は、闇山津見(くらやまづみの)(かみ)(つぎ)(ひだり)御手(みて)()りませる(かみ)御名(みな)志芸山(しぎやま)津見(づみの)(かみ)(つぎ)(みぎり)御手(みて)()りませる(かみ)御名(みな)は、羽山津見(はやまづみの)(かみ)(つぎ)(ひだり)御足(みあし)()りませる(かみ)御名(みな)は、原山津見(はらやまづみの)(かみ)(みぎり)御足(みあし)()りませる(かみ)御名(みな)戸山津見(とやまづみの)(かみ)
(ころ)された()(かみ)(あたま)()りませる(かみ)はよい(かみ)ではない。(すなは)正鹿(まさか)山津見(やまづみの)(かみ)(つよ)(たふと)位置(ゐち)にある(わる)(かみ)といふ意味(いみ)であります。ヤといふ(こと)は、言霊(げんれい)(じやう)、ア(しま)(てん)(こゑ)、ヤ(しま)(ひと)(こゑ)、ワ(しま)()(こゑ)(すなは)ちヤは(ひと)(こゑ)世界(せかい)一般(いつぱん)人種(じんしゆ)衆口(しうこう)愚論(ぐろん)でマツミは魔積(まつ)みでありますから、ヤマツミといふ(こと)言論界(げんろんかい)悪魔(あくま)()むといふ意味(いみ)で、これが正鹿(まさか)山津見(やまづみの)(かみ)(おこ)ることになります。(あたま)()りませるとは、(すなは)(うへ)(はう)はいらぬと()うて、今日(こんにち)のデモクラシーの(ごと)く、人類(じんるゐ)平等(べうどう)(てん)(めぐみ)()くるといふ(せつ)で、階級(かいきふ)撤廃(てつぱい)なぞといふ思想(しさう)(おこ)るといふ(こと)であります。
(つぎ)に『御胸(みむね)()りませる(かみ)御名(みな)淤縢山(おどやま)津見(づみの)(かみ)』の(むね)といふのは、人間(にんげん)身体(しんたい)にたとふれば、心臓(しんざう)肺臓(はいざう)(ちち)(あたり)で、政治家(せいぢか)でいへば、大臣(だいじん)とか、親任官(しんにんくわん)とか、勅任官(ちよくにんくわん)などが(むね)であります。(すなは)(これ)()人々(ひとびと)思想(しさう)()いてあるのであります。(した)から種々(しゆじゆ)思想(しさう)(じやう)戦争(せんそう)(おこ)つて、それに(むね)(いた)めて、おどおどして()るから軍隊(ぐんたい)や、警察(けいさつ)(ちから)圧迫(あつぱく)脅威(けふゐ)するといふ意味(いみ)になります。
(つぎ)に『御腹(みはら)()りませる(かみ)()奥山津見(おくやまづみの)(かみ)』といふのは、国民(こくみん)中堅(ちうけん)(すなは)中流(ちうりう)社会(しやくわい)といふことで、人体(じんたい)にたとふれば(へそ)(あた)るのであります。
オは(こころ)、クは()むとか、(くるし)むとかいふ(こと)で、中流(ちうりう)階級(かいきふ)中央(ちうあう)()つて、()うしたらよからうかと()うて、(くるし)んで()るのであります。(すなは)保守(ほしゆ)主義(しゆぎ)でも()かず、(あたら)しい主義(しゆぎ)でも()かず、その(なか)()つて、うまくやりたいといふ言霊(げんれい)(じやう)意味(いみ)になるのであります。
(つぎ)に『御陰(みほと)()りませる(かみ)()闇山津見(くらやまづみの)(かみ)』といふのは、ほとは農業(のうげふ)従事(じうじ)する(たみ)で、人体(じんたい)にたとふれば陰部(いんぶ)(あた)りまして、()()()(ところ)であります。(すなは)農家(のうか)といふことになります。この百姓(ひやくしやう)現在(げんざい)如何(いか)なる思想(しさう)があつて、その意味(いみ)(なん)であるかわからず、指導者(しだうしや)()つて如何(どう)でもなることを意味(いみ)して()るのであります。(まつた)(とき)(いきほひ)()つて何方(どつち)にもつく無定見(むていけん)思想(しさう)闇山(くらやま)津見(づみ)(かみ)といふことになります。
(つぎ)に『(ひだり)御手(みて)()りませる(かみ)()志芸山(しぎやま)津見(づみの)(かみ)』の、この(ひだり)()といふことは(うへ)(はう)()といふことで、(すなは)政治家(せいぢか)で、(みぎ)()実業(じつげふ)のことになります。(すべ)政治家(せいぢか)(かみ)左手(ひだりて)(やく)実業家(じつげふか)(みぎ)()(やく)で、(みぎ)()仕事(しごと)をして、(ひだり)()(をさ)めることになるのであります。志芸山(しぎやま)津見(づみの)(かみ)のシは(みづ)で、ギは(かみ)(くに)(かさ)なりたる意味(いみ)であります。さうすると政治家(せいぢか)精神(せいしん)文明(ぶんめい)()がつかずに、精神(せいしん)教育(けういく)よりも、物質(ぶつしつ)(はう)(おも)きを()くといふ意味(いみ)になります。今日(こんにち)(いた)(ところ)排日(はいにち)思想(しさう)(おこ)つて()りますが、この思想(しさう)問題(もんだい)思想(しさう)(おさ)へつけなければならぬのに、貿易(ぼうえき)(うへ)にも圧迫(あつぱく)()け、軍備(ぐんび)彼方(むかう)はよく(ととの)へて()るとなりますと、(この)(はう)にも日本(にほん)なれば八々(はちはち)艦隊(かんたい)(つく)つたり、陸軍(りくぐん)(まし)たりして、(くに)(まも)らうとして()(かんが)への(さか)んな(とき)のことを志芸山(しぎやま)津見(づみの)(かみ)といふのであります。
(つぎ)に『(みぎ)御手(みて)()りませる(かみ)御名(みな)羽山津見(はやまづみの)(かみ)』といふのは、下々(しもじも)百姓(ひやくしやう)労働者(らうどうしや)実業家(じつげふか)()したものであります。(すなは)戦争(せんそう)(おこ)れば人気(にんき)(わる)くなるかも()れぬが(こめ)(たか)くなつたり、物価(ぶつか)(あが)つたりするから、(こめ)(たくは)へて()いて(まう)けてやらうとか、(また)沢山(たくさん)品物(しなもの)仕入(しい)れて()いて一儲(ひとまう)けしようとか、如何(どう)したら(かね)(まう)かるかと()ふことばかりを(かんが)へて()る。(じつ)(した)人民(じんみん)真心(まごころ)が、(みだ)れた利己主義(われよし)といふことになります。
ハは(ひら)くといふことでありますがハヤマツミと(つづ)きますと、(なに)変動(へんどう)(おこ)れば(まう)けたいと()つて(かんが)へこむ意味(いみ)で、(すなは)大火事(おほくわじ)があれば材木(ざいもく)(あが)るから、(いま)(うち)(これ)仕入(しい)れてやらうとか、饑饉(ききん)()百穀(ひやくこく)(みの)らず、不作(ふさく)であつたら(いま)(うち)(こめ)沢山(たくさん)買込(かひこ)んでおいて一儲(ひとまう)けしようとか、(じつ)不都合(ふつがふ)利己主義(われよし)にかぶれて、何事(なにごと)変動(へんどう)()つて()(たましひ)を、羽山津見(はやまづみの)(かみ)といふのであります。
(つぎ)に『(ひだり)御足(みあし)()りませる(かみ)()原山津見(はらやまづみの)(かみ)(みぎ)御足(みあし)()りませる(かみ)()戸山津見(とやまづみの)(かみ)』といふのは、この(あし)海外(かいぐわい)発展(はつてん)する(かんが)へを()(ひと)(こと)で、海外(かいぐわい)()くなら外国(ぐわいこく)思想(しさう)研究(けんきう)して()てやらう、外国(ぐわいこく)(しん)文明国(ぶんめいこく)だ、わが(くに)未開国(みかいこく)だ。向方(むかう)(くに)親善(しんぜん)をして談笑(だんせう)(うち)に、国際間(こくさいかん)紛擾(ふんぜう)都合(つがふ)よく解決(かいけつ)をつけたいといふ、(すなは)西洋(せいやう)文明(ぶんめい)憧憬(あこがれ)()る、(すべ)ての学者(がくしや)(せつ)が、(ひだり)(あし)原山津見(はらやまづみの)(かみ)であります。
トヤといふのは(そと)(ひら)くといふことで、この戸山津見(とやまづみの)(かみ)は、移民(いみん)とか、出稼(でかせぎ)とかいふ(こと)で、外国(ぐわいこく)移民(いみん)(おく)るとか、外国(ぐわいこく)外国(ぐわいこく)移民(いみん)排斥(はいせき)とか、種々(しゆじゆ)大問題(だいもんだい)勃発(ぼつぱつ)する(こと)で、丁度(ちやうど)今日(こんにち)()(なか)によく()()るのであります。この移民(いみん)といふことは、神代(かみよ)では()ういふ(こと)(しめ)されたものか(わか)りませぬが、()ういふ(ふう)言霊(げんれい)(てき)予言(よげん)(しめ)されて()るのであります。(すなは)()同胞(どうはう)遠国(ゑんごく)(そら)で、排日(はいにち)のために(くや)残念(ざんねん)(こら)へて、()ふに()はれぬ苦労(くらう)をして()るのに国民(こくみん)冷淡(れいたん)であるとか、政府(せいふ)(なに)をして()るかというて、反対(はんたい)やら、不平(ふへい)やらを持出(もちだ)す、()状態(じやうたい)戸山津見(とやまづみの)(かみ)といふのであります。
(ここ)(その)(いも)伊弉冊(いざなみの)(みこと)相見(あひみ)まく(おもほ)して、黄泉国(よもつのくに)追往(おひい)でましき。(すなは)殿騰戸(とののあげと)より出向(いでむか)へます(とき)に、伊弉諾(いざなぎの)(みこと)語詔(かたら)ひたまはく、(うつ)くしき(わが)那邇妹(なにもの)(みこと)吾汝(あれいまし)(つく)れりし(くに)(いま)(つく)()へずあれば、(かへ)りまさねとのりたまひき、(ここ)伊弉冊(いざなみの)(みこと)(こたへ)(まを)したまはく、(くや)しきかも、()()まさずて()黄泉(よもつ)戸喫(へぐひ)しつ。(しか)れども(うつ)くしき、(あが)那勢(なせの)(みこと)入来(いりき)ませる(こと)(かしこ)ければ(かへ)りなむを。(しばら)黄泉神(よもつがみ)相論(あげつら)はむ。()をな()たまひそ。如此(かく)(まを)して(その)殿内(とぬち)(かへ)()りませる(ほど)甚久(いとひさ)しくて()ちかねたまひき。(かれ)(ひだり)御美髪(みみづら)()させる湯津津間(ゆづつま)(ぐし)男柱(をばしら)一箇(ひとつ)取闕(とりか)きて、一火(ひとひ)(とも)して入見(いりみ)ます(とき)に、(うじ)(たか)(とどろ)きて、御頭(みかしら)には大雷(おほいかづち)()り、御胸(みむね)には火雷(ほのいかづち)()り、御腹(みはら)には黒雷(くろいかづち)()り、御陰(みほと)には拆雷(さくいかづち)()り、(ひだり)御手(みて)には若雷(わかいかづち)()り、(みぎり)御手(みて)には土雷(つちいかづち)()り、(ひだり)御足(みあし)には鳴雷(なるいかづち)()り、(みぎり)御足(みあし)には伏雷(ふしいかづち)()(あは)せて(やくさ)雷神(いかづちがみ)()()りき』
この御言葉(みことば)地球(ちきう)(じやう)霊魂(れいこん)なる大国魂(おほくにたま)守護(しゆご)(わる)いから、()うなつたのであり、()文明(ぶんめい)(すなは)物質(ぶつしつ)文明(ぶんめい)惨毒(さんどく)(ため)(かく)(ごと)世界(せかい)(ほとん)滅亡(めつぼう)(ひん)したのであります。
伊弉諾(いざなぎの)(みこと)(れい)で、伊弉冊(いざなみの)(みこと)(たい)であります。この()(なか)(れい)ばかりでもいけない、(すなは)霊肉(れいにく)一致(いつち)でなければならぬのであります。(わが)日本(にほん)霊主(れいしゆ)体従(たいじゆう)(をしへ)(もつ)て、世界(せかい)国魂(くにたま)()かし、世界(せかい)万民(ばんみん)安育(あんいく)させて()かねばならぬ(くに)であります。世界(せかい)道義(だうぎ)(てき)精神(せいしん)文明(ぶんめい)徳沢(とくたく)(もつ)て、全地球(ぜんちきう)一切(いつさい)愛撫(あいぶ)すると()至仁至愛(みろく)大御心(おほみこころ)から、()大神(おほかみ)地球(ちきう)完成(くわんせい)(たま)(ため)に、伊弉冊(いざなみの)(みこと)会見(くわいけん)申込(まをしこ)み、遥々(はるばる)()(くだ)りになつた(こと)であります。
()(いも)伊弉冊(いざなみの)(みこと)相見(あひみ)まく(おもほ)して黄泉国(よもつのくに)追往(おひい)でましき』といふ、この黄泉国(よもつのくに)死後(しご)のことをいうたのでなくして、今日(こんにち)全世界(ぜんせかい)状態(じやうたい)黄泉国(よもつのくに)であります。そこで(てん)から、本当(ほんたう)(かみ)(さま)(くだ)つて()岩戸(いはと)騰戸(あげど)をば(すこ)(ひら)いて()られたのであります。さうすると世界(せかい)各国(かくこく)()(しま)つてゐる。この()といふことは(ばつ)(こと)でありまして、門閥(もんばつ)だとか、政党閥(せいたうばつ)だとか、資本閥(しほんばつ)だとか、学閥(がくばつ)だとか、宗教閥(しうけうばつ)などいふものが()であります。
その()()けて、伊弉諾(いざなぎの)(みこと)(いは)れますには、『()(うつ)くしき』と()(こと)は、(えう)するに地球(ちきう)国魂(くにたま)世界(せかい)一般(いつぱん)人民(じんみん)も、森羅(しんら)万象(ばんしやう)一切(いつさい)のものを(みな)(あい)(たま)ひての()言葉(ことば)であります。すなはち霊系(れいけい)体系(たいけい)相俟(あひま)つて、(うる)はしい世界(せかい)(つく)らむとしたが、()(かみ)所謂(いはゆる)火力(くわりよく)文明(ぶんめい)のために、世界(せかい)黄泉国(よもつくに)()つたのである。それで(いま)一度(いちど)(もと)(かへ)れと()はれたのであります。この太元(もと)(かへ)れといふことは、(かみ)(をしへ)(したが)つて(かみ)改心(かいしん)し、国魂(くにたま)改心(かいしん)し、人民(じんみん)改心(かいしん)して、上下(しやうか)一致(いつち)(もつ)完全(くわんぜん)なる(くに)(つく)らむとの意味(いみ)であります。(すなは)地球(ちきう)(じやう)(あく)守護神(しゆごじん)に、改心(かいしん)してくれといふことになります。
そこで伊弉冊(いざなみの)(みこと)(こたへ)(いは)るるには、『(くや)しきかも()()まさずして、()黄泉(よもつ)戸喫(へぐひ)しつ』とあります。これは残念(ざんねん)なことを(いた)しました。(われ)黄泉(よもつ)戸喫(へぐひ)した。モウ(すこ)(はや)()注意(ちうい)(くだ)さらば、(ここ)まで地球(ちきう)(じやう)一切(いつさい)腐敗(ふはい)せなかつたで()らうに、今日(こんにち)となつては(じつ)(くも)()り、(にご)()り、(くさ)()りた()(なか)()のつけやうもない。()きも(もど)りも、()げも(おろ)しも、二進(につち)三進(さつち)()かぬ状態(じやうたい)であるといふ意味(いみ)であります。
(すなは)(かみ)も、(われ)も、(ひと)も、(とも)(みな)(けが)されて()ることでありますから、(てん)から(まこと)(かみ)()(いで)(くだ)さいまして、地球(ちきう)破滅(はめつ)せむとするのを(なほ)してやらう、完全(くわんぜん)なる天国(てんごく)建設(けんせつ)してやらう、と(いは)れますのは、(まこと)(おそ)(おほ)い、(たふと)い、(かたじけ)ない(かみ)()言葉(ことば)でありますから、(わたくし)国魂(くにたま)(すなは)世界(せかい)一般(いつぱん)神人(しんじん)改心(かいしん)すれば、と()(こと)を『(かへ)りなむ』と(まを)すのである。しかし一寸(ちよつと)黄泉神(よもつがみ)相談(さうだん)して()ますから、それまで()()ちを(ねが)ひますと(こた)へられたのであります。この黄泉神(よもつがみ)といふのは、現代(げんだい)暗黒(あんこく)世界(せかい)支配(しはい)して()(かく)体主(たいしゆ)霊従(れいじゆう)(こく)主権者(しゆけんしや)大統領(だいとうりやう)といふことでありまして、相論(あげつら)うといふことは、一応(いちおう)この(こと)相談(さうだん)して()ませう、多勢(おほぜい)()()いて()かせて、その意見(いけん)()いて()ませうといふ(こと)であります。
(つぎ)に『甚久(いとひさ)しく()ちかねたまひき』といふのは、この議論(ぎろん)一寸(ちよつと)や、そつとの(あひだ)(まと)まらずに、やれ物質(ぶつしつ)主義(しゆぎ)がよいとか、金銀(きんぎん)為本(ゐほん)がよいとか、天産(てんさん)自給(じきふ)だとか、いろいろの議論(ぎろん)があつて、()(ねん)(さん)(ねん)()()てぬのであります。(かみ)(さま)(いま)ぢや(はや)ぢやというて(はや)改心(かいしん)せよと、明治(めいぢ)二十五(にじふご)(ねん)から()(つづ)けに()はれて()(いそ)ぎになつて()るが、黄泉神(よもつがみ)議論(ぎろん)中々(なかなか)(まと)まらぬといふ()うな意味(いみ)であります。
(大正九・一一・一於五六七殿講演外山豊二録)

(大正一一・二・一〇旧一・一四谷村真友再録)
3 黄泉比良坂 霊界物語  08_未_日の出神の弟子たちの南米物語  41 言霊解三  No. = 1421

第四一章言霊解(げんれいかい)三〔三九一〕

(つぎ)に『(ひだり)御美豆良(みみづら)()させる湯津津間(ゆづつま)(ぐし)男柱(をはしら)(ひと)()()きて(ひと)()ともして()()ます(とき)に』といふ、この(ひだり)(うへ)で、(みぎ)(した)であつて、(ひだり)(はう)といふのは(れい)のかがみといふ(こと)であります。
湯津津間(ゆづつま)(ぐし)といふのは、(すべ)ての(みだ)れを()きわけるといふ意味(いみ)で、奇魂(くしみたま)のくしといふ(こと)にもなるのであります。この(くし)()一本(ひともと)(かき)て、その(うへ)()(とも)して()られたものであります。(すなは)暗黒(あんこく)世界(せかい)一寸(ちよつと)(れい)()をつけて()られた。(ひと)()(ひと)つの()で、日本(にほん)()(まる)国旗(こくき)といふことになります。この()といふものは、(みな)のものが明光(めいくわう)(たづ)ねて(した)()つて()るといふ意味(いみ)になるのであります。(すなは)(なつ)(むし)()()()つて()るとか(また)航海者(かうかいしや)(ひと)つの燈台(とうだい)()(つね)(みなと)()つて()るといふやうなもので、(まこと)(かみ)霊智(れいち)霊光(れいくわう)発動(はつどう)であります。
くしは明智(めいち)(もつ)(てら)すといふ(こと)で、()(かみ)御光(みひかり)といふ意味(いみ)になります。(すなは)()(てん)(ひと)つしかない()うに天津(あまつ)日嗣(ひつぎ)も、世界(せかい)一人(ひとり)しか()られないのであります。所謂(いはゆる)()大御神(おほみかみ)()聖徳(せいとく)(かがや)かし(たてまつ)るといふことが(ひと)()といふ意味(いみ)になるのでありまして、この()大御神(おほみかみ)大御心(おほみこころ)(もつ)て、世界中(せかいぢう)調(しら)べて()(すなは)日本(にほん)(くに)八咫(やあた)(かがみ)(てら)して()ると、(うじ)がたかつてとどろいて()つたのであります。人間(にんげん)(かたち)をして()つても、その(こころ)(うじ)(おな)じであるといふ(こと)で、勝手(かつて)気儘(きまま)なことをしたり、(また)()つたりして()るといふことであります。
(つぎ)に『御頭(みかしら)には大雷(おほいかづち)()り』といふ(こと)は、(あたま)すなはち体主(たいしゆ)霊従(れいじゆう)(こく)主権者(しゆけんしや)とか、大統領(だいとうりやう)とかのことで(おほ)きな(いかづち)とは、悪魔(あくま)とか、また(つよ)不可抗力(ふかかうりよく)とかいふことであります。よく(ひと)(しか)られた(とき)には、(かみなり)()ちたと(まを)しますが、多人数(たにんずう)(なか)(てん)から(かみなり)()ちたといふ意味(いみ)であります。
それから『御胸(みむね)には火雷(ほのいかづち)()り』といふことは、言霊(ことたま)(じやう)(あたま)(てん)で、(むね)大臣(だいじん)で、()(いかづち)とは(わる)(こと)(かんが)へて()るものが沢山(たくさん)(ひそ)んで()(こと)であります。これを()(いかづち)といふのであります。
(つぎ)に『(はら)には黒雷(くろいかづち)()り』と()ふことは、よく(ひと)(わる)いものを()して腹黒(はらぐろ)いといふやうに、国民(こくみん)中堅(ちうけん)(あく)()つて()るといふ(こと)であります。
(つぎ)に『御陰(みほと)には拆雷(さくいかづち)()り』といふのは、国民(こくみん)にたとふれば、百姓(ひやくしやう)とか労働者(らうどうしや)といふ(こと)で、()くといふのは引裂(ひきさ)くといふ意味(いみ)であります。
(つぎ)に『(ひだり)御手(みて)には若雷(わかいかづち)()り、(みぎり)()には土雷(つちいかづち)()り』といふ(こと)は、(すなは)(ひだり)()(かみ)であれば天津(あまつ)(かみ)であり、人民(じんみん)であれば上流(じやうりう)社会(しやくわい)といふことで、(また)(みぎ)()といふのは(かみ)であれば地津(くにつ)(かみ)であり、人民(じんみん)にたとふれば下等(かとう)社会(しやくわい)といふ(こと)になります。また若雷(わかいかづち)(わか)といふのは本当(ほんたう)(いま)(じゆく)せない、思想(しさう)(かた)まらぬといふことで、富豪(ふがう)階級(かいきふ)青年(せいねん)とか、大学生(だいがくせい)とか、華族(くわぞく)令息(むすこ)とかいふ意味(いみ)で、所謂(いはゆる)上流(じやうりう)社会(しやくわい)若者(わかもの)精神(せいしん)行為(かうゐ)()れすさんで()るといふ(こと)であります。(つぎ)土雷(つちいかづち)(つち)百姓(ひやくしやう)といふ意味(いみ)で、地主(ぢぬし)小作人(こさくにん)との軋轢(あつれき)絶間(たえま)なくあるといふやうなことであります。
(ひだり)(あし)鳴雷(なるいかづち)(みぎり)(あし)伏雷(ふしいかづち)()り』と()ふ、この鳴雷(なるいかづち)といふのは、日本(につぽん)でも外国(ぐわいこく)でも、軍隊(ぐんたい)(なか)()(わた)(わる)思想(しさう)が、(そら)から(くだ)大雷(おほいかづち)悪神(あくがみ)(ごと)く、(つた)はつて()るといふ意味(いみ)であります。(みぎり)(あし)伏雷(ふしいかづち)といふのは、()せてある悪魔(あくま)といふことで、(いかづち)(なか)でも(もつと)(おそ)ろしいものであります。(すなは)人民(じんみん)にたとへると悪化(あくくわ)せる労働者(らうどうしや)とか社会(しやくわい)主義者(しゆぎしや)などといふことで、悪思想(あくしさう)労働者(らうどうしや)がダイナマイトや(その)()(もつ)て、破壊(はくわい)(てき)陰謀(いんぼう)(くはだ)てて、(かく)れて時期(じき)()つて()るといふやうな意味(いみ)であります。(じつ)(いま)()(なか)はこの(とほ)りになつて()るのでありまして、何千(なんぜん)(ねん)(ぜん)()かれたものが今日(こんにち)によく適合(てきがふ)して()るのであります。
(じつ)にこの古事記(こじき)何時(いつ)()んでも適合(てきがふ)するものでありまして、徳川(とくがは)時代(じだい)にも適合(てきがふ)すれば、現代(げんだい)にも適合(てきがふ)し、将来(しやうらい)のことにも(あて)はまるもので、古今(ここん)(つう)じて(あやま)らざる(ところ)(じつ)(たふと)神文(しんもん)なる所以(ゆゑん)であります。
今日(こんにち)吾人(ごじん)天下(てんか)国家(こくか)(ため)に、(かみ)大御心(おほみこころ)奉戴(ほうたい)して、()同胞(どうはう)(はじ)世界(せかい)覚醒(かくせい)し、(もつ)天国(てんごく)浄土(じやうど)安楽国(あんらくこく)建設(けんせつ)せむとする、真如(しんによ)大活動(だいくわつどう)天下(てんか)(こぞ)つて阻止(そし)妨害(ばうがい)せむとするは、(あたか)もこの八種(やくさ)雷神(いかづちがみ)攻撃(こうげき)されて()るので()ります。大本(おほもと)(ひと)()、すなはち霊主体従(ひのもと)神教(しんけう)天下(てんか)宣伝(せんでん)するや、(あたま)()れる大雷(おほいかづち)なる大圧迫(だいあつぱく)大本(おほもと)頭上(づじやう)落下(らくか)して、天下(てんか)無二(むに)なる純忠(じゆんちう)純義(じゆんぎ)神諭(しんゆ)発行(はつかう)禁止(きんし)し、今日(こんにち)(いた)(ところ)に、大本(おほもと)信仰者(しんかうしや)妨害(ばうがい)(あた)へ、神霊界(しんれいかい)購読(こうどく)せぬが(なんぢ)(ため)だとか、大正(たいしやう)日日(にちにち)新聞(しんぶん)()まないが()いとか、百方(ひやつぱう)()(つく)して吾人(ごじん)至誠(しせい)行動(かうどう)極力(きよくりよく)妨害(ばうがい)しつつあるのは、(あたま)大雷(おほいかづち)()()ると同様(どうやう)意義(いぎ)であります。
(つぎ)に『御胸(みむね)には()(いかづち)()り』と()(こと)は、今日(こんにち)学者(がくしや)階級(かいきふ)とか、知識(ちしき)階級(かいきふ)とか、(だい)宗教家(しうけうか)とか()(ところ)偽聖者(ぎせいしや)が、(こぞ)つて大本(おほもと)出現(しゆつげん)()(きら)ひ、百方(ひやつぱう)()(ごと)激烈(げきれつ)なる反対(はんたい)演説(えんぜつ)や、反対論(はんたいろん)新聞(しんぶん)雑誌(ざつし)書籍(しよせき)(とう)掲載(けいさい)し、(もつ)天下(てんか)思想界(しさうかい)攪乱(かくらん)せむとする石屋(いしや)手先(てさき)(くち)(つづ)くかぎり(ふで)(つづ)(きは)み、大々(だいだい)(てき)妨害(ばうがい)しつつあるは、(すなは)(むね)()()(いかづち)であります。大本(おほもと)機関(きくわん)新聞(しんぶん)雑誌(ざつし)教育家(けういくか)()むなとか、軍隊内(ぐんたいない)には()れては()らぬとか、吾人(ごじん)正義(せいぎ)公道(こうどう)宣布(せんぷ)遮断(しやだん)せむとするは、所謂(いはゆる)()(いかづち)()りと()(こと)であります。
(つぎ)に『御腹(みはら)には黒雷(くろいかづち)()り』と()(こと)は、大本(おほもと)内部(ないぶ)へ、ある(しゆ)野心家(やしんか)()目的(もくてき)(ため)に、表面(へうめん)信者(しんじや)()()け、所在(あらゆる)利己(りこ)(てき)行動(かうどう)企画(きくわく)して、神界(しんかい)より看破(かんぱ)され、除名(ぢよめい)処分(しよぶん)()けたものが、百方(ひやつぱう)()りもせぬ(こと)を、犬糞(けんぷん)(てき)喧伝(けんでん)する悪人輩(あくにんばら)沢山(たくさん)潜伏(せんぷく)して()(こと)であります。現在(げんざい)大本(おほもと)内部(ないぶ)にも、表面(へうめん)熱心(ねつしん)信者(しんじや)らしく()()け、(かみ)(さま)道具(だうぐ)使(つか)つて役員(やくゐん)となり、各地(かくち)教信徒(けうしんと)籠絡(ろうらく)しつつ()るのも、所謂(いはゆる)大本(おほもと)()ける『御腹(みはら)には黒雷(くろいかづち)()り』の意味(いみ)であります。
大本(おほもと)内部(ないぶ)(ふか)浸入(しんにふ)(かみ)(さま)(かつ)()して自己(じこ)利益(りえき)のために蠢動(しゆんどう)する偽信者(にせしんじや)や、偽役員(にせやくゐん)蛆虫然(うじむしぜん)として、平気(へいき)(かほ)をして活動(くわつどう)して()り、幹部(かんぶ)役員(やくゐん)を、()(かたき)()うに()(ののし)不正者(ふせいしや)現出(げんしゆつ)し、(また)潜在(せんざい)しつつあるのは(すなは)黒雷(くろいかづち)()ると()(こと)であります。国家(こくか)にしても、(また)これと同様(どうやう)である(こと)(わす)れてはならぬのであります。
(つぎ)に『御陰(みほと)には拆雷(さくいかづち)()り』といふ意味(いみ)は、(これ)大本(おほもと)にたとへると、青年(せいねん)(なか)(ひそ)んでゐる不正(ふせい)分子(ぶんし)種々(しゆじゆ)()からぬ言行(げんかう)(あへ)てし、折角(せつかく)(みが)きかけた善良(ぜんりやう)分子(ぶんし)までも悪化(あくくわ)せしむる(ごと)行動(かうどう)()り、信者(しんじや)信念力(しんねんりよく)一角(いつかく)から、破壊(はくわい)せむとする(やう)下級(かきふ)連中(れんぢう)である。大本(おほもと)基礎(きそ)となり、将来(しやうらい)柱石(ちうせき)となる連中(れんちう)の、悪化(あくくわ)(てき)行動(かうどう)所謂(いはゆる)拆雷(さくいかづち)()りといふ(こと)である。(これ)現代(げんだい)国家(こくか)(たとへ)ますと、下級(かきふ)農民(のうみん)労働者(らうどうしや)階級(かいきふ)不良(ふりやう)分子(ぶんし)悪化(あくくわ)(てき)行動(かうどう)であります。
(つぎ)に『(ひだり)御手(みて)若雷(わかいかづち)()り』と()(こと)大本(おほもと)(おい)対照(たいせう)して()ると、幹部(かんぶ)位置(ゐち)にある若手(わかて)連中(れんちう)誤解(ごかい)(てき)行動(かうどう)である。あまり(かんが)()()()かし()ぎて、()()けた言行(げんかう)(あへ)てするのが、(ひだり)()若雷(わかいかづち)であります。(これ)世界(せかい)対照(たいせう)すると、若年(じやくねん)士官(しくわん)や、法官(はふくわん)や、大学生(だいがくせい)の、天地(てんち)惟神(かむながら)大道(だいだう)無視(むし)する連中(れんちう)のことである。(ひろ)天下(てんか)には(さん)(にん)()(にん)()いとも(かぎ)らない。大本(おほもと)にも、一人(ひとり)二人(ふたり)は、()いとも()はれぬのであります。
(つぎ)に『(みぎり)御手(みて)には土雷(つちいかづち)()り』と()(こと)は、(これ)大本内(おほもとない)(たとへ)ると、地方(ちはう)(わか)信者(しんじや)や、青年(せいねん)(なか)不良(ふりやう)分子(ぶんし)であつて、その言行(げんかう)(つね)大本(おほもと)経綸(けいりん)を、大々(だいだい)(てき)妨害(ばうがい)する連中(れんちう)(こと)であります。(これ)世界(せかい)(たとへ)ると、各地方(かくちはう)散在(さんざい)する労働者(らうどうしや)とか、工夫(こうふ)とか、小作人(こさくにん)とかの不健全(ふけんぜん)分子(ぶんし)の、不良(ふりやう)計画(けいくわく)(くはだ)ててをる連中(れんちう)悪行(あくかう)悪言(あくげん)であります。
(つぎ)に『(ひだり)御足(みあし)には鳴雷(なるいかづち)()り』と()(こと)は、大本(おほもと)()へば、悪社会(あくしやくわい)戦闘(せんとう)する(ところ)言論(げんろん)機関(きくわん)()ふので、布教者(ふけうしや)新聞(しんぶん)社員(しやゐん)(とう)(あた)るので、その(なか)不良(ふりやう)分子(ぶんし)混入(こんにふ)して、一生(いつしやう)懸命(けんめい)尽力(じんりよく)してゐながら(かへ)つて神界(しんかい)()経綸(けいりん)妨害(ばうがい)して()るものの(ひそ)()ると()(こと)であります。(これ)世界(せかい)対照(たいせう)する(とき)は、陸海軍(りくかいぐん)(なか)にも種々(しゆじゆ)危険(きけん)なる思想(しさう)主義(しゆぎ)潜入(せんにふ)して()ると()(こと)であります。
(つぎ)に『(みぎり)(あし)には伏雷(ふしいかづち)()り』と()(こと)(これ)大本(おほもと)(たとへ)ると、『(わざはひ)(した)から』と()(たとへ)(とほ)り、(かみ)(みち)も、(ひと)(みち)も、(なに)(わか)らぬ不良(ふりやう)なる偽信者(にせしんじや)幹部(かんぶ)から(なに)一度(いちど)親切(しんせつ)(じやう)から忠告(ちゆうこく)()けると、その親切(しんせつ)(ぎやく)感受(かんじゆ)し、非常(ひじやう)立腹(りつぷく)して(なに)幹部(かんぶ)連中(れんちう)欠点(けつてん)でも()つたら、(これ)発表(あばい)てやらうと自分(じぶん)過失(かしつ)(たな)()げて()いて、(うへ)役員(やくゐん)ばかりを(うら)んで()連中(れんちう)()うなものであります。(これ)世界(せかい)対照(たいせう)する(とき)は、政府(せいふ)顛覆(てんぷく)陰謀(いんぼう)(くはだ)てて()るとか、爆弾(ばくだん)密造(みつざう)して、()()暴動(ばうどう)開始(かいし)せむとか、(つね)(かんが)へてをる不良(ふりやう)分子(ぶんし)世界(せかい)には(ひそ)んで()る、といふ意義(いぎ)()して、『(みぎり)(あし)には伏雷(ふしいかづち)()り』と()ふのであります。
(ここ)伊弉諾(いざなぎの)(みこと)見畏(みかしこ)みて逃返(にげかへ)ります(とき)に、(その)(いも)伊弉冊(いざなみの)(みこと)(われ)(はぢ)()せたまひつ、と(まを)したまひて、(すなは)黄泉(よもつ)醜女(しこめ)(つか)はしめて()はしめき』
教祖(けうそ)()神諭(しんゆ)に『(かみ)世界(せかい)人民(じんみん)(たす)けて、(まつ)()(かみ)()立替(たてか)へて、立派(りつぱ)水晶(すゐしやう)世界(せかい)(いた)してやり()いと(おも)うて、三千(さんぜん)(ねん)()(かく)れて()りたが、モウ()うして()いては()()たぬやうに()りたから、(かみ)(おもて)(あら)はれて三千(さんぜん)世界(せかい)善一筋(ぜんひとすぢ)五六七(みろく)神政(しんせい)(いた)して、(かみ)も、仏事(ぶつじ)も、人民(じんみん)(いさ)んで(くら)す、結構(けつこう)神国(しんこく)()(いた)して(よろこ)ばしたいと(おも)うて苦労(くらう)(いた)して()るが、(かみ)(おも)うたよりも非道(ひど)(あま)りの(くも)(やう)で、そこら(あた)りが(きたな)うて片足(かたあし)()()(ところ)も、指一本(ゆびいつぽん)()場所(とこ)()いとこまで(くさ)りて()るから、(かみ)()()けやうが()いなれど、(かみ)世界(せかい)(たす)けたいのが、一心(いつしん)(ねが)ひであるから、(どろ)にまみれて人民(じんみん)(たす)けたさに()()ちて苦労(くらう)艱難(かんなん)(いた)して()るぞよ』との()言葉(ことば)古事記(こじき)()本文(ほんぶん)の『見畏(みかしこ)みて』と()(こと)である。『()げて(かへ)ります(とき)に』と()(こと)は、(あま)りの矛盾(むじゆん)撞着(どうちやく)(あき)れられた(こと)である。(たと)へば至誠(しせい)至忠(しちう)思国(しこく)(ため)に、日夜(にちや)辛酸(しんさん)()めてをる吾々(われわれ)(たい)して、(かへつ)危険(きけん)人物(じんぶつ)(あつか)ひをなし布教先(ふけうさき)まで、監視(かんし)()せられるが(ごと)きは(じつ)当局(たうきよく)本心(ほんしん)なるかを(うたが)はねばならぬ(やう)になるのである。
斯様(かやう)なる社会(しやくわい)矛盾(むじゆん)に、(かみ)(さま)(おどろ)いて跣足(はだし)()()げになると()(こと)が『見畏(みかしこ)みて逃返(にげかへ)ります』と()(こと)になるのであります。
(大正九・一一・一於五六七殿講演外山豊二録)

(大正一一・二・一一旧一・一五谷村真友再録)
4 黄泉比良坂 霊界物語  08_未_日の出神の弟子たちの南米物語  42 言霊解四  No. = 1422

第四二章言霊解(げんれいかい)四〔三九二〕

(その)(いも)伊弉冊(いざなみの)(みこと)(われ)(はぢ)()せたまひつと(まを)したまひて、(すなは)黄泉(よもつ)醜女(しこめ)(つか)はして()はしめき』と()(こと)は、以上(いじやう)(ごと)くに(みだ)()てたる醜状(しうじやう)を、(かみ)(ひかり)なる(ひと)()()らされ、(つら)(かは)曳剥(ひきめく)られて侮辱(ぶじよく)されたと()つて、大本(おほもと)であれば(こころ)(あた)醜悪(しうあく)なる教信徒(けうしんと)一生(いつしやう)懸命(けんめい)大本(おほもと)教主(けうしゆ)反抗(はんかう)すると()ふことであり、世界(せかい)()へば、益々(ますます)立腹(りつぷく)して大本(おほもと)圧迫(あつぱく)し、窮地(きうち)(おとしい)れむとする人物(じんぶつ)出現(しゆつげん)すると()(こと)()るから、(まこと)(をしへ)(ひら)くと()(こと)は、随分(ずゐぶん)六ケ敷(むつかしき)事業(じげふ)であります。今日(こんにち)のやうな無明(むみやう)闇黒(あんこく)社会(しやくわい)()れられる(やう)(をしへ)なら(べつ)苦労(くらう)艱難(かんなん)()らぬ、四方(しはう)八方(はつぱう)から()(はや)されるで()らうが、その(やう)(をしへ)なら現代(げんだい)覚醒(かくせい)し、人心(じんしん)改造(かいざう)する(こと)出来(でき)ない。国家(こくか)泰山(たいざん)(やす)きに()(たてまつ)らむとするの志士(しし)仁人(じんじん)(すべ)ての迫害(はくがい)(たたか)ひ、(すべ)ての悪魔(あくま)()()ち、()(もつ)天下(てんか)(あた)るの勇猛心(ゆうまうしん)(えう)するのであります。黄泉(よもつ)醜女(しこめ)(けつ)して(わる)魔女(まぢよ)(こと)では()い。今日(こんにち)人間(にんげん)上下(しやうか)(とも)(をとこ)(をんな)も、八九分(はちくぶ)(どほ)りまで醜女(しこめ)であります。何処(どこ)にも一点(いつてん)男子(だんし)らしき、勇壮(ゆうさう)なる果断(くわだん)なる意気(いき)(みと)むる(こと)出来(でき)ぬ。()ういふやうな黄泉(よもつ)醜女(しこめ)らが、大本(おほもと)(ひと)()明光(めいくわう)(てら)されて、(なつ)(むし)(ごと)くに()しに()ては(かへ)つて自分(じぶん)大怪我(おほけが)をするのであります。今日(こんにち)大本(おほもと)四方(しはう)八方(はつぱう)から()()てられ、人民(じんみん)保護(ほご)()(しよく)()人々(ひとびと)までが、(とき)には逆様(さかさま)攻撃(こうげき)妨害(ばうがい)(くは)へむとして()るのであります。(これ)大本(おほもと)四方突(よもつ)醜目(しこめ)()てをると()ふのであります。
(しか)至誠(しせい)思国(しこく)吾々(われわれ)大本人(おほもとびと)は、所在(あらゆる)(すべ)ての圧迫(あつぱく)と、妨害(ばうがい)()()(ため)に、(ひと)つの(ちから)(たくは)へねば()らぬ(ごと)く、世界(せかい)(たい)しても我国(わがくに)は、充分(じゆうぶん)準備(じゆんび)(ととの)へねばならぬ。(すなは)神典(しんてん)所謂(いはゆる)黒御鬘(くろみかづら)()()つて(かか)らねば()らぬのであります。
(かれ)伊弉諾(いざなぎの)(みこと)黒御鬘(くろみかづら)()りて()()(たま)ひしかば、(すなは)蒲子(ゑびかづらのみ)()りき』
(これ)今日(こんにち)大本(おほもと)(たと)へると、幽玄(くろき)(うる)はしき(かみ)御教(みをしへ)を、天下(てんか)宣伝(せんでん)する(こと)を『()()(たま)ひき』といふのであります。『蒲子(ゑびかづらのみ)()りき』と()(こと)は、(うる)はしき(まこと)新信者(しんしんじや)出来(でき)たと()(こと)であります。黄泉(よもつ)(かみ)醜女(しこめ)は、また(これ)(むか)つて一人(ひとり)々々(ひとり)種々(しゆじゆ)圧迫(あつぱく)妨害(ばうがい)(くは)へると()(こと)が、『(これ)(ひろ)()む』と()ふのであります。(いづ)れの教子(をしへご)にも(ことごと)四方突(よもつ)(いくさ)()(かげ)(おと)さしに(まは)つて()る。その(あひだ)(また)(ひと)つの戦闘(せんとう)準備(じゆんび)着手(ちやくしゆ)する(こと)を『()()でますを』と()ふのであります。
(なほ)()ひしかば、(また)()(みぎり)御角髪(みみづら)()せる、湯津津間(ゆづつま)(ぐし)引闕(ひきかぎ)て、()()てたまひしかば(すなは)(たかむら)()りき』
蒲子(ゑびかづらのみ)とも()ふべき信仰(しんかう)(わか)信者(しんじや)を、片端(かたつぱし)から追詰(おひつ)引落(ひきおと)しにかけ(なが)ら、なほもそれに()()らずして、大々(だいだい)(てき)妨害(ばうがい)(くは)へむとの乱暴(らんばう)には、(かみ)(つひ)堪忍袋(かんにんぶくろ)()()れたので、(みぎ)御角髪(みみづら)にまかせる湯津津間(ゆづつま)(ぐし)引闕(ひきかぎ)て、(すなは)神界(しんかい)一輪(いちりん)()いた(うめ)(はな)経綸(しぐみ)表顕(あらは)して、所在(あらゆる)四方突(よもつ)醜女(しこめ)(むか)つて宣伝(せんでん)した(ところ)が、(つひ)(たかむら)()ふ、上流(じやうりう)貴紳(きしん)[※身分の高い人という意]の了解(れうかい)()至誠(しせい)(てん)(つう)じて、いよいよ大本(おほもと)使命(しめい)純忠(じゆんちう)純良(じゆんりやう)なる(こと)を、天下(てんか)()らるるやうに()るのを(たかむら)()りきと()ふのであります。(これ)全地球(ぜんちきう)(じやう)出来事(できごと)(たい)する()神書(しんしよ)であれども、(すべ)ての信徒(しんと)了解(れうかい)出来(でき)(やす)いやうに、現今(げんこん)大本(おほもと)将来(しやうらい)大本(おほもと)使命(しめい)引用(いんよう)して、説明(せつめい)(くだ)したのであります。
(これ)()()(あひだ)逃行(にげい)でましき』
又々(またまた)邪神(じやしん)頭株(あたまかぶ)が、大本(おほもと)折角(せつかく)経綸(しぐみ)破壊(はくわい)せむと、百方(ひやつぱう)苦心(くしん)しつつ()(うち)に、いよいよ神国(しんこく)危急(ききふ)(すく)()き、諸々(もろもろ)準備(じゆんび)(ととの)へ、何時(なんどき)にても身命(しんめい)国家(こくか)(ささ)(たてまつ)つて、君国(くんこく)(まも)るべき用意(ようい)(ととの)へて()くと()(こと)が、『(これ)()()(あひだ)逃行(にげい)でましき』と()意義(いぎ)であります。
(また)(あと)には()八種(やくさ)雷神(いかづちがみ)千五百(ちいほ)黄泉軍(よもついくさ)()へて()はしめき』
(これ)大本(おほもと)(たと)へて()ると、八種(やくさ)(いかづち)(まへ)詳述(しやうじゆつ))に(くは)ふるに社会(しやくわい)主義者(しゆぎしや)または仏教家(ぶつけうか)基督(キリスト)教徒(けうと)などの、数限(かずかぎ)りなき露骨(ろこつ)なる運動(うんどう)(おこ)して、(ちから)(かぎ)攻撃(こうげき)()()(きた)(こと)であります。(これ)世界(せかい)対照(たいせう)する(とき)は、前述(ぜんじゆつ)八種(やくさ)悪魔(あくま)潜在(せんざい)する(うへ)に、千五百(ちいほ)(いくさ)(すなは)()(くに)から、日本(にほん)霊主(れいしゆ)体従(たいじゆう)なる神国(しんこく)()めて()ると()(こと)になるのであります。黄泉軍(よもついくさ)()ふことは、占領(せんりやう)とか、侵略(しんりやく)とか、利権(りけん)獲得(くわくとく)とか、()からぬ目的(もくてき)(ため)(たたか)ひを(ひら)(くに)賊軍隊(ぞくぐんたい)()ひであります。
(かれ)御佩(みはか)せる十拳剣(とつかのつるぎ)()きて、後手(しりへで)()きつつ()()ませるを』
霊主(れいしゆ)体従(たいじゆう)神軍(しんぐん)戦備(せんび)(ととの)へながら(すなは)十拳剣(とつかのつるぎ)()きながら、充分(じゆうぶん)隠忍(いんにん)(あへ)(たたか)はず、なるべく世界(せかい)人類(じんるゐ)平和(へいわ)()め、治国(ちこく)安民(あんみん)(ため)言向(ことむけ)平和(やは)さむとする意味(いみ)()して『後手(しりへで)()きつつ()()ませる』と()ふのであります。
()坂本(さかもと)なる(もも)()三個(さんこ)()りて待撃(まちう)ちたまひしかば(ことごと)()(かへ)りき』
ヒラサカのヒの言霊(ことたま)明徹(めいてつ)(なり)尊厳(そんげん)(なり)顕幽(けんいう)(みな)貫徹(くわんてつ)する(なり)照智(せうち)(なり)光明(くわうみやう)遍照(へんぜう)十方(じつぱう)世界(せかい)(なり)()(あさ)(なり)大慈(だいじ)大悲(だいひ)五六七(みろく)神徳(しんとく)(なり)。ラの言霊(ことたま)は、高皇(たかみ)産霊(むすびの)(かみ)(なり)霊系(れいけい)大本(おほもと)(なり)無量寿(むりやうじゆ)大基(だいき)(なり)本末(ほんまつ)一貫(いつくわん)(なり)
サの言霊(ことたま)⦿()(こと)ある(なり)(さか)(なり)(みづ)(おと)(なり)(みづ)(せい)(なり)
カの言霊(ことたま)は、(かぶ)(おほ)(なり)(ひか)(かがや)(なり)()()(たす)くる(なり)
以上(いじやう)ヒラサカ四言霊(しげんれい)活用(くわつよう)(つづ)むる(とき)は、尊厳(そんげん)無比(むひ)にして六合(りくがふ)(てら)し、世界(せかい)統一(とういつ)(もつ)仁慈(じんじ)(ほどこ)し、霊系(れいけい)大本神(だいほんしん)たる()大神(おほかみ)本末(ほんまつ)一貫(いつくわん)(とく)と、万世(ばんせい)一系(いつけい)皇徳(くわうとく)(そな)へ、⦿()(へん)ある(とき)は、(みづ)(せい)なる月光(げつくわう)()()で、皇国(くわうこく)(さか)えを(まも)り、隠忍(いんにん)したる公憤(こうふん)(はつ)して、()()(むか)(たたか)ひ、神威(しんゐ)皇徳(こうとく)世界(せかい)(かがや)かすてふ、神軍(しんぐん)()ひであります。
(また)坂本(さかもと)神国(しんこく)(さか)()大元(おほもと)といふ(こと)であります。大本(おほもと)といふも坂本(さかもと)意義(いぎ)である。(もも)(もも)意義(いぎ)で、諸々(もろもろ)武士(ぶし)といふ(こと)であります。霊主(れいしゆ)体従(たいじゆう)日本(やまと)(だましひ)種子(たね)(すなは)(もも)()であります。『三箇(みつ)()りて()()ちたまひし』とは日本(につぽん)男子(だんし)桃太郎(ももたらう)が、智仁勇(ちじんゆう)(たと)へたる、(さる)(いぬ)(きじ)(もつ)て、(たたか)ふと()(こと)であります。(さる)()(はい)し、(きじ)(じん)(はい)し、(いぬ)(ゆう)(はい)するのであります。(また)()ツと()(こと)は、変性(へんじやう)女子(によし)なる三女神(さんによしん)瑞霊(みづ)御魂(みたま)であります。そこで()ツの御魂(みたま)(すなは)十拳剣(とつかのつるぎ)(せい)なる(かみ)(をしへ)(よつ)悠然(いうぜん)として、()()ちたまうた(とき)に、黄泉軍(よもついくさ)(ことごと)敗軍(はいぐん)遁走(とんそう)して(しま)つたと()意義(いぎ)であります。
(ここ)伊弉諾(いざなぎの)(みこと)桃子(もものみ)()(たま)はく。(なれ)()(たす)けし(ごと)葦原(あしはら)(なか)(くに)に、()らゆる現在(うつしき)人民(あをひとぐさ)苦瀬(うきせ)()ちて苦患(くるしま)(とき)に、(たす)けてよと()りたまひて、意富(おほ)加牟豆美(かむづみの)(みこと)といふ()(たま)ひき』
(ここ)(おい)()大神(おほかみ)(さま)から、(せい)なる至誠(しせい)団体(だんたい)や、()つの御魂(みたま)(むか)つて、()忠誠(ちうせい)(つく)し、国難(こくなん)(すく)うて()れたと、()()めになり、なほ(かさ)ねて世界(せかい)人民(じんみん)戦争(せんそう)(ため)に、塗炭(とたん)(くるし)みを()けるやうな(こと)が、今後(こんご)において万一(まんいち)にも出来(しゆたい)したら、今度(こんど)のやうに至誠(しせい)報国(はうこく)大活躍(だいくわつやく)をして、天下(てんか)万民(ばんみん)(すく)うて()つて()れよ。(いまし)にはその(かは)りに意富(おほ)加牟豆美(かむづみの)(みこと)()(たま)うと(あふ)せになつたのであります。このオホカムツミの言霊(ことたま)奉釈(ほうしやく)すると(つぎ)(ごと)くであります。
オの言霊(ことたま)は、霊治(れいぢ)大道(だいだう)()である。
ホの言霊(ことたま)は、透逸(とういつ)卓出(たくしゆつ)()である。
カの言霊(ことたま)は、神霊(しんれい)活気(くわつき)凛々(りんりん)()である。
ムの言霊(ことたま)は、組織(そしき)親睦(しんぼく)国家(こくか)()である。
ツの言霊(ことたま)は、永遠(えいゑん)無窮(むきゆう)連続(れんぞく)()である。
ミの言霊(ことたま)は、(みづ)身魂(みたま)善美(ぜんび)()である。
(これ)一言(いちげん)(つづ)むる(とき)は、霊徳発揚()神威活躍()平和統一()高照祥光()瑞霊()神剣発動()(かみ)()(こと)であります。(すなは)惟神(かむながら)大道(たいだう)天下(てんか)宣伝(せんでん)する至誠(しせい)至忠(しちう)聖団(せいだん)にして、忠良(ちうりやう)なる柱石神(ちうせきしん)なりとの()賞詞(しやうし)であります。アヽ現代(げんだい)世態(せたい)(たい)し、(かみ)大命(たいめい)(ほう)じて日本(にほん)神国(しんこく)のために身心(しんしん)(ささ)げ、麻柱(あななひ)大道(たいだう)実行(じつかう)する大神津見(おほかむづみの)(みこと)は、(いま)何処(いづこ)活躍(くわつやく)するぞ。天下(てんか)濁流(だくりう)(きよ)妖雲(えううん)一掃(いつさう)し、災禍(さいくわ)(ほろぼ)し、世界(せかい)万有(ばんいう)安息(あんそく)せしむる神人(しんじん)は、(いま)何処(いづこ)出現(しゆつげん)せむとする()(じつ)現代(げんだい)黄泉(よもつ)比良坂(ひらさか)の、善悪(ぜんあく)正邪(せいじや)治乱(ちらん)興廃(こうはい)(わか)るる大峠(おほたうげ)(あが)(ぐち)であります。
(大正九・一一・一於五六七殿外山豊二録)

(大正一一・二・一一旧一・一五谷村真友再録)
5 黄泉比良坂 霊界物語  08_未_日の出神の弟子たちの南米物語  43 言霊解五  No. = 1423

第四三章言霊解(げんれいかい)五〔三九三〕

最後(いやはて)(その)(いも)伊弉冊(いざなみの)(みこと)()(みづか)追来(おひき)ましき』
(いま)(まで)は、千五百(ちいほ)黄泉軍(よもつぐん)(もつ)攻撃(こうげき)(むか)つて()たのが、最後(さいご)には世界(せかい)全体(ぜんたい)一致(いつち)して()(かみ)御国(みくに)()()せて()たと()(こと)は、伊弉冊(いざなみの)(みこと)身自(みみづか)()()ましきといふ意義(いぎ)であります。(これ)最后(さいご)世界(せかい)大峠(おほたうげ)であります。すなはち神軍(しんぐん)魔軍(まぐん)との勝敗(しようはい)(けつ)する、天下(てんか)興亡(こうばう)一大(いちだい)分水嶺(ぶんすゐれい)であります。
(すなは)千引岩(ちびきいは)を、()黄泉(よもつ)比良坂(ひらさか)引塞(ひきさ)へて、一日(ひとひ)千頭(ちがしら)(くび)(ころ)さむと(まを)したまひき』
千引岩(ちびきいは)とは、非常(ひじやう)重量(ぢうりやう)()千万(せんまん)(にん)(ちから)(もつ)てせざれば、微躯(びく)とも(うご)かぬ(いは)といふ意義(いぎ)であります。千引岩(ちびきいは)血日国金剛数多(ちびきいは)といふ意義(いぎ)で、君国(くんこく)(おも)赤誠(せきせい)()(なが)れたる(だい)金剛力(こんがうりき)勇士(ゆうし)群隊(ぐんたい)()ふことであつて、国家(こくか)干城(かんじやう)たる忠勇(ちうゆう)無比(むひ)軍人(ぐんじん)のことであります。また国家(こくか)鎮護(ちんご)神霊(しんれい)()威徳(ゐとく)も、国防軍(こくばうぐん)(みな)千引岩(ちびきいは)であつて、侵入(しんにふ)(きた)魔軍(まぐん)撃退(げきたい)(また)防止(ばうし)する兵力(へいりよく)意義(いぎ)であります。
(なか)()事戸(ことど)(わた)す』と()(こと)は、霊主(れいしゆ)体従(たいじゆう)国家(こくか)国民(こくみん)と、体主(たいしゆ)霊従(れいじゆう)国家(こくか)国民(こくみん)とは、到底(たうてい)融合(ゆうがふ)親睦(しんぼく)(のぞ)みは()たぬ。(だう)しても天賦(てんぷ)(てき)に、国魂(くにたま)(ことな)つて()るから、神国(しんこく)()(かた)異国(いこく)黄泉国(よもつのくに))はその国魂(くにたま)相応(さうおう)()(かた)で、霊主(れいしゆ)体従(たいじゆう)(こく)体主(たいしゆ)霊従(れいじゆう)(こく)とを立別(たてわけ)ると()神勅(しんちよく)事戸(ことど)(わた)すと()(こと)であります。
善一筋(ぜんひとすぢ)政治(せいぢ)神軍(しんぐん)兵法(へいはふ)は、体主(たいしゆ)霊従(れいじゆう)(こく)軍法(ぐんぱふ)とは根本(こんぽん)(てき)相違(さうゐ)して()るから、一切(いつさい)(ここ)立別(たてわけ)て、霊主(れいしゆ)体従(たいじゆう)(こく)霊主(れいしゆ)体従(たいじゆう)(こく)()持方(もちかた)体主(たいしゆ)霊従(れいじゆう)体主(たいしゆ)霊従(れいじゆう)()(をさ)(かた)と、区別(くべつ)()けられた(こと)であります。(えう)するに神国(しんこく)土地(とち)へは、黄泉軍(よもつぐん)不良(ふりやう)分子(ぶんし)立入(たちい)るべからずとの()神勅(しんちよく)であります。人皇(じんくわう)第十代(だいじふだい)崇神(すじん)天皇(てんわう)(さま)が、皇運(くわううん)発展(はつてん)時機(じき)()たせ(たま)()神慮(しんりよ)より、(ひかり)(やはら)(ちり)(まじ)はりて、海外(かいぐわい)文物(ぶんぶつ)我国(わがくに)輸入(ゆにふ)せしめ(たま)ひし(ごと)く、何時(いつ)までも和光(わくわう)同塵(どうぢん)制度(せいど)を、墨守(ぼくしゆ)する(こと)出来(でき)ないので、断然(だんぜん)として、事戸(ことど)(わた)さねば()らぬ現代(げんだい)立到(たちいた)つた(ごと)有様(ありさま)であります。(こと)言辞(げんじ)論説(ろんせつ)意味(いみ)で、()閉塞(へいそく)するの(よう)であります。(えう)するに日本(につぽん)皇祖(くわうそ)大神(おほかみ)()聖訓(せいくん)(もつ)て、治国(ちこく)安民(あんみん)要道(えうだう)決定(けつてい)され、一切(いつさい)体主(たいしゆ)霊従(れいじゆう)(こく)不相応(ふさうおう)なる言論(げんろん)輸入(ゆにふ)されないと()意義(いぎ)が、(すなは)事戸(ことど)(わた)(たま)うと()(こと)であり、(これ)夫婦(ふうふ)(あひだ)(たと)へますと離縁状(りえんじやう)(わた)して、一切(いつさい)関係(くわんけい)()つと()(こと)であります。何時(いつ)までも和光(わくわう)同塵(どうじん)(てき)方針(はうしん)()るのは我々(われわれ)今日(こんにち)処世(しよせい)(じやう)(おい)ても一考(いつかう)せなくては()らぬ。悪思想(あくしさう)貧乏神(びんばふがみ)には、(いち)(にち)(はや)絶縁(ぜつえん)するが、(いへ)()めにも一身(いつしん)(じやう)(ため)にも得策(とくさく)であります。今日(こんにち)(わが)国家(こくか)も、(いち)(にち)(はや)目覚(めざ)めて(わが)国土(こくど)不相応(ふさうおう)なる思想(しさう)や、論説(ろんせつ)哲学(てつがく)宗教(しうけう)なぞと絶縁(ぜつえん)して、所謂(いはゆる)事戸(ことど)()(わた)()いもので()ります。
伊弉冊(いざなみの)(みこと)()りたまはく(うつ)くしき(あが)那勢(なせの)(みこと)如此為(かくなし)たまはば(いまし)(くに)人草(ひとくさ)一日(ひとひ)千頭(ちかしら)(くび)(ころ)さむとまをしたまひき』
黄泉(よもつ)大神(おほかみ)宣言(せんげん)には、我々(われわれ)愛慕(あいぼ)して()まない、神国兄(なせ)(くに)神宣示(みこと)(もつ)て、(かく)(ごと)黄泉国(よもつのくに)宗教(しうけう)学説(がくせつ)排斥(はいせき)さるるならば、此方(こちら)にも(ひと)(かんが)へがある。(なんぢ)(くに)人民(じんみん)の、(うへ)()つて()(ところ)(かしら)役人(やくにん)どもを黄泉軍(よもついくさ)術策(じゆつさく)(もつ)て、(いち)(にち)(せん)(にん)(すなは)(ただ)一挙(いつきよ)にして、(かみ)(はう)役人(やくにん)どもを(くびき)つて(しま)つてやる、(すなは)免職(めんしよく)をさせて()せようと()(こと)である。
惟神(かむながら)大道(だいだう)(すなは)皇祖(くわうそ)()遺訓(ゐくん)()つて思想界(しさうかい)統一(とういつ)せむとする守護神(しゆごじん)があれば、(ただち)時代(じだい)(おく)れた骨董(こつとう)品格(ひんかく)にして、役人(やくにん)(かしら)採用(さいよう)せないのみならず、(ただち)(くび)()られて(しま)ふから、伊弉諾(いざなぎの)(みこと)(すなは)日本(につぽん)固有(こいう)大道(だいだう)を、宣伝(せんでん)実行(じつかう)する(こと)を、()けむとする利己(りこ)主義(しゆぎ)のみが発達(はつたつ)するのであります。
(これ)(みな)黄泉軍(よもつぐん)体主(たいしゆ)霊従(れいじゆう)(だま)頤使(いし)(あま)んずる腐腸漢(ふちやうかん)(ばか)りに()つて()現代(げんだい)であります。我々(われわれ)伊弉諾(いざなぎの)(みこと)神教(しんけう)(すなは)天神(てんしん)天祖(てんそ)聖訓(せいくん)天下(てんか)宣伝(せんでん)実行(じつかう)せむとするに(あた)つて、黄泉(よもつ)(いくさ)体主霊従国魂(とつくにだま)守護神(しゆごじん)から圧迫(あつぱく)され、日々(にちにち)(せん)(にん)(すなは)赤誠(せきせい)信者(しんじや)を、大本(おほもと)より(はな)れさせむとして、黄泉神(よもつがみ)手先(てさき)が、百方(ひやつぱう)邪魔(じやま)をひろぐのも(おな)意味(いみ)であります。
たとへ日本(にほん)(かみ)(をしへ)結構(けつこう)()り、(また)大本(おほもと)出現(しゆつげん)が、現代(げんだい)(すく)ふには大必要(だいひつえう)である(こと)を、充分(じゆうぶん)了解(れうかい)(なが)世間(せけん)(はばか)()(また)(きう)思想家(しさうか)()はれ、(つひ)には現今(げんこん)位置(ゐち)より(くびき)られ、社会(しやくわい)(てき)(ころ)され(はうむ)られて(しま)(こと)(おそ)れて世間並(せけんなみ)至誠(しせい)貫天(くわんてん)(てき)の、社会(しやくわい)奉仕(ほうし)大本(おほもと)悪評(あくへう)し、かつ圧迫(あつぱく)するを(もつ)て、安全(あんぜん)(さく)心得(こころえ)()守護神(しゆごじん)(ばか)りで表面(へうめん)(じやう)大本(おほもと)信者(しんじや)たる(こと)標榜(へうぼう)するが最後(さいご)(ただち)()赤誠人(せきせいじん)軍人(ぐんじん)()はず、教育家(けういくか)()はず会社員(くわいしやゐん)()はず、(くびき)られ(しよく)(めん)ぜられると()(こと)が『(いち)(にち)(せん)(にん)(くびき)(ころ)さむとまをしたまひき』と()(こと)になるので()ります。
(ここ)伊弉諾(いざなぎの)(みこと)()(たま)はく、(うつ)くしき(あが)那邇妹(なにもの)(みこと)(いまし)然為(しかし)たまはば(あれ)はや、(いち)(にち)千五百(ちいほ)産屋(うぶや)()ててむと()りたまひき。(これ)(もつ)(いち)(にち)(かなら)(せん)(にん)()(いち)(にち)(かなら)千五百(ちいほ)(にん)なも(うま)るる』
(ここ)伊弉諾(いざなぎの)(みこと)は、(あが)(あい)する那邇妹(なにもの)(みこと)よ、思想(しさう)問題(もんだい)(もつ)()御国(みくに)混乱(こんらん)せしめ()(また)(いま)一致(いつち)して武力(ぶりよく)(もつ)て、我国(わがくに)()(たま)ふならば、(われ)にも(また)大決心(だいけつしん)がある。()惟神(かむながら)大道(だいだう)発揮(はつき)して、(もつ)(いち)(にち)千五百(ちいほ)産屋(うぶや)()てて()ませうと(あふ)せられた。()神諭(しんゆ)にある(うぶ)精神(せいしん)人民(じんみん)(うま)赤子(あかご)(こころ)人民(じんみん)養成(やうせい)する霊地(れいち)を、産屋(うぶや)()ふのであります。
チは()なり赤誠(せきせい)(なり)霊主(れいしゆ)体従(たいじゆう)()(なり)(ちち)(とく)(なり)(ちち)(なり)(しほ)(なり)
イ[※ヤ行イ]は(むす)(たま)(なり)()(さだ)めて不動(ふどう)(なり)
ホは、(うへ)(あら)はる(なり)太陽(たいやう)明分(めいぶん)(なり)照込(てりこみ)(なり)(てん)(こころ)(なり)
ウ[※ア行ウ]は(むす)()(なり)真実(しんじつ)金剛力(こんがうりき)(なり)(おや)(はたら)(なり)
ブは(しげ)(さか)(なり)()(むす)(どころ)(なり)父母(ふぼ)(おも)()(なり)
ヤは固有(こいう)大父(たいふ)(なり)(てん)(かへ)(なり)経綸(けいりん)(かた)(なり)
以上(いじやう)のチイホウブヤの六言霊(ろくげんれい)(をさ)むる(とき)は、(かみ)血筋(ちすぢ)因縁(いんねん)身魂(みたま)()()ひて、赤誠(せきせい)実行(じつかう)(おさ)め、霊主(れいしゆ)体従(たいじゆう)本領(ほんりやう)発揮(はつき)し、(てん)(ちち)たり、()(はは)たるの(くらゐ)(たも)ちて、仁恵(めぐみ)(ちち)万民(ばんみん)(ふく)ませ、大海(たいかい)(しほ)(ごと)く、(すべ)ての(けが)れを(きよ)め、(すべ)ての(もの)(うる)はしき(あぢ)(あた)腐敗(ふはい)(ふせ)ぎ、有為(いうゐ)人材(じんざい)一団(いちだん)()りて、我身(わがみ)方向(はうかう)進路(しんろ)安定(あんてい)し、(もつ)邪説(じやせつ)貪欲(どんよく)(こころ)(うご)かさず、俗界(ぞくかい)(うへ)超然(てうぜん)として(あら)はれ、大神(おほかみ)大御心(おほみこころ)宇内(うだい)()()ませ、太陽(たいやう)明分(めいぶん)(すなは)()神国(しんこく)天職(てんしよく)(あきら)かに(をし)(さと)し、至真(ししん)至実(しじつ)(だい)金剛力(こんがうりき)(たくは)へ、世界(せかい)(おや)たるの活動(くわつどう)()し、上下(しやうか)階級(かいきふ)(ひと)つの真道(まみち)()りて結合(けつがふ)し、日々(にちにち)(むす)びの(ちから)(くは)へ、(つひ)には世界(せかい)統一(とういつ)結合(けつがふ)し、父母(ふぼ)として万民(ばんみん)(した)(あつ)まり固有(こいう)大父(たいふ)なる国祖(こくそ)大国常立(おほくにとこたちの)(かみ)御稜威(みいづ)(あふ)ぎ、天賦(てんぷ)霊性(れいせい)(かへ)りて世界(せかい)経綸(けいりん)(もつ)て、三千(さんぜん)世界(せかい)開発(かいはつ)し、救済(きうさい)する聖場(せいぢやう)意義(いぎ)であります。(えう)するに、()高天原(たかあまはら)なる綾部(あやべ)大本(おほもと)の、神示(しんじ)経綸(けいりん)は、(すなは)千五百(ちいほ)産屋(うぶや)相当(さうたう)するのであります。大本(おほもと)()神諭(しんゆ)には『綾部(あやべ)三千(さんぜん)世界(せかい)()立替(たてかへ)立直(たてなほ)しの地場(ぢば)であるから、()大神(おほかみ)(さま)()命令(めいれい)によりて、世界(せかい)人民(じんみん)(てん)大神(おほかみ)(まこと)()とつで()()(をさ)める結構(けつこう)()高天原(たかあまはら)であるぞよ』と(しめ)されてあるも、所謂(いはゆる)千五百(ちいほ)産屋(うぶや)意義(いぎ)にして、(うま)赤子(あかご)純良(じゆんりやう)なる身魂(みたま)()(そだ)(たま)神界(しんかい)大経綸(だいけいりん)中府(ちうふ)であります。(ゆゑ)何程(なにほど)黄泉(よもつ)大神(おほかみ)精神(せいしん)より()でたる、過激(くわげき)(てき)思想(しさう)侵略(しんりやく)(てき)体主(たいしゆ)霊従(れいじゆう)(こく)(ぐん)も、綾部(あやべ)千五百(ちいほ)産屋(うぶや)儼存(げんぞん)する(かぎ)りは、如何(いかん)ともする(こと)出来(でき)ないのであります。(また)(これ)文章(ぶんしやう)(まま)(かい)する(とき)は、(いち)(にち)(せん)(にん)()して千五百(せんごひやく)(にん)(うま)()づる(とき)は、結局(けつきよく)人口(じんこう)(とし)()うて増進(ぞうしん)する(ゆゑ)に、(これ)(あめ)益人(ますひと)()ふのであります。(あめ)益人(ますひと)天下(てんか)国家(こくか)(ため)利益(りえき)(はか)る、至誠(しせい)(ひと)意味(いみ)にも()るのであります。(わが)大本(おほもと)(まこと)信徒(しんと)は、(みな)一同(いちどう)(あめ)益人(ますひと)とならねば()らぬ。(また)日本(にほん)全体(ぜんたい)(つう)じて(あめ)益人(ますひと)たるの行動(かうどう)をとつて、国家(こくか)開発(かいはつ)進展(しんてん)せしめ、黄泉国(よもつのくに)なる国々(くにぐに)()(はん)()(しめ)さねば、神国(しんこく)神民(しんみん)たる天職(てんしよく)(つく)(こと)出来(でき)ぬのであります。今日(こんにち)社会(しやくわい)主義(しゆぎ)過激派(くわげきは)にかぶれた、不良(ふりやう)国民(こくみん)黄泉軍(よもついくさ)眷属(けんぞく)となり、大官(だいくわん)連中(れんちう)不穏(ふおん)なる脅迫状(けうはくじやう)(おく)つたり、大本(おほもと)幹部(かんぶ)連中(れんちう)(むか)つて、同様(どうやう)脅迫状(けうはくじやう)()()んで()るのも、(せん)(にん)(ころ)さむと(まを)したまひきの意味(いみ)であります。米国(べいこく)加州(かしう)排日案(はいにちあん)通過(つうくわ)したのも、西伯利亜(しべりや)満洲(まんしう)支那(しな)朝鮮(てうせん)排日(はいにち)行動(かうどう)も、排貨(はいくわ)運動(うんどう)実現(じつげん)も、各地(かくち)小吏(せうり)大本(おほもと)極力(きよくりよく)反対(はんたい)し、()(わが)行動(かうどう)妨害(ばうがい)しつつあるのも、(みな)黄泉軍(よもつぐん)(いち)(にち)(せん)(にん)くびらむ、と(まを)(たま)ひきの実現(じつげん)であります。
太陽面(たいやうめん)に、地球(ちきう)七八倍(しちはちばい)もある円形(ゑんけい)にして巨大(きよだい)なる黒点(こくてん)出現(しゆつげん)し、(やく)七万(しちまん)(マイル)直径(ちよくけい)(いう)し、吾人(ごじん)肉眼(にくがん)(もつ)明視(めいし)()(ごと)くに()つて()るのも、()若宮(わかみや)()伊弉諾(いざなぎの)(みこと)を、黄泉軍(よもつぐん)(をか)しつつある表徴(へうちよう)であります。(また)この黒点(こくてん)(あら)はれると、()(とし)(およ)前後(ぜんご)(すう)年間(ねんかん)は、従来(じうらい)記録(きろく)()つて調(しら)べて()ると、第一(だいいち)気候(きこう)不順(ふじゆん)で、悪病(あくびやう)天下(てんか)蔓延(まんえん)し、饑饉(ききん)旱魃(かんばつ)(とう)大抵(たいてい)その(とき)(あら)はれ、人心(じんしん)騒擾(さうぜう)極点(きよくてん)(たつ)する(とき)であります。天明(てんめい)大饑饉(だいききん)も、太陽(たいやう)黒点(こくてん)(とき)(おな)じうして(あら)はれて()る。今日(けふ)(この)(ごろ)天候(てんこう)不順(ふじゆん)(また)この黒点(こくてん)影響(えいきやう)である。(いは)んや今度(こんど)(ごと)き、開闢(かいびやく)以来(いらい)未曾有(みぞう)大黒点(だいこくてん)(おい)ておやであります。アヽ一天(いつてん)一日(いちじつ)太陽(たいやう)黒点(こくてん)(はた)して(なに)意味(いみ)するものぞ。伊弉諾(いざなぎの)(みこと)()たせ(たま)へる(ひと)()(ひかり)も、(なか)消滅(せうめつ)せむとするには(あら)ざるか、(われ)()(いち)(にち)(はや)千五百(ちいほ)産屋(うぶや)(おろか)八千五百(やちいほ)産屋(うぶや)万産屋(よろづうぶや)()て、(もつ)君国(くんこく)()めに大活動(だいくわつどう)開始(かいし)せざるべからざるを(せつ)(かん)ぜざるを()ないのであります。
(かれ)(その)伊弉冊(いざなみの)(みこと)を、黄泉津(よもつ)大神(おほかみ)(まを)す。(また)()追及(おひき)しに()りて、道敷(ちしきの)大神(おほかみ)(まを)すとも()へり』
チシキの大神(おほかみ)言霊(ことたま)(かい)すれば、
チは()(なり)(かず)()(たも)(なり)(ほか)(みだ)()(なり)
シは(かへつ)(ゆる)(さばえ)(なり)()現在(げんざい)(なり)
キは打返(うちかへ)(なり)()(くだ)(なり)
(これ)一言(いちげん)(やく)する(とき)は、数多(あまた)()(すなは)千五百(ちいほ)(いくさ)部下(ぶか)(いう)し、血脈(けつみやく)(たも)(そと)(むか)つて(らん)(おこ)(つひ)(みづか)散乱(さんらん)現在(げんざい)()一切(いつさい)弛廃(しはい)せしめ、(もつ)正道(せいだう)打返(うちかへ)して、邪道(じやだう)(くわ)し、至仁(しじん)至愛(しあい)惟神(かむながら)の、生成(せいせい)化育(くわいく)(みち)打砕(うちくだ)く、大神(おほかみ)()(こと)であります。現代(げんだい)(くに)内外(ないぐわい)()はず、(やう)東西(とうざい)(ろん)ぜず道敷(ちしき)大神(おほかみ)(もつと)活動(くわつどう)続行(ぞくかう)(たま)(とき)であります。
(また)()黄泉(よもつ)(さか)(さや)れりし(いし)道反(ちがへしの)大神(おほかみ)とも(まを)塞坐(さやります)黄泉戸(よみどの)大神(おほかみ)とも(まを)す』
チカヘシの大神(おほかみ)はウチカヘシの大神(おほかみ)()(こと)()り、(また)邪道(じやだう)(ふさ)ぎて邪道(じやだう)通過(つうくわ)せしめずと()意義(いぎ)であります。古来(こらい)(まち)入口(いりぐち)出口(でぐち)には、(さえ)(かみ)()うて巨大(きよだい)なる(いし)(まつ)つて()つたもので()ります。(これ)邪悪(じやあく)町村内(ちやうそんない)侵入(しんにふ)させぬ(ため)目的(もくてき)であります。吾人(ごじん)家屋(かをく)()つるにしても、礎石(そせき)(もち)ゐ、(また)その周囲(しうゐ)(いし)()み、(また)()(いし)(めぐ)らすも、(みな)悪鬼(あくき)邪神(じやしん)侵入(しんにふ)防止(ばうし)するの意義(いぎ)より、起元(きげん)したもので()ります。今日(こんにち)思想界(しさうかい)にも()大石(おほいし)沢山(たくさん)()しいものであります。
(かれ)()所謂(いはゆる)黄泉津(よもつ)比良坂(ひらさか)は、(いま)出雲国(いづものくに)伊賦夜(いふや)(ざか)とも()ふ』
伊賦夜(いふや)(ざか)言霊(ことたま)(かい)すれば、
イ[※ア行イ]は(つよ)(おも)()(なり)(おな)じく平等(べうどう)(なり)(みだ)(うご)(なり)(やぶ)(うご)(なり)
フは(すす)()(なり)至極(しごく)鋭敏(えいびん)(なり)(たちま)(のぼ)(たちま)(くだ)(なり)()()(なり)
ヤは(そと)(おほ)(なり)固有(こいう)大父(たいふ)(なり)()(なり)(しつ)(なり)[※「失」は「矢」の誤字の可能性がある。「言霊の大要」(『神霊界』大正7年3月1日号p20)では「矢」でフリガナが無いが、大石凝眞素美の『大日本言霊』では「矢」に「ヤ」とフリガナが付いている。黄泉比良坂の古事記言霊解は大正9年11月1日に綾部の五六七殿で講演した講演録であり、3つの文献に掲載されている。『神の国』大正9年12月1日号(皇典と現代2)p24では「失(うしなふ)」、『霊界物語』第8巻第43章「言霊解五」(大正11年2月9日再録、昭和10年3月4日校正)では「失(しつ)」、『出口王仁三郎全集第5巻』(昭和10年6月30日発行)p59は「失(しつ)」になっている。]、裏面(りめん)天地(てんち)(なり)
ザ[※以下の活用は「ザ」ではなく「サ」の言霊の活用である。]は(さわ)(みだ)(なり)⦿()(こと)()(なり)(くだ)(きま)(なり)破壊(はくわい)(なり)
カは一切(いつさい)発生(はつせい)(なり)(ひかり)(かがや)(なり)()()(たす)くる(なり)(けん)(なり)
イフヤザカの()言霊(ことたま)約言(やくげん)する(とき)善悪(ぜんあく)正邪(せいじや)分水嶺(ぶんすゐれい)であります。男神(をがみ)伊弉諾(いざなぎの)(みこと)女神(めがみ)伊弉冊(いざなみの)(みこと)と、(たが)ひに自分(じぶん)(ぢう)し、かつ占有(せんいう)する国土(こくど)発展(はつてん)せしめむと、(つよ)(おも)()ひて(あらそ)(たま)(ところ)(おな)じく平等(べうどう)にして(なん)差別(さべつ)もなく、只々(ただただ)施政(しせい)方針(はうしん)(だい)なる正反対(せいはんたい)意見(いけん)あるのみ。()れど女神(めがみ)黄泉神(よもついくさ)()経綸(けいりん)惟神(かむながら)大道(だいだう)背反(はいはん)せるが(ゆゑ)に、(つひ)海外(かいぐわい)某々(ぼうぼう)(ごと)(ことごと)大動乱(だいどうらん)大破裂(だいはれつ)惨状(さんじやう)露出(ろしゆつ)したのは、近来(きんらい)事実(じじつ)確証(かくしよう)する(ところ)であります。
男神(をがみ)神国(しんこく)は、日進(につしん)月歩(げつぽ)至極(しごく)鋭敏(えいびん)にして、(つひ)世界(せかい)大強国(だいきやうこく)仲間入(なかまい)りを()したり。されど(たちま)(のぼ)(たちま)(くだ)るの(おそ)れあり。黄泉国(よもつくに)()(まひ)(えん)ぜざる(やう)注意(ちうい)(えう)する次第(しだい)であります。ヤは日本(にほん)にして、何処(どこ)までも(とく)()(かがや)きを(かさ)ねつつ、外面(ぐわいめん)(おほ)ひ、(もつ)()隠忍(いんにん)し、天下(てんか)大徳(だいとく)(たも)ちて天下(てんか)(のぞ)むと(いへど)黄泉国(よもつくに)八雷神(やくさのいかづちがみ)や、千五百(ちいほ)妖軍(ようぐん)(なん)容赦(ようしや)荒々(あらあら)しく、(せう)(なり)(てん)(なり)、の活動(くわつどう)()し、裏面(りめん)天地(てんち)()()しつつあり。(ゆゑ)世界(せかい)各国(かくこく)(ほとん)騒乱(さうらん)(きは)みに(たつ)正義(せいぎ)仁道(じんだう)()(はら)ひ、⦿()(こと)()りし暴国(ぼうこく)なり。(ここ)仁義(じんぎ)(かみ)(くに)一切(いつさい)善事(ぜんじ)瑞祥(ずいしやう)発生(はつせい)して、仁慈(みろく)大神(おほかみ)神世(しんせい)(ふく)(をさ)め、暗黒界(あんこくかい)(ひか)(かがや)かせ、妖軍(ようぐん)(なや)まされ滅亡(めつぼう)せむとする、国土(こくど)人民(じんみん)(たい)しては身命(しんめい)()げだして救助(きうじよ)治国(ちこく)(へい)天下(てんか)神鍵(しんけん)(にぎ)()き、治乱(ちらん)興亡(こうばう)(だい)境界線(きやうかいせん)(くわく)せる、現代(げんだい)(また)これ出雲(いづも)(くに)伊賦夜(いふや)(ざか)()ふべきものであります。(完)
(大正九・一一・一午前五六七殿講演外山豊二録)

(大正一一・二・一一旧一・一五谷村真友再録)

(第三七章~第四三章昭和一〇・三・四於綾部穹天閣王仁校正)
6 禊身の段 霊界物語  10_酉_黄泉比良坂の戦い  27 言霊解一  No. = 1497

第二七章言霊解(げんれいかい)一〔四五七〕

皇典(くわうてん)美曽岐(みそぎ)(だん)
(ここ)(もつ)伊邪那岐(いざなぎの)大神(おほかみ)()(たま)はく』
(ここ)(もつ)て』とは(さき)の「黄泉(よもつ)大神(おほかみ)事戸(ことど)(わた)(たま)ひ」云々(うんぬん)()本文(ほんぶん)()けて()へる言葉(ことば)であります。
イザナギの(みこと)()名義(めいぎ)は、大本(おほもと)言霊(ことたま)(すなは)(たい)より解釈(かいしやく)する(とき)は、イは(いき)なり、ザは(さそ)ふなり、ナは(ならぶ)ことなり、ギは()にして(すなは)()(かみ)陽神(やうしん)なり。イザナミのミは(みづ)にして陰神(いんしん)なり、所謂(いはゆる)気誘双(いざなみの)(かみ)()御名(みな)であつて、天地(てんち)陰陽(いんやう)(なら)びて(めぐ)り、(ひと)(いき)(なら)びて出入(しゆつにふ)呼吸(いき)をなす、(ゆゑ)呼吸(いき)両神(りやうしん)(いま)すの(みや)である。(いき)胞衣(えな)(うち)(はじ)めて()くを(なづ)けて天浮橋(あめのうきはし)()ふ。その意義(いぎ)はアは(おのづか)らと()ふこと、メは(めぐ)ることである。ウキはウキ、ウクと活用(はたら)き、ハシはハシ、ハスと活用(はたら)(ことば)である。ウは(みづ)にして(うき)(なり)。ハは(みづ)にして(よこ)をなす、(すなは)(はし)である。水火(いき)自然(おのづから)(めぐ)り、浮発(ふはつ)して縦横(たてよこ)()すを天浮橋(あめのうきはし)()ふ。大本(おほもと)神諭(しんゆ)に『()大本(おほもと)世界(せかい)大橋(おほはし)、この(はし)(わた)らねば世界(せかい)(こと)(わか)らぬぞよ。(たて)(よこ)との守護(しゆご)()(ひら)くぞよ。()大神(おほかみ)(つき)(かみ)(さま)は、(この)()()先祖(せんぞ)(さま)であるぞよ』とあるは()意味(いみ)(ほか)ならぬのであります。
天地(てんち)(およ)人間(にんげん)(はじ)めて()(ひら)く、(これ)二神(にしん)天浮橋(あめのうきはし)()ちてと()ふのである。(はら)みて胎内(たいない)(はじ)めて(うご)くは、天浮橋(あめのうきはし)であり(あや)大橋(おほはし)である。(かく)(ごと)天地(てんち)()()()き、(ひと)(いき)()()きて、(その)(すゑ)(しめ)りて(つゆ)(ごと)(たま)()す、()(しほ)(かさなり)(つもり)()(しま)である。水火(みづひ)はシホであり、シマのシは(みづ)なり、マは(まどら)かと()(こと)で、水火累積(しほこり)水円(しま)()し、(いき)(しめり)をなす、その(いき)(おの)づと()(かた)まる、(これ)淤能碁呂(おのころ)(しま)()ふのである。(えう)するに伊邪那岐(いざなぎ)伊邪那美(いざなみ)二神(にしん)は、地球(ちきう)修理(しうり)固成(こせい)し、(もつ)生成(せいせい)化々(くわくわ)()まざるの()神徳(しんとく)保有(ほいう)し、(かつ)(これ)発揮(はつき)し、万有(ばんいう)根元(こんげん)()(たま)大神(おほかみ)である。(しか)一旦(いつたん)黄泉国(よみのくに)(かみ)(くだ)らせ(たま)へる(とき)伊邪那美(いざなみ)大神(おほかみ)は、(つひ)(いち)(にち)(せん)(にん)(ころ)さむ、と(まを)(たま)ふに立到(たちいた)つたのであります。(さら)日本(につぽん)言霊学(げんれいがく)(よう)より二神(にしん)神名(しんめい)解釈(かいしやく)すれば、伊邪那岐(いざなぎの)(みこと)万有(ばんいう)基礎(きそ)となり土台(どだい)となり、(だい)金剛力(こんがうりき)発揮(はつき)して修理(しうり)固成(こせい)神業(しんげふ)成就(じやうじゆ)し、天津(あまつ)(かみ)(こころ)奉体(ほうたい)して大地(だいち)(たも)ち、万能(ばんのう)万徳(ばんとく)兼備(けんび)⦿()根元(こんげん)(さだ)め、永遠(ゑいゑん)無窮(むきう)()(とほ)し、天津(あまつ)御祖(みおや)(しん)となり、善道(ぜんだう)(いざな)火水(かみ)(さま)である。(つぎ)伊邪那美(いざなみの)(みこと)は、三元(さんげん)()(たい)根元(こんげん)()し、身体(しんたい)地球(ちきう)基台(きだい)となり(たま)となりて暗黒界(あんこくかい)(てら)(たま)ふ、太陰(たいいん)活用(くわつよう)ある(かみ)(さま)であつて、(つき)大神(おほかみ)(さま)であり、(みづ)御霊(みたま)である。(かく)(ごと)尊貴(そんき)円満(ゑんまん)仁慈(じんじ)(かみ)も、黄泉国(よもつのくに)神去(かむさ)ります(とき)は、やむを()ずして体主(たいしゆ)霊従(れいじう)(かみ)化生(くわせい)(たま)ふのである。此処(ここ)には()本文(ほんぶん)により男神(をがみ)のみの()活動(くわつどう)解釈(かいしやく)(たてまつ)るのであります。
()厭醜悪(いなしこめしこめき)穢国(きたなきくに)(いた)りて()りけり』
アの言霊(げんれい)(あめ)(なり)(あま)(なり)自然(しぜん)(なり)()(なり)七十五(しちじふご)(せい)総名(そうみやう)(なり)()にして(いう)(なり)空中(くうちう)水霊(すゐれい)(なり)。これを(もつ)(かんが)ふれば、()とは宇宙(うちう)万有(ばんいう)一切(いつさい)代名詞(だいめいし)である。この宇宙(うちう)万有(ばんいう)一切(いつさい)(うへ)醜悪(しうあく)汚穢(をゑ)充満(じうまん)して、(じつ)黄泉国(よみのくに)状態(じやうたい)立到(たちいた)つたと()(こと)である。現代(げんだい)(じつ)(てん)()(その)()一切(いつさい)事物(じぶつ)(みな)イナシコメシコメキキタナキ(くに)()()てて()るのである。政治(せいぢ)外交(ぐわいかう)教育(けういく)実業(じつげふ)道義(だうぎ)(みな)(ことごと)(すた)れて、(かみ)(まも)(たま)ふてふ天地(てんち)なるを(うたが)ふばかりになつて()()るのであります。
(ゆゑ)()()(ほみま)祓為(はらひせ)なと()りたまひて、筑紫(つくし)日向(ひむか)立花(たちはな)小門(をど)阿波岐(あはぎ)(はら)(いた)りまして美曽岐(みそぎ)(はら)ひたまひき』
大々(だいだい)(てき)宇宙(うちう)(およ)国家(こくか)修祓(しうばつ)断行(だんかう)せむと()りたまうたのである。()神諭(しんゆ)に、『三千(さんぜん)世界(せかい)大洗濯(おほせんだく)大掃除(おほさうぢ)(てん)()三体(さんたい)大神(おほかみ)()命令(めいれい)()りて、(うしとら)金神(こんじん)立替(たてかへ)立直(たてなほ)しを(いた)()になりたぞよ』と(しめ)されたるは、(すなは)美曽岐(みそぎ)大神事(だいしんじ)であります。
ツは実相(じつさう)真如(しんによ)決断力(けつだんりよく)(なり)照応力(せうおうりよく)(なり)
クは(くらやみ)交代(かうたい)(なり)三大暦(さんだいれき)本元(ほんげん)(なり)深奥(しんおう)(きよく)(なり)
シは()現在(げんざい)(なり)皇国(くわうこく)北極(ほくきよく)(なり)天橋立(あまのはしだて)(なり)
ノは天賦(てんぷ)(まま)(なり)産霊子(むすびのこ)(なり)無障(さはりなき)(なり)
ヒは顕幽(けんいう)貫徹(くわんてつ)(なり)無狂(くるひなき)(なり)本末(ほんまつ)一貫(いつくわん)(なり)
ムは()(さだ)(なり)(くに)億兆(おくてう)()(なり)真身(まみ)(むすび)(なり)
カは()()(なり)際立(きはだ)(かは)(なり)(ひか)(かがや)(なり)
ノは(つづ)(ことば)(なり)
タは対照力(たいせうりよく)(なり)平均力(へいきんりよく)(なり)()(あま)(なり)
チは(あふ)(きは)まる(なり)造化(ざうくわ)(ともな)(なり)(おや)(くらゐ)(なり)
ハは太陽(たいやう)材料(ざいれう)(なり)天体(てんたい)(たも)(なり)(はる)(なり)
ナは火水(ひみづ)(なり)真空(しんくう)全体(ぜんたい)(なり)()調(ととの)(なり)水素(すゐそ)全体(ぜんたい)(なり)
アは大本(おほもと)初頭(はじめ)(なり)大母公(だいぼこう)(なり)円象(ゑんしやう)入眼(にふがん)(なり)
ハは()(ひら)(なり)(あめ)(いろ)(なり)()(なり)()(なり)
ギは霊魂(れいこん)本相(ほんさう)(なり)天津(あまつ)御祖(みおや)(しん)(なり)循環(じゆんかん)無端(むたん)(なり)
ハは切断力(せつだんりよく)(なり)、フアの(むすび)(なり)辺際(へんさい)()(なり)
ラは高皇(たかみ)産霊(むすび)(なり)本末(ほんまつ)打合(うちあ)(なり)無量寿(むりやうじゆ)(もとゐ)(なり)
以上(いじやう)言霊(ことたま)(つづ)むる(とき)は、筑紫(つくし)日向(ひむか)(たちばな)小戸(をど)阿波岐(あはぎ)(はら)は、実相(じつさう)真如(しんによ)顕彰(けんしやう)にして一切(いつさい)事物(じぶつ)照応(せうおう)し、決断力(けつだんりよく)具有(ぐいう)して、暗黒界(あんこくかい)照変(せうへん)し、神政(しんせい)樹立(じゆりつ)し、御倉棚(みくらたな)(かみ)なる宇宙(うちう)経綸(けいりん)三大暦(さんだいれき)(すなは)恒天暦(かうてんれき)太陽暦(たいやうれき)太陰暦(たいいんれき)大本元(だいほんげん)(きは)めて、深甚(しんじん)玄妙(げんめう)(きよく)闡明(せんめい)し、現在(げんざい)()(さい)する(ため)天橋立(あまのはしだて)なる皇国(くわうこく)北極(ほくきよく)天賦(てんぷ)自然(しぜん)産霊子(むすびのこ)生成(せいせい)化育(くわいく)して、障壁(しやうへき)なく(くる)ひなく顕幽(けんいう)貫徹(くわんてつ)本末(ほんまつ)一貫(いつくわん)(もつ)万象(ばんしやう)押定(おしさだ)め、真身(しんしん)(むすび)()りて(くに)億兆(おくてう)悉皆(しつかい)完成(くわんせい)し、光輝(くわうき)(もつ)神徳(しんとく)発揚(はつやう)し、青天(せいてん)白日(はくじつ)瑞祥(ずゐしやう)(てら)して、宇宙(うちう)一切(いつさい)大変革(たいへんかく)(もつと)迅速(じんそく)敢行(かんかう)(たま)ひ、上下(しやうか)一致(いつち)顕幽(けんいう)一本(いつぽん)平均力(へいきんりよく)(もつ)て、善悪(ぜんあく)美醜(びしう)清濁(せいだく)対照(たいせう)し、全智(ぜんち)全能(ぜんのう)にして、(おや)たるの(くらゐ)(たも)ち、(あふ)(きは)まる霊力(れいりよく)(もつ)造化(ざうくわ)(ともな)ひ、太陽(たいやう)(ひと)しき稜威(りようゐ)顕彰(けんしやう)して天体(てんたい)保有(ほいう)し、(はる)長閑(のどか)なる(まつ)()改立(かいりつ)し、真空(しんくう)全体(ぜんたい)たる霊魂球(れいこんきう)涵養(かんやう)し、水素(すゐそ)本元(ほんげん)たる(つき)本能(ほんのう)(てら)して、宇宙(うちう)一切(いつさい)完成(くわんせい)調理(てうり)し、万有(ばんいう)(むす)びて(いち)()し、天地(てんち)(まつ)人道(じんだう)(まも)り、国家(こくか)(たひら)けく(やす)らけく(をさ)(さち)はひ、男性(だんせい)(てき)機能(きのう)発揮(はつき)し、大仁(だいじん)大慈(だいじ)神心(しんしん)(てら)し、造化(ざうくわ)機関(きくわん)たる(くらゐ)(たも)ち、(もと)(うる)はしき神世(かみよ)()(もど)し、円象(ゑんしやう)入眼(にふがん)(すべ)ての(れい)(たい)生命(せいめい)眼目(がんもく)(あた)へ、大母公(だいぼこう)として()大本(おほもと)となり、初頭(はじめ)(あら)はれ、無限(むげん)()無極(むきよく)(ひら)き、蒼天(さうてん)(いろ)(ごと)(きよ)く、()(たか)(ひろ)く、生成(せいせい)化育(くわいく)(とく)上下(しやうか)末葉(まつえう)(およ)ぼし、天津(あまつ)御祖神(みおやがみ)(しん)体得(たいとく)し、循環(じゆんかん)(きは)まりなく、各自(かくじ)霊魂(れいこん)本相(ほんさう)()(つく)し、妖邪(えうじや)切断(せつだん)()辺際(へんさい)見極(みきは)め、言霊力(げんれいりよく)(もつ)破邪(はじや)顕正(けんせい)し、本末(ほんまつ)相対(あひたい)して()(きよ)(あら)ひ、一切(いつさい)無量寿(むりやうじゆ)たるの根基(こんき)達成(たつせい)すべき霊系(れいけい)高皇(たかみ)産霊(むすび)神業(しんげふ)大成(たいせい)する霊場(れいぢやう)()ふことである。現代(げんだい)()(おい)て、(かく)(ごと)霊場(れいぢやう)たる神界(しんかい)経綸地(けいりんち)が、(はた)して日本国(につぽんこく)存在(そんざい)するであらう()()存在(そんざい)せりとせば、(その)地点(ちてん)何国(いづくに)(いづ)れの方面(はうめん)であらう()大本人(おほもとびと)()はず、日本人(につぽんじん)()はず、世界(せかい)人類(じんるゐ)は、(いそ)探究(たんきう)すべき問題(もんだい)であらうと(おも)ふのであります。
(つぎ)美曽岐(みそぎ)言霊(ことたま)解釈(かいしやく)すれば、
ミは(みづ)(なり)太陰(たいいん)(なり)(みつ)(なり)()(なり)(みち)(なり)(たま)()(なり)
ソは(かぜ)(たね)(なり)()衣服(いふく)(なり)⦿()包裏(つつみ)()(なり)
ギは活貫(いきつらぬ)(なり)(しろ)()(なり)(いろ)(うしな)(なり)(よろづ)(わた)(なり)
(えう)するに、所在(あらゆる)汚穢(をゑ)(きよ)塵埃(ぢんあい)(はら)ひ、(かぜ)(みづ)との霊徳(れいとく)発揮(はつき)して、清浄(せいじやう)無垢(むく)神世(かみよ)玉成(ぎよくせい)し、虚栄(きよえい)虚飾(きよしよく)()り、万事(ばんじ)(わた)りて充実(じうじつ)し、活気(くわつき)凛々(りんりん)たる神威(しんゐ)顕彰(けんしやう)し、金甌(きんおう)無欠(むけつ)神政(しんせい)施行(しかう)して、宇内(うだい)一点(いつてん)妖邪(えうじや)(とど)めざる大修祓(だいしうばつ)大神事(だいしんじ)()ふのである。現代(げんだい)趨勢(すうせい)は、世界(せかい)一般(いつぱん)美曽岐(みそぎ)大神事(だいしんじ)厳修(げんしう)すべき時運(じうん)遭遇(さうぐう)せる(こと)(わす)れては()らぬ。大本(おほもと)目的(もくてき)(また)、この天下(てんか)美曽岐(みそぎ)断行(だんかう)するに()るのであります。
(かれ)投棄(なげす)つる御杖(みつゑ)()りませる(かみ)御名(みな)衝立(つきたつ)船戸(ふなどの)(かみ)
御杖(みつゑ)言霊(ことたま)、ツは(だい)金剛力(こんがうりき)決断力(けつだんりよく)(たま)(くら)であり、ヱは中腹(ちうふく)成就(じやうじゆ)()(すす)(たま)(たも)つことであつて、(すなは)(かみ)御力添(みちからぞ)へをする役目(やくめ)であります。(しか)るに(かみ)は、この(つゑ)までも()()(たま)うたと()ふことは、よくも(けが)れたものであります。現代(げんだい)()へば大政(たいせい)補弼(ほひつ)する大官(たいくわん)のことであります。
衝立(つきたて)船戸(ふなどの)(かみ)名義(めいぎ)は、(うへ)(した)との(なか)衝立(つきた)(さへぎ)り、下情(かじやう)(かみ)(たつ)せしめず、(かみ)()(しも)()らしめざる近親(きんしん)(かみ)()ふことである。現代(げんだい)何事(なにごと)にも(すべ)てこの(かみ)(さま)(さへぎ)(たま)()(なか)であります。(つゑ)とも(はしら)とも()るべき守護神(しゆごじん)が、(かへつ)(ちから)()らず邪魔(じやま)になると()ふので、伊邪那岐(いざなぎの)大神(おほかみ)は、第一着(だいいちちやく)(おん)(つゑ)()()(たま)うたのであります。
(つぎ)投棄(なげす)つる御帯(みおび)()りませる(かみ)御名(みな)(みち)長乳歯(ながちは)(かみ)
御帯(みおび)言霊(ことたま)は、オは霊魂(れいこん)精神(せいしん)(をさ)(をさ)むることで、(また)神人(しんじん)合一(がふいつ)連結帯(れんけつたい)である。ビは光華(くわうか)明彩(めいさい)照徹(せうてつ)六合(りくがふ)()である。(すなは)顕界(けんかい)(まつりごと)()すに(あた)りては、(かなら)精神(せいしん)(てき)天地(てんち)人道(じんだう)()(さと)し、(もつ)億兆(おくてう)をして帰依(きえ)せしめ、顕界(けんかい)政治(せいぢ)悦服(えつぷく)帰順(きじゆん)せしめねば()らぬのである。(これ)所謂(いはゆる)(かみ)御帯(みおび)であります。(かみ)(この)御帯(みおび)(けが)れて使(つか)へなく()つたから()()(たま)うたのであります。
(みち)長乳歯(ながちは)意義(いぎ)は、天理(てんり)人道(じんだう)()宗教家(しうけうか)教育家(けういくか)倫理(りんり)学者(がくしや)敬神(けいしん)尊皇(そんのう)愛国(あいこく)(とな)ふる神道家(しんだうか)皇道(くわうだう)宣伝者(せんでんしや)演説(えんぜつ)説教家(せつけうか)(とう)大家(たいか)()(こと)である。この(おび)投棄(なげす)(たま)ふと()(こと)は、(すべ)ての教育(けういく)宗教(しうけう)倫理(りんり)学説(がくせつ)根本(こんぽん)より革正(かくせい)(たま)ふと()(こと)であります。
(大正九・一・一五講演筆録谷村真友)
7 禊身の段 霊界物語  10_酉_黄泉比良坂の戦い  28 言霊解二  No. = 1498

第二八章言霊解(げんれいかい)二〔四五八〕

(つぎ)投棄(なげす)つる御裳(みも)()りませる(かみ)御名(みな)は、時置師(ときおかしの)(かみ)
御裳(みも)言霊(ことたま)、モは(した)である。平民(へいみん)教育(けういく)意味(いみ)であり、社交(しやかう)(てき)言辞(げんじ)()である。
時置師(ときおかしの)(かみ)は、小説(せうせつ)演劇(えんげき)歌舞(かぶ)芸技(げいぎ)俗歌(ぞくか)(とう)頭株(かしらかぶ)()(こと)である。(これ)根本(こんぽん)(てき)革正(かくせい)さるると()(こと)で、御裳(みも)()(かみ)投棄(なげす)(たま)ふと()(こと)であります。
(つぎ)投棄(なげす)つる御衣(みそ)()りませる(かみ)御名(みな)は、和豆良比(わづらひ)()宇斯(うしの)(かみ)
御衣(みそ)言霊(ことたま)は、()(いへ)()(こと)である。(ひと)肉体(にくたい)霊魂(れいこん)住所(すみか)であり御衣(みそ)であります。(やく)(よく)(ばう)()()五種(ごしゆ)医術(いじゆつ)も、皇国(くわうこく)医法(いほふ)(てき)せず、治病(ちびやう)(かう)なく、(かへつ)害毒(がいどく)となるを(もつ)て、現代(げんだい)医法(いほふ)(はい)(たま)ふと()(こと)で、御衣(みそ)投棄(なげす)(たま)ふと()(こと)である。ワヅラヒノウシ(のかみ)とは、()(わづら)ひを(いや)(かみ)()(こと)である。(すべ)医術(いじゆつ)薬法(やくほふ)の、皇国(くわうこく)神法(しんぱふ)背反(はいはん)せる(こと)看破(かんぱ)して、根本(こんぽん)(てき)革正(かくせい)(たま)ふために、御衣(みそ)()()(たま)うたのであります。現代(げんだい)西洋(せいやう)医学(いがく)漢法医(かんぽふい)も、(これ)(はい)して神国(しんこく)固有(こいう)医学(いがく)採用(さいよう)せなくては()らぬやうに()つて()()るのと(おな)(こと)であります。
(つぎ)()()つる御褌(みはかま)()りませる(かみ)御名(みな)道俣(ちまたの)(かみ)
御褌(みはかま)言霊(ことたま)は、(はし)(かけ)(まは)ると()(こと)で、(えう)するに交通(かうつう)機関(きくわん)通信(つうしん)機関(きくわん)()してハカマと()ふのである。今日(こんにち)汽車(きしや)は、危車(きしや)となり鬼車(きしや)となり、電車(でんしや)自動車(じどうしや)汽船(きせん)飛行船(ひかうせん)郵便(いうびん)電信(でんしん)電話(でんわ)(とう)(おほい)改良(かいりやう)すべき必要(ひつえう)がある。(えう)するに従来(じうらい)交通(かうつう)通信(つうしん)機関(きくわん)(たい)して根本(こんぽん)(てき)革正(かくせい)(えう)あり、(ゆゑ)一旦(いつたん)現代(げんだい)方法(はうはふ)大変更(だいへんかう)すべき(こと)を、御褌(みはかま)投棄(なげす)つると()ふのであります。
道俣(ちまたの)(かみ)とは、鉄道(てつだう)航路(かうろ)道路(だうろ)(かみ)()(こと)である、交通(かうつう)通信(つうしん)機関(きくわん)四通(しつう)八達(はつたつ)せる状況(じやうきやう)()して道俣(ちまた)()ふのである。日本(につぽん)にすれば、現今(げんこん)鉄道(てつだう)道路(だうろ)郵便(ゆうびん)電信(でんしん)なぞも、大々(だいだい)(てき)改良(かいりやう)せなくては()らぬやうになつて()る。(これ)拡張(くわくちやう)(もつ)国民(こくみん)便利(べんり)(はか)らねばならぬ今日(こんにち)現状(げんじやう)であるのと(おな)(こと)であります。
(つぎ)()()つる御冠(みかがぶり)()りませる(かみ)御名(みな)飽咋之(あきぐひの)宇斯(うしの)(かみ)
(みぎ)言霊(ことたま)は、三公(さんこう)とか、公卿(くげ)とか、殿上人(てんじやうびと)とか、神官(しんくわん)とか()意味(いみ)である。今日(こんにち)()()へば、華族(くわぞく)とか、神官(しんくわん)とか、国務(こくむ)大臣(だいじん)とか、高等官(かうとうくわん)とか()意味(いみ)である。(これ)断乎(だんこ)として改善(かいぜん)すると()(こと)御冠(みかがぶり)()()つると()(こと)である。現代(げんだい)(じつ)一大(いちだい)改革(かいかく)必要(ひつえう)とする時期(じき)ではありますまいか。
(つぎ)()()つる(ひだり)御手(みて)手纒(たまき)()りませる(かみ)御名(みな)は、奥疎(おきざかるの)(かみ)(つぎ)奥津(おきつ)那芸佐(なぎさ)毘古(びこの)(かみ)(つぎ)奥津(おきつ)甲斐弁羅(かひべらの)(かみ)
(ひだり)御手(みて)()ふことは、(ひだり)上位(じやうゐ)であり(くわん)である。奥疎(おきざかるの)(かみ)陸軍(りくぐん)である。奥津(おきつ)那芸佐(なぎさ)毘古(びこの)(かみ)海軍(かいぐん)である。奥津(おきつ)甲斐弁羅(かひべらの)(かみ)陸海軍(りくかいぐん)武器(ぶき)である。従来(じうらい)軍法(ぐんぱふ)戦術(せんじゆつ)では到底(たうてい)駄目(だめ)であるから、大々(だいだい)(てき)改良(かいりやう)(くは)へ、神軍(しんぐん)兵法(へいはふ)()り、細矛(くはしほこ)千足(ちたるの)(くに)(じつ)()()()(おこな)(ため)に、(ひだり)御手(みて)手纒(たまき)投棄(なげす)(たま)ふのであります。
(つぎ)()()つる(みぎ)御手(みて)手纒(たまき)()りませる(かみ)御名(みな)は、辺疎(へざかるの)(かみ)(つぎ)辺津(へつ)那芸佐(なぎさ)毘古(びこの)(かみ)(つぎ)辺津(へつ)甲斐弁羅(かひべらの)(かみ)
(みぎ)(した)であり(たみ)であり()である。辺疎(へざかるの)(かみ)農業(のうげふ)である。辺津(へつ)那芸佐(なぎさ)毘古(びこの)(かみ)工商業(こうしやうげふ)である。辺津(へつ)甲斐弁羅(かひべらの)(かみ)農工商(のうこうしやう)使用(しよう)すべき機械(きかい)器具(きぐ)である。(これ)一大(いちだい)改良(かいりやう)(えう)するを(もつ)て、従前(じうぜん)方針(はうしん)変革(へんかく)する(こと)を、(みぎ)御手(みて)手纒(たまき)()りませる(かみ)を、()()(たま)ふと()ふのであります。
(みぎ)(くだり)船戸(ふなどの)(かみ)より以下(いか)辺津(へつ)甲斐弁羅(かひべらの)(かみ)以前(まで)十二神(とをまりふたはしら)()()ける(もの)()()(たま)ひしに()りて()りませる(かみ)なり』
(みぎ)十二神(じふにはしら)は、黄泉国(よもつのくに)()醜穢(きたな)(くに)()()てたるを、大神(おほかみ)大英断(だいえいだん)()りて、大々(だいだい)(てき)改革(かいかく)実行(じつかう)され、(もつ)宇宙(うちう)大修祓(だいしうばつ)端緒(たんちよ)(ひら)(たま)うた大神業(だいしんげふ)であります。
於是(ここにおいて)上瀬(かみつせ)()(はや)し、下瀬(しもつせ)()(よわ)しと(のり)ごちたまひて、(はじ)めて中瀬(なかつせ)(おり)(かづ)きて(そそ)ぎたまふ(とき)()りませる(かみ)()は、八十(やそ)禍津(まがつ)(ひの)(かみ)(つぎ)大禍津(おほまがつ)(ひの)(かみ)(この)二神(ふたはしら)は、()(きたな)繁国(しげくに)(いた)りましし(とき)汚垢(けがれ)()りて()りませる(かみ)(なり)
上瀬(かみつせ)とは現代(げんだい)所謂(いはゆる)上流(じやうりう)社会(しやくわい)であり、下瀬(しもつせ)下流(かりう)社会(しやくわい)である。上流(じやうりう)社会(しやくわい)権力(けんりよく)財力(ざいりよく)(たの)みて容易(ようい)体主(たいしゆ)霊従(れいじう)醜行為(しうかうゐ)(あらた)めず、(かへつ)神諭(しんゆ)極力(きよくりよく)反抗(はんかう)するの()を『上瀬(かみつせ)()(はや)し』と()ふのである。下流(かりう)権力(けんりよく)財力(ざいりよく)もなく、なにほど神諭(しんゆ)実行(じつかう)せむとするも、(その)()生活(せいくわつ)(くる)しみ()権力(けんりよく)圧迫(あつぱく)(おそ)れて、(ひと)つも改革(かいかく)神業(しんげふ)実行(じつかう)するの実力(じつりよく)なし。(ゆゑ)に『下瀬(しもつせ)()(よわ)し』と()ふのである。そこで大神(おほかみ)中瀬(なかつせ)なる中流(ちうりう)社会(しやくわい)()(ひそ)みて、世界(せかい)大修祓(だいしうばつ)大改革(だいかいかく)神業(しんげふ)遂行(すゐかう)したまふのである。中流(ちうりう)なれば今日(こんにち)衣食(いしよく)(きう)せず、()相当(さうたう)学力(がくりよく)理解(りかい)とを(いう)し、国家(こくか)中堅(ちうけん)()()実力(じつりよく)具有(ぐいう)するを(もつ)て、神明(しんめい)中流(ちうりう)社会(しやくわい)真人(しんじん)身魂(みたま)宿(やど)りて、一大(いちだい)神業(しんげふ)開始(かいし)されたのであります。
大神(おほかみ)宇宙(うちう)一切(いつさい)醜穢(しうゑ)祓除(ばつぢよ)(たま)うた(とき)出現(しゆつげん)せる(かみ)は、八十(やそ)禍津(まがつ)(ひの)(かみ)、つぎに大禍津(おほまがつ)(ひの)(かみ)二神(ふたはしら)であります。(ひと)宇宙(うちう)縮図(しゆくづ)である。世界(せかい)人体(じんたい)(みな)同一(どういつ)(かた)出来(でき)()るのであるから(ここ)宇宙(うちう)()はず、伊邪那岐(いざなぎの)大神(おほかみ)一身(いつしん)(じやう)(たと)へて(しめ)されたのである。(ゆゑ)瑞月(すゐげつ)(また)(これ)人身(じんしん)(じやう)より略解(りやくかい)するを(もつ)便利(べんり)(おも)ふのであります。
八十(やそ)禍津(まがつ)(かみ)は、吾人(ごじん)身外(しんぐわい)()りて吾人(ごじん)進路(しんろ)(さまた)()大々(だいだい)(てき)反対(はんたい)行動(かうどう)()り、(もつ)自己(じこ)()せむとするの悪魔(あくま)である。(げん)大本(おほもと)(たい)して種々(しゆじゆ)中傷(ちうしやう)讒誣(ざんぶ)()へてし、()書物(しよもつ)発行(はつかう)して奇利(きり)()めむとする三文(さんもん)蚊士(ぶんし)(ごと)きは、所謂(いはゆる)八十(やそ)禍津(まがつ)(かみ)であります。(これ)国家(こくか)(うへ)から()(とき)は、排日(はいにち)とか排貨(はいくわ)とか敵国(てきこく)陸海軍(りくかいぐん)襲来(しふらい)とかに(あた)るのである。この八十(やそ)禍津(まがつ)(かみ)監督(かんとく)し、制御(せいぎよ)し、懲戒(ちやうかい)(たま)(かみ)八十(やそ)禍津(まがつ)(ひの)(かみ)といふのであります。()()(くは)はると(くは)はらざるとに()つて、警官(けいくわん)罪人(ざいにん)との(やう)位置(ゐち)(かは)るのであります。大禍津(おほまがつ)(かみ)吾人(ごじん)身魂内(みたまない)潜入(せんにふ)して、悪事(あくじ)醜行(しうかう)()さしめむとする悪霊(あくれい)邪魂(じやこん)である。(いろ)沈溺(ちんでき)し、(さけ)(すさ)み、不善(ふぜん)非行(ひかう)()すは(みな)大禍津(おほまがつ)(かみ)所為(しよゐ)であります。
(これ)国家(こくか)(うへ)(たと)へる(とき)は、危険(きけん)思想(しさう)反国家(はんこくか)主義(しゆぎ)政府(せいふ)顛覆(てんぷく)内乱(ないらん)(とう)陰謀(いんぼう)()非国民(ひこくみん)潜在(せんざい)し、()体主霊従(ぐわいこく)同様(どうやう)政治(せいぢ)(あらた)めむとする、悪逆(あくぎやく)無道(ぶだう)人面(じんめん)獣心(じうしん)(てき)人物(じんぶつ)居住(きよぢう)して()(こと)である。(これ)討伐(たうばつ)懲戒(ちやうかい)警告(けいこく)するのは大禍津(おほまがつ)(ひの)(かみ)であります。
正邪
八十(やそ)禍津(まがつ)(ひの)(かみ)八十(やそ)禍津(まがつ)(かみ)
大禍津(おほまがつ)(ひの)(かみ)大禍津(おほまがつ)(かみ)
(大正九・一・一五講演筆録外山豊二)
8 禊身の段 霊界物語  10_酉_黄泉比良坂の戦い  29 言霊解三  No. = 1499

第二九章言霊解(げんれいかい)三〔四五九〕

(つぎ)()(まが)(なほ)さむと()()りませる(かみ)御名(みな)は、神直日(かむなほひの)(かみ)(つぎ)大直日(おほなほひの)(かみ)(つぎ)伊都能売(いづのめの)(かみ)
神直日(かむなほひの)(かみ)宇宙(うちう)主宰(しゆさい)(かみ)直霊魂(ちよくれいこん)にして、大直日(おほなほひの)(かみ)天帝(てんてい)霊魂(れいこん)分賦(ぶんぷ)たる吾人(ごじん)霊魂(れいこん)をして完全(くわんぜん)無疵(むし)たらしめむとする直霊(ちよくれい)である。所謂(いはゆる)罪科(つみとが)未萠(みぼう)(ふせ)至霊(しれい)にして、大祓(おほはらひ)祝詞(のりと)に、(これ)気吹戸主(いぶきどぬしの)(かみ)(まを)すのである。(また)八十(やそ)曲津(まがつ)(ひの)(かみ)大曲津(おほまがつ)(ひの)(かみ)は、大祓(おほはらひ)祝詞(のりと)に、(これ)瀬織津(せおりつ)(ひめの)(かみ)()ひ、伊都能売(いづのめの)(かみ)(はや)秋津彦(あきつひこの)(かみ)(はや)秋津姫(あきつひめの)(かみ)()ひ、(かむ)素盞嗚(すさのをの)(かみ)(はや)佐須良(さすら)(ひめの)(かみ)(まを)すのである。以上(いじやう)四柱(よはしら)(かみ)(さま)総称(そうしよう)して祓戸(はらひど)大神(おほかみ)()ふのであります。
(すなは)伊邪那岐(いざなぎの)(みこと)黄泉津(よもつの)(くに)汚穢(をゑ)混濁(こんだく)払滌(ふつでう)せむとして、筑紫(つくし)日向(ひむか)(たちばな)小戸(をど)阿波岐(あはぎ)(はら)に、禊身(みそぎ)(はら)ひの神業(しんげふ)(しう)(たま)ひし(とき)()れませる大神(おほかみ)なるは前陳(ぜんちん)(とほ)りである。
大曲津(おほまがつ)(ひの)(かみ)は、大神(おほかみ)神勅(しんちよく)(ほう)じて邪神(じやしん)誅征(ちうせい)討伐(たうばつ)(たま)大首領(だいしゆりやう)(にん)(あた)(かみ)であつて八十(やそ)曲津(まがつ)(ひの)(かみ)指揮(しき)使役(しえき)(たま)(かみ)である。(これ)現界(げんかい)移写(いしや)する(とき)は、大君(おほぎみ)勅命(ちよくめい)(かしこ)みて征途(せいと)(のぼ)(そう)司令官(しれいくわん)役目(やくめ)である。以下(いか)将卒(しやうそつ)は、(すなは)八十(やそ)曲津(まがつ)(ひの)(かみ)(さま)であります。()(さら)直日(なほひ)直霊(ちよくれい))と曲霊(まがひ)について()大要(たいえう)(しめ)して()きます。
直霊(ちよくれい)
直日(なほひ)(れい)荒魂(あらみたま)(なか)にも、和魂(にぎみたま)(なか)にも、奇魂(くしみたま)(なか)にも、幸魂(さちみたま)(なか)にも含有(がんいう)さる。四魂中(しこんちう)各自(かくじ)(きは)めて(うる)はしく、(いた)つて(くは)しき(みたま)名称(めいしよう)にして、善々(ぜんぜん)美々(びび)なるものを()ふ。
直霊(なほひ)過失(くわしつ)未萠(みぼう)消滅(せうめつ)せしむるの能力(のうりよく)あり。四魂(しこん)各自(かくじ)(もち)ゐて(ちよく)(その)(うち)にあり、()(すなは)直霊(なほひ)なり、神典(しんてん)(これ)神直日(かむなほひ)大直日(おほなほひ)()ふ。始祖(しそ)所名(しよめい)なり。
直霊(なほひ)平時(へいじ)(あらは)れず、(こと)(あた)つて発動(はつどう)す。
神直日(かむなほひ)とは、天帝(てんてい)本霊(ほんれい)たる四魂(しこん)具有(ぐいう)せる直霊魂(ちよくれいこん)()ふ。
大直日(おほなほひ)とは、吾人(ごじん)上帝(じやうてい)より賦与(ふよ)せられたる(わが)(みたま)(なか)具有(ぐいう)せる直霊魂(ちよくれいこん)()ふ。


直霊の図表
[#図 直霊の図表]


曲霊(きよくれい)
曲霊(きよくれい)神典(しんてん)(これ)八十(やそ)曲津(まがつ)(かみ)大曲津(おほまがつ)(かみ)()ふ。
八十(やそ)曲津(まがつ)(かみ)吾人(ごじん)霊魂(れいこん)以外(いぐわい)()りて災禍(わざはひ)()曲霊(きよくれい)なり。大曲津(おほまがつ)(かみ)吾人(ごじん)霊魂中(れいこんちう)(ひそ)みて災禍(さいくわ)()曲霊(きよくれい)なり。
曲霊(きよくれい)なるものは(ことごと)罪悪(ざいあく)汚穢(をゑ)より湧出(ゆうしゆつ)するものなり。
曲霊(きよくれい)荒魂(あらみたま)(みだ)るときは(あらそ)ひとなり、和魂(にぎみたま)(みだ)るときは(あく)となり、幸魂(さちみたま)(みだ)るときは(ぎやく)となり、奇魂(くしみたま)(みだ)るときは(きやう)となる。
曲霊(きよくれい)(たい)(おも)んじ(れい)(かろ)んずるに()りて()()づる悪霊(あくれい)なり。
曲霊(きよくれい)世俗(せぞく)所謂(いはゆる)悪魔(あくま)なり、邪神(じやしん)なり、妖魅(えうみ)なり、探女(さぐめ)なり。


曲霊の図表
[#図 曲霊の図表]


神明(しんめい)戒律(かいりつ)
(しやう)()(くわい)()(かく)五情(ごじやう)霊魂中(れいこんちう)含有(がんいう)す、(すなは)神明(しんめい)戒律(かいりつ)なり。末世(まつせ)無識(むしき)(みだり)戒律(かいりつ)(つく)り、後学(こうがく)眩惑(げんわく)し、知識(ちしき)開発(かいはつ)妨害(ばうがい)す、神府(しんぷ)罪奴(ざいど)()()し。


神明の戒律の図表
[#図 神明の戒律の図表]


釈迦(しやか)十戒(じつかい)()ひ、基督(キリスト)十戒(じつかい)()ひ、(その)()学者(がくしや)神道者(しんだうしや)唱導(しやうだう)する戒律(かいりつ)は、悉皆(しつかい)浅薄(せんぱく)偏狭(へんけふ)頑迷(ぐわんめい)固執(こしつ)にして社会(しやくわい)発達(はつたつ)人智(じんち)開明(かいめい)大害(たいがい)()すものなり。
(ひと)天帝(てんてい)御子(みこ)なり、神子(みこ)たるもの、(しん)(ちち)たり(はは)たる上帝(じやうてい)より賦与(ふよ)せられたる至明(しめい)至聖(しせい)なる戒律(かいりつ)度外視(どぐわいし)し、(ひと)智慮(ちりよ)()つて作為(さくゐ)したる不完全(ふくわんぜん)なる戒律(かいりつ)(たて)(たの)み、(もつ)(こころ)(きよ)(とく)(おこな)ひ、向上(こうじやう)発展(はつてん)し、立命(りつめい)せむとするは()骨頂(こつちやう)にして、(あたか)()()つて(うを)(もと)めむとするが(ごと)し。
(かへりみ)る。この戒律(かいりつ)(うしな)ひたる(とき)は、直霊(なほひ)(ただち)曲霊(きよくれい)(へん)ず。
(はぢ)る。この戒律(かいりつ)(うしな)ひたる(とき)は、荒魂(あらみたま)(ただち)争魂(さうこん)(へん)ず。
(くい)る。この戒律(かいりつ)(うしな)ひたる(とき)は、和魂(にぎみたま)(ただち)悪魂(あくこん)(へん)ず。
(おそ)る。この戒律(かいりつ)(うしな)ひたる(とき)は、幸魂(さちみたま)(ただち)逆魂(ぎやくこん)(へん)ず。
(さと)る。この戒律(かいりつ)(うしな)ひたる(とき)は、奇魂(くしみたま)(ただち)狂魂(きやうこん)(へん)ず。
直霊(ちよくれい)五情(ごじやう)曲霊(きよくれい)(かい)


直霊五情曲霊の図表
[#図 直霊五情曲霊の図表]


荒魂(あらみたま)(ゆう)なり、(ゆう)(はたらき)(しん)なり(くわ)なり(ふん)なり(べん)なり(こく)なり。
和魂(にぎみたま)(しん)なり、(しん)(はたらき)(へい)なり(しう)なり(さい)なり()なり(かう)なり。
幸魂(さちみたま)(あい)なり、(あい)(はたらき)(えき)なり(ざう)なり(せい)なり(くわ)なり(いく)なり。
奇魂(くしみたま)()なり、()(はたらき)(かう)なり(かん)なり(さつ)なり(かく)なり()なり。


四魂の体と用の図表
[#図 四魂の体と用の図表]


()
()四魂(しこん)(おのおの)()()り、(しか)して(さい)(せい)(かつ)(だん)[※校定版・八幡版では「裁、制、断、割」に修正されている。]を(つかさど)(なり)
()れを四魂(しこん)(はい)せば(さい)()なり、(せい)(しん)なり、(だん)(ゆう)なり、(かつ)(あい)なり。
(さい)弥縫(びほう)補綴(ほてつ)()()ね、(せい)政令(せいれい)法度(ほふど)()()ね、(だん)果毅(くわき)敢為(かんゐ)()()ね、(かつ)忘身(ばうしん)殉難(じゆんなん)()()ぬ。
(せい)(せい)なり、(れい)()なり、(ほふ)(こう)なり、()(どう)なり。
(あやまち)()(あらた)むるは()なり。


義の図表
[#図 義の図表]


(よく)
(よく)四魂(しこん)より()でて(しか)して()併立(へいりつ)す。(ゆゑ)()(さい)(せい)(だん)(かつ)(たい)して、(めい)()寿(じゆ)(ふう)となる。(めい)()(ほつ)し、()(かう)(ほつ)し、寿(じゆ)(ちやう)(ほつ)し、(ふう)(だい)(ほつ)す。


まとめの図表
[#図 まとめの図表]


経魂(けいこん)たる荒和(くわうわ)二魂(にこん)主宰(しゆさい)する神魂(しんこん)(いづ)御魂(みたま)()ひ、緯魂(ゐこん)たる奇幸(きかう)二魂(にこん)主宰(しゆさい)する神魂(しんこん)(みづ)御魂(みたま)()ひ、厳瑞(げんずゐ)合一(がふいつ)したる至霊(しれい)伊都能売(いづのめの)御魂(みたま)()ふのである。
(大正九・一・一五講演筆録谷村真友)
9 禊身の段 霊界物語  10_酉_黄泉比良坂の戦い  30 言霊解四  No. = 1500

第三〇章言霊解(げんれいかい)四〔四六〇〕

(つぎ)水底(みなそこ)(そそ)(たま)(とき)()りませる(かみ)御名(みな)は、底津(そこつ)綿津見(わたつみの)(かみ)(つぎ)底筒(そこづつ)()(をの)(みこと)(なか)(そそ)ぎたまふ(とき)()りませる(かみ)御名(みな)は、中津(なかつ)綿津見(わたつみの)(かみ)(つぎ)中筒(なかづつ)()(をの)(みこと)(みづ)(うへ)(そそ)ぎたまふ(とき)()りませる(かみ)御名(みな)は、上津(うはつ)綿津見(わたつみの)(かみ)(つぎ)上筒(うはづつ)()(をの)(みこと)(この)三柱(みはしら)綿津見(わたつみの)(かみ)阿曇(あづみ)(むらじ)()祖神(そしん)ともち(いつ)(かみ)なり、(かれ)阿曇(あづみ)(むらじ)()は、()綿津見(わたつみの)(かみ)()宇都志日(うつしひ)金拆(かなさくの)(みこと)子孫(しそん)なり。(その)底筒(そこづつ)()(をの)(みこと)中筒(なかづつ)()(をの)(みこと)上筒(うはづつ)()(をの)(みこと)三柱(みはしら)(かみ)墨江(すみのえ)三前(みまへ)大神(おほかみ)なり』
水底(みなそこ)言霊(ことたま)一々(いちいち)解釈(かいしやく)する(とき)は、
ミは形体(けいたい)具足(ぐそく)成就(じやうじゆ)(なり)充実(じうじつ)(なり)天真(てんしん)(なり)(みち)大本(たいほん)(なり)肉体玉(にくたいたま)(なり)
ナは(よろづ)兼統(かねすぶ)(なり)水素(すゐそ)全体(ぜんたい)(なり)思兼(おもひかねの)(かみ)(なり)(けん)(もつ)(いう)()(なり)()(とど)()(なり)
ソは(こころ)(うみ)(なり)金剛空(こんがうくう)(なり)(へそ)(なり)⦿()(つつ)()(なり)無限(むげん)清澄(せいちやう)(なり)
コは天津誠(あまつまこと)精髄(せいずゐ)(なり)(まつた)(かな)むる(なり)一切(いつさい)真元(しんげん)()(なり)(おや)元素(もと)(なり)(おと)()くる(なり)
(えう)するに水底(みなそこ)は、(うみ)(そこ)とか(かは)(そこ)(いけ)(そこ)なぞで、(みづ)集合(しふがふ)したる場所(ばしよ)である。(みづ)(すべ)てのものを(やしな)(そだ)て、生成(せいせい)(こう)()し、()(また)一切(いつさい)汚物(をぶつ)混交(こんかう)して(すこ)しも(いと)はず、万物(ばんぶつ)汚穢(をゑ)洗滌(せんでき)し、(もつ)清浄(せいじやう)ならしむるものは(みづ)ばかりである。(また)(みづ)(ひく)きに(むか)つて(なが)れ、凹所(あふしよ)(あつ)まり、方円(はうゑん)(うつは)(したが)ひ、(もつ)利用(りよう)厚生(こうせい)活用(くわつよう)()すもので、宇宙間(うちうかん)(おい)(もつと)重要(ぢゆうえう)なる神器(しんき)であります。()(ねつ)にあへば、蒸発(じようはつ)して(てん)(のぼ)り、雲雨(うんう)となりて地上(ちじやう)一切(いつさい)哺育(ほいく)す。(かく)(ごと)活用(くわつよう)ある神霊(しんれい)(たた)へて、(みづ)御魂(みたま)申上(まをしあ)げるのである。
ミは形体(けいたい)具足(ぐそく)成就(じやうじゆ)して、一点(いつてん)空隙(くうげき)なく、随所(ずゐしよ)充満(じうまん)し、天真(てんしん)(まま)にして(すこ)しも(あらそ)はず、生成(せいせい)化育(くわいく)大本(たいほん)をなし、人身(じんしん)(やしな)(そだ)て、(たま)()るの特性(とくせい)(たも)ち、ナは万物(ばんぶつ)統御(とうぎよ)し、有形(いうけい)(もつ)無形(むけい)神界(しんかい)探知(たんち)し、思兼(おもひかね)(かみ)となりて()(ひら)(をさ)め、上中下(じやうちうげ)(とも)完全(くわんぜん)()(とど)き、ソは精神(せいしん)(うみ)となりて神智(しんち)妙能(めうのう)発揮(はつき)し、臍下(さいか)丹田(たんでん)よく(ととの)ひて事物(じぶつ)(どう)ぜず、(かぎ)りなく()()りて一片(いつぺん)野望(やばう)なく、利己(りこ)(てき)行動(かうどう)()さず、⦿()尊厳(そんげん)発揮(はつき)し、コは天津誠(あまつまこと)真理(しんり)顕彰(けんしやう)して[※御校正本・愛世版では「ミは形体具足成就して(中略)万物を統御し(中略)精神の海となりて(中略)天津誠の真理を顕彰して」になっている。校定版・八幡版ではナ、ソ、コを付加して「ミは形体具足成就して(中略)ナは万物を統御し(中略)ソは精神の海となりて(中略)コは天津誠の真理を顕彰して」になっている。その方が意味が分かりやすいので、霊界物語ネットでもそのように直した。](しん)たるの(くらゐ)惟神(かむながら)(たも)ち、生類(せいるい)一切(いつさい)真元(しんげん)()りて、全地球(ぜんちきう)(かな)むるの神力(しんりき)霊能(れいのう)具有(ぐいう)するも、和光(わくわう)同塵(どうぢん)(もつ)(とき)(いた)るを()ちて、(てん)にのぼる蛟竜(かうりやう)(ごと)く、(とき)()なる(とき)(つと)めて自己(じこ)霊能(れいのう)隠伏(いんぷく)し、劣者(れつしや)愚者(ぐしや)弱者(じやくしや)にも、(ゆづ)りて下位(かゐ)()ち、寸毫(すんがう)心意(しんい)(かい)せざる大真人(だいしんじん)潜居(せんきよ)せる低所(ていしよ)()して水底(みなそこ)()ふのであります。アヽ(うみ)よりも(ふか)(やま)よりも(たか)き、(みづ)御魂(みたま)一日(いちじつ)(はや)出現(しゆつげん)して、無明(むみやう)常暗(じやうあん)天地(てんち)洗滌(せんでき)し、(もつ)天国(てんごく)極楽(ごくらく)浄土(じやうど)出現(しゆつげん)せむ(こと)()()(なが)(つる)(くび)(かめ)(ところ)()水底(すゐてい)より(うか)(のぼ)るの祥瑞(しやうずゐ)希求(ききう)するの時代(じだい)であります。
綿津見(わたつみ)(かみ)言霊解(ことたまかい)
ワは()にして(つつ)(たい)である。紋理(あや)(おこ)りである。親子(しんし)である。()()()むる言霊(ことたま)である。(もの)(おこ)りにして(ひと)(おこ)りである。締寄(しめよ)する言霊(ことたま)である。順々(じゆんじゆん)()(たも)言霊(ことたま)である。()()にして(おや)(くらゐ)()言霊(ことたま)であります。
タは対照力(たいせうりよく)である。(ひがし)西(にし)(たい)し、(みなみ)(きた)(たい)し、(てん)()(たい)し、(せい)()(たい)する(ごと)きを対照力(たいせうりよく)()ふのであります。
ツは(だい)金剛力(こんがうりき)である。(つよ)(つづ)き、実相(じつさう)真如(しんによ)(これ)をツと()ふのである。(また)応照(おうせう)応対力(おうたいりよく)対偶力(たいぐうりよく)であり、産霊(むすび)大元(たいげん)であり、平均力(へいきんりよく)(きよく)であり、霊々(れいれい)神々(しんしん)赫々(かくかく)として間断(かんだん)なく、大造化(だいざうくわ)(ちから)にして、機臨(さし)大元(おほもと)であり、速力(そくりよく)(きよく)であります。
ミは(みづ)であり、()であり、()()つるの()にして、惟神(かむながらの)大道(たいだう)のミチであります。
以上(いじやう)四言霊(しげんれい)(もつ)思考(しかう)する(とき)は、(じつ)無限(むげん)神力(しんりき)具備(ぐび)し、円満(ゑんまん)充全(じうぜん)にして、天下(てんか)妖邪神(えうじやしん)一掃(いつさう)し、所在(あらゆる)罪悪(ざいあく)醜穢(しうゑ)洗滌(せんでき)(たま)威徳(ゐとく)兼備(けんび)勇猛(ゆうまう)なる五六七(みろく)大神(おほかみ)()活動(くわつどう)ある(かみ)である(こと)分明(ぶんめい)するのであります。
筒之男(つつのをの)(みこと)
ツツノオの言霊(ことたま)は、(だい)金剛力(こんがうりき)具有(ぐいう)し、(もつ)正邪(せいじや)理非(りひ)決断(けつだん)し、(みづ)元質(げんしつ)発揮(はつき)して、一切(いつさい)悪事(あくじ)(あら)(きよ)め、霊主(れいしゆ)体従(たいじう)日本(やまと)(だましひ)身魂(みたま)に、復帰(ふくき)せしめ(たま)ふてふ神名(しんめい)であります。(ここ)(そこ)(なか)(かみ)(かみ)(みこと)とが区別(くべつ)して()せられて()るのは、(おほい)意味(いみ)のある(こと)である。古典(こてん)(れい)(しよう)して(かみ)()ひ、(たい)(しよう)して(みこと)()ふ。(かみ)とは幽体(いうたい)隠身(かくれみ)(すなは)ちカミであつて、(みこと)とは体異(みこと)体別(みこと)(すなは)身殊(みこと)意味(いみ)である。後世(こうせい)古学(こがく)研究(けんきう)するもの、無智(むち)蒙昧(もうまい)にして、古義(こぎ)()らずに(かみ)(みこと)混用(こんよう)し、幽顕(いうけん)同称(どうしよう)するが(ゆゑ)に、古典(こてん)真義(しんぎ)何時(いつ)まで研究(けんきう)しても、(わか)つて()ないのであります。(また)(そこ)とは(もつと)下級(かきふ)神界(しんかい)(およ)社会(しやくわい)であり、(なか)とは中流(ちうりう)神界(しんかい)(およ)社会(しやくわい)であり、(かみ)とは上流(じやうりう)神界(しんかい)(およ)社会(しやくわい)()すのである。(ゆゑ)綿津見(わたつみの)(かみ)(そこ)(なか)(かみ)三段(さんだん)(わか)れて、神界(しんかい)大革正(だいかくせい)断行(だんかう)(たま)ひ、筒之男(つつのをの)(みこと)は、(おな)じく三段(さんだん)(わか)れて、現社会(げんしやくわい)大革正(だいかくせい)断行(だんかう)(たま)()神事(しんじ)であります。大本(おほもと)神諭(しんゆ)に『(かみ)()(ひと)()との立替(たてかへ)立直(たてなほ)しを(いた)すぞよ』とあり、(また)(かみ)(ぶつ)(じゆ)人民(じんみん)なぞの身魂(みたま)建替(たてかへ)建直(たてなほ)しを(いた)時節(じせつ)(まゐ)りたから、(うしとら)金神(こんじん)大国常立(おほくにとこたちの)(みこと)が、出口(でぐち)(かみ)(あらは)れて、(てん)()三体(さんたい)大神(おほかみ)()命令(めいれい)(どほ)りに、大洗濯(おほせんだく)大掃除(おほさうぢ)(いた)して、(まつ)()五六七(みろく)結構(けつこう)()にして上中下(じやうちうげ)三段(さんだん)身魂(みたま)(そろ)うて、三千(さんぜん)世界(せかい)神国(しんこく)(いた)すぞよ』と(しめ)されてあるのも、()三柱(みはしら)(かみ)と、(みこと)との()活動(くわつどう)(ほか)ならぬのであります。
現代(げんだい)(ごと)世界(せかい)隅々(すみずみ)まで面白(おもしろ)からぬ思想(しさう)勃興(ぼつこう)し、人心(じんしん)()(つき)悪化(あくくわ)し、暴動(ばうどう)爆弾(ばくだん)(さわ)ぎが相次(あひつ)いで(おこ)天下(てんか)(じつ)乱麻(らんま)(ごと)状態(じやうたい)である。()かる(しこ)めき(きたな)(くに)になり()てたる以上(いじやう)は、どうしても禊身祓(みそぎはらひ)大々(だいだい)(てき)()神業(しんげふ)開始(かいし)されなくては、到底(たうてい)人間(にんげん)智力(ちりよく)学力(がくりよく)武力(ぶりよく)などで(をさ)めると()ふことは不可能(ふかのう)であります。八十(やそ)曲津(まがつ)(かみ)大曲津(おほまがつ)(かみ)征服(せいふく)絶対(ぜつたい)無限(むげん)金剛力(こんがうりき)具有(ぐいう)(たま)神剣(しんけん)発動(はつどう)(すなは)神界(しんかい)大祓(おほはらひ)行事(ぎやうじ)()たなくば、障子(しやうじ)(いち)(まい)(まま)ならぬ(まなこ)(もつ)()()うな人間(にんげん)何程(なにほど)焦慮(せうりよ)して()(ところ)で、(ひやく)(にち)説法(せつぽふ)()(ひと)つの(ちから)(あらは)れないのである。(これ)はどうしても神界(しんかい)一大(いちだい)権威(けんゐ)(もつ)大祓(おほはらひ)遂行(すゐかう)され、日本(につぽん)国体(こくたい)崇高(すうかう)至厳(しげん)根本(こんぽん)(てき)顕彰(けんしやう)すべき時機(じき)であつて、(じつ)古今(ここん)一轍(いつてつ)神典(しんてん)()遺訓(ゐくん)の、絶対(ぜつたい)(てき)神書(しんしよ)なるに(おどろ)くのであります。
神界(しんかい)権威(けんゐ)なる、宇宙(うちう)大修祓(だいしうばつ)人間(にんげん)としては不可抗力(ふかかうりよく)である。由来(ゆらい)天災(てんさい)地妖(ちえう)(ごと)きは、人間(にんげん)左右(さいう)()るもので()いと、現代(げんだい)物質(ぶつしつ)本能(ほんのう)主義(しゆぎ)学者(がくしや)世俗(せぞく)(しん)じて()るが、(しか)しその実際(じつさい)(おい)ては、天災(てんさい)地妖(ちえう)人事(じんじ)とは、(きは)めて密接(みつせつ)関係(くわんけい)()るのである。(ゆゑ)国家(こくか)()治平(ちへい)なる(とき)は、天上(てんじやう)地上(ちじやう)(とも)平穏(へいおん)無事(ぶじ)にして、上下(しやうか)万民(ばんみん)鼓腹(こふく)撃壤(げきじやう)怡楽(ゐらく)()くるのは天理(てんり)である。地上(ちじやう)二十億(にじふおく)生民(せいみん)は、(みな)(ことごと)()皇祖(くわうそ)(かみ)()実体(じつたい)なる、大地(だいち)蕃殖(ばんしよく)するものであるが、この人間(にんげん)なるものは、地上(ちじやう)経営(けいえい)すべき本能(ほんのう)()()生長(せいちやう)するのである。(しか)るに、万物(ばんぶつ)霊長(れいちやう)とまで(とな)ふる人間(にんげん)(われ)天職(てんしよく)をも()らず、法則(はふそく)をも(きは)めずして、日夜(にちや)横暴(わうばう)無法(むはふ)なる醜行(しうかう)汚為(をゐ)敢行(かんかう)しつつあるは、(じつ)禽獣(きんじう)(なん)()(えら)(ところ)()いのである。全体(ぜんたい)宇宙(うちう)天之(あめの)御中主(みなかぬしの)(かみ)()精霊体(せいれいたい)なる以上(いじやう)は、地上(ちじやう)生民(せいみん)()横暴(わうばう)無法(むはふ)行動(かうどう)によつて、精神界(せいしんかい)順調(じゆんてう)も、(また)(みだ)れざるを()ない次第(しだい)である。(えう)するに天災(てんさい)地妖(ちえう)原因(げんいん)結果(けつくわ)は、所謂(いはゆる)(てん)(つばき)して自己(じこ)顔面(がんめん)(かぶ)るのと同一(どういつ)である。人間(にんげん)(はじ)動物(どうぶつ)植物(しよくぶつ)が、天賦(てんぷ)生命(せいめい)(たも)(あた)はずして、夭死(えうし)(あるひ)病災(びやうさい)病毒(びやうどく)(ため)に、変死(へんし)枯朽(こきう)する()根本(こんぽん)原因(げんいん)は、(えう)するに天則(てんそく)違反(ゐはん)し、矛盾(むじゆん)せる国家(こくか)経綸(けいりん)結果(けつくわ)にして、政弊(せいへい)腐敗(ふはい)表徴(へうちよう)である。現時(げんじ)(ごと)天下(てんか)(こぞ)つて人生(じんせい)天職(てんしよく)忘却(ばうきやく)し、天賦(てんぷ)衣食(いしよく)争奪(そうだつ)するが(ため)営々(えいえい)たるが(ごと)き、国家(こくか)経綸(けいりん)(じつ)矛盾(むじゆん)背理(はいり)(きよく)である。皇国(くわうこく)世界(せかい)道義(だうぎ)(てき)統一(とういつ)すべき、神明(しんめい)(くに)であつて、(けつ)して体主霊従的(がいこく)経綸(けいりん)(ごと)く、征服(せいふく)とか占領(せんりやう)とかの、無法(むはふ)横暴(わうばう)()(こと)(ゆる)さぬ神国(しんこく)である。皇典(くわうてん)古事記(こじき)()()遺訓(ゐくん)()(たてまつ)りて、国政(こくせい)革新(かくしん)し、(もつ)皇道(くわうだう)宣揚(せんやう)基礎(きそ)確立(かくりつ)し、(もつ)皇祖(くわうそ)天照(あまてらす)大神(おほかみ)()神勅(しんちよく)(あふ)ぎ、(もつ)世界(せかい)経綸(けいりん)発展(はつてん)着手(ちやくしゆ)すべきものなる(こと)は、(うしとら)金神(こんじん)国常立(くにとこたちの)(みこと)終始(しうし)一貫(いつくわん)せる()神示(しんじ)であります。
(大正九・一・一五講演筆録谷村真友)
10 禊身の段 霊界物語  10_酉_黄泉比良坂の戦い  31 言霊解五  No. = 1501

第三一章言霊解(げんれいかい)五〔四六一〕

墨江(すみのえ)三前(みまへ)大神(おほかみ)
スミノエノミマヘの言霊(ことたま)解説(かいせつ)すると、
スは、(しん)中心(ちうしん)(なり)本末(ほんまつ)一轍(いつてつ)(つら)ぬく(なり)(たま)(なり)八咫(やあた)()(きは)まる(なり)出入(しゆつにふ)(いき)(なり)不至所(いたらざるところ)()不為所(なさざるところ)()(なり)天球中(てんきうちう)一切(いつさい)(なり)八極(はつきよく)()ぶる(なり)(かず)(かぎ)()(なり)安息(あんそく)(いろ)(なり)清澄(せいちやう)(なり)自由(じいう)自在(じざい)(なり)()(まま)(なり)
ミは、(みづ)(なり)(みつ)(なり)(みづ)(なり)()(なり)
ノは、助辞(じよじ)(なり)
エは、ヤ(ぎやう)のエにして(こころ)結晶点(けつしやうてん)(なり)(あつま)(きた)(なり)胞衣(えな)(なり)(よろこ)()(なり)()(なり)(だい)(なり)
ノは、助辞(じよじ)(なり)
ミは、()(なり)天地人(てんちじん)()(なり)太陰(たいいん)(なり)屈伸(くつしん)自在(じざい)(なり)(ゑん)(なり)(ひと)住所(ぢゆうしよ)(なり)
マは、()(くらゐ)[※「一」は数字の一ではなく水茎文字のアである。ここを含め3ヶ所とも同じ(「一の位に当る也」「一の此世に出る也」「一の位を世に照し」)。校正本(三版を校正したもの。p280)では「一」にフリガナは無いが、校定版・愛世版では「いち」とフリガナが付いている。編者が数字の一だと勘違いしたのであろう。霊界物語ネットでは間違わないように「ア」とフリガナを付けた。]に(あた)(なり)()[※「一」は数字の一ではなく水茎文字のアである。041「一の位」の脚注参照。]の(この)()(いづ)(なり)全備(ぜんび)(なり)(ゑん)(なり)(ひと)住所(ぢゆうしよ)(なり)
ヘは、⦿()堅庭(かたには)(なり)(うご)(すす)()(なり)()(なり)()(なり)高天原(たかあまはら)(うち)⦿()()(なり)
以上(いじやう)言霊(ことたま)総括(そうくわつ)する(とき)は、明皎々(めいかうかう)たる八咫(やあた)神鏡(しんきやう)(ごと)(すみ)(きは)まり、顕幽(けんいう)透徹(とうてつ)し、真中(しんちゆう)真心(しんしん)(くらゐ)()し、(いた)らざる(ところ)()く、()さざる(ところ)()く、(きよ)(いづみ)となり、一切(いつさい)本末(ほんまつ)(あきら)かにし現体(げんたい)完全(くわんぜん)(をさ)め、万物(ばんぶつ)発育(はついく)本源(ほんげん)となり、(もつ)(じや)退(しりぞ)(せい)(えら)(もち)ゐ、温厚(をんこう)円満(ゑんまん)にして月神(げつしん)(ごと)く、各自(かくじ)天賦(てんぷ)顕彰(けんしやう)し、身魂(みたま)(くらゐ)(あきら)かにし、()(くらゐ)[※「一」は数字の一ではなく水茎文字のアである。041「一の位」の脚注参照。]を()(てら)活動(くわつどう)自在(じざい)にして、()高天原(たかあまはら)八百万(やほよろづ)(かみ)(つど)へ、(もつ)⦿()(まも)三柱(みはしら)大神(おほかみ)()(こと)である。(ゆゑ)三柱(みはしら)大神(おほかみ)()活動(くわつどう)ある(とき)は、風水火(ふうすいくわ)大三災(だいさんさい)()く、飢病戦(きびやうせん)小三災(せうさんさい)(あと)()ち、天祥(てんしやう)地瑞(ちずゐ)(かさ)ねて(きた)り、所謂(いはゆる)(まつ)()五六七(みろく)()天国(てんごく)浄土(じやうど)地上(ちじやう)現出(げんしゆつ)して、(つひ)天照(あまてらす)大神(おほかみ)月読(つきよみの)(みこと)須佐之男(すさのをの)(みこと)三柱(みはしら)(うづ)御子(みこ)()(たま)ひ、()(つち)(つき)各自(かくじ)(その)(くらゐ)()ちて、全大(ぜんだい)宇宙(うちう)(たひら)けく(やす)らけく(をさ)(たま)ふに(いた)るのであります。(ゆゑ)(かみ)御子(みこ)(うま)天地(てんち)経綸(けいりん)司宰者(しさいしや)として(うま)()でたる人間(にんげん)は、(いち)(にち)(はや)片時(かたとき)(すみやか)に、各自(かくじ)身魂(みたま)(みが)(きよ)め、(もつ)神人(しんじん)合一(がふいつ)境地(きやうち)()り、宇内(うだい)大禊祓(おほみそぎはらひ)()神業(しんげふ)奉仕(ほうし)せなくては、人間(にんげん)(うま)れた効能(かうのう)()()るのであります。
宇都志日(うつしひ)金拆(かなさくの)(みこと)
宇都志日(うつしひ)金拆(かなさくの)(みこと)は、綿津見(わたつみの)(かみ)御子(みこ)であつて、阿曇(あづみ)(むらじ)()子孫(しそん)である。宇都志日(うつしひ)金拆(かなさくの)(みこと)名義(めいぎ)言霊(ことたま)(てら)して解釈(かいしやく)すると、
ウは、三世(あとさき)了達(れうたつ)するなり、(うしとら)活動(くわつどう)(なり)
ツは、大造化(だいざうくわ)極力(きよくりよく)(なり)平均力(へいきんりよく)(なり)五六七(みろく)活動(くわつどう)(なり)
シは、()現在(げんざい)(なり)(もとゐ)(なり)(だい)(なり)竜神(りうじん)活動(くわつどう)(なり)
ヒは、顕幽(けんいう)(ことごと)貫徹(くわんてつ)する(なり)本末(ほんまつ)一貫(いつくわん)(なり)太陽神(たいやうしん)活動(くわつどう)本元(ほんげん)(なり)
カは、(ひか)(かがや)(なり)(ひろま)(きは)まる(なり)禁闕要(きんかつかね)大神(おほかみ)思兼(おもひかねの)(かみ)活動(くわつどう)(なり)
ナは、智能(ちのう)完備(くわんび)(なり)万物(ばんぶつ)兼結(かねむす)(なり)直霊主(なほひぬし)活動(くわつどう)(なり)
サは、水質(すゐしつ)(なり)(みづ)(せい)(なり)(のぼ)(きは)まる(なり)(みづ)神霊(しんれい)活動(くわつどう)(なり)
クは、明暗(めいあん)焼点(せうてん)(なり)()()言霊(ことたま)(なり)国常立(くにとこたち)活動(くわつどう)(なり)
以上(いじやう)言霊(げんれい)活用(くわつよう)()り、(みこと)()名義(めいぎ)総括(そうくわつ)する(とき)は、知識(ちしき)明達(めいたつ)にして大造化(だいざうくわ)極力(きよくりよく)発揮(はつき)し、天下(てんか)不安(ふあん)不穏(ふおん)平定(へいてい)し、理想(りさう)世界(せかい)樹立(じゆりつ)するの基礎(きそ)となり、鎮台(ちんだい)となりて、顕幽(けんいう)悉皆(しつかい)達観(たつくわん)し、一大(いちだい)真理(しんり)貫徹(くわんてつ)して一切(いつさい)事物(じぶつ)本末(ほんまつ)糺明(きうめい)し、(じや)(やぶ)(せい)(あら)はし無限(むげん)絶対(ぜつたい)無始(むし)無終(むしう)神明(しんめい)光徳(くわうとく)宇内(うだい)(かがや)かし、皇徳(くわうとく)八紘(はつかう)(ひろ)めて()まず、智能(ちのう)具足(ぐそく)してよく万物(ばんぶつ)()(むす)(あは)(くに)戦乱(せんらん)なく疾病(しつぺい)なく飢饉(ききん)なく、暴風(ばうふう)なく、洪水(こうずゐ)氾濫(はんらん)する(こと)なく、大火(たいくわ)(わざはひ)なく、万物(ばんぶつ)(あら)(きよ)めて、(みづ)御霊(みたま)心性(しんせい)発揮(はつき)し、明暗(めいあん)正邪(せいじや)焼点(せうてん)()ちて、()(これ)裁断(さいだん)し、(もつ)天国(てんごく)浄土(じやうど)建設(けんせつ)するの活用(くわつよう)具備(ぐび)成就(じやうじゆ)(たま)()活動(くわつどう)(みこと)()(こと)である。(すなは)宇宙(うちう)一切(いつさい)は、綿津見(わたつみの)(かみ)活動(くわつどう)出現(しゆつげん)()りて、(うしとら)金神(こんじん)五六七(みろく)大神(おほかみ)竜宮(りうぐう)姫神(ひめがみ)太陽神(たいやうしん)活動(くわつどう)禁闕要(きんかつかね)大神(おほかみ)思兼(おもひかねの)(かみ)直霊主(なほひぬし)稚姫(わかひめの)(かみ)月読(つきよみの)(かみ)大国常立(おほくにとこたちの)(かみ)(たち)出現(しゆつげん)活動(くわつどう)()りて、万有(ばんいう)一切(いつさい)修理(しうり)固成(こせい)され清浄(せいじやう)無垢(むく)世界(せかい)()りて、(つひ)三貴神(さんきしん)()(たま)ふ、原動力(げんどうりよく)位置(ゐち)()(かみ)()意義(いぎ)であります。
阿曇(あづみ)(むらじ)
アヅミノムラジの名義(めいぎ)は、天之(あめの)御中主(みなかぬしの)(かみ)霊徳(れいとく)(あら)はれ()でて、至治(しぢ)泰平(たいへい)大本源(だいほんげん)となり、初頭(しよとう)となり、大母公(だいぼこう)仁徳(じんとく)拡充(くわくじう)し、(だい)金剛力(こんがうりき)発揮(はつき)して、大造化(だいざうくわ)真元(しんげん)たる神霊(しんれい)威力(ゐりよく)顕彰(けんしやう)し、純一(じゆんいち)実相(じつさう)にして、無色(むしよく)透明(とうめい)天性(てんせい)その(まま)(くらゐ)(さだ)め、万民(ばんみん)愛護(あいご)して、(つき)本能(ほんのう)実現(じつげん)する真人(しんじん)()ふことが、アヅミの活用(くわつよう)である。
ムラジは、億兆(おくてう)(ことごと)強国(きやうこく)不動(ふどう)(むす)()して、(すべ)ての暴逆(ばうぎやく)無道(ぶだう)()(しづ)め、本末(ほんまつ)()親和(しんわ)して、産霊(むすび)大道(だいだう)たる惟神(かむながら)(をしへ)()遵守(じゆんしゆ)し、万民(ばんみん)()統轄(とうかつ)して、国家(こくか)富強(ふきやう)ならしめ、一朝(いつてう)(こと)あるときは、天津誠(あまつまこと)神理(しんり)(もつ)て、神明(しんめい)鬼神(きしん)号令(ごうれい)し、使役(しえき)する(かみ)御柱(みはしら)(しよう)して、アヅミのムラジと()ふのであります。アヽ伊邪那岐(いざなぎの)大神(おほかみ)(こころ)つくしの宇宙(うちう)大修祓(だいしうばつ)神功(しんこう)()くして、如何(いか)神人(しんじん)安息(あんそく)するを()むや。(じつ)現代(げんだい)大神(おほかみ)美曽岐(みそぎ)大神事(だいしんじ)の、大々(だいだい)(てき)必要(ひつえう)時機(じき)(せま)れる(こと)確信(かくしん)すると(とも)に、国祖(こくそ)国常立(くにとこたちの)(みこと)国直日主(くになほひぬしの)(みこと)稚姫君(わかひめぎみの)(みこと)神剣(しんけん)()発動(はつどう)期待(きたい)(たてまつ)次第(しだい)であります。(完)
(みづ)神歌(しんか)
霊幸(たまちは)(かみ)(こころ)高山(たかやま)
雲霧(くもきり)()けて(てら)せたきもの
()(ひか)(むかし)(いま)(かは)らねど
(あづま)(そら)にかかる黒雲(くろくも)
この(たび)(かみ)気吹(いぶき)()かりせば
四方(よも)雲霧(くもきり)(たれ)(はら)はむ
葦原(あしはら)()(しげ)りたる仇草(あだぐさ)
薙払(なぎはら)ふべき(とき)()にけり
霊主体従(ひのもと)(をしへ)四方(よも)播磨潟(はりまがた)
(いそ)()(かぜ)()(きよ)まらむ
(大正九・一・一五講演筆録外山豊二)
11 大気津姫の段 霊界物語  11_戌_コーカス山の大気津姫退治  15 大気津姫の段(一)  No. = 1528

第一五章大気津(おほげつ)(ひめ)(だん)(一)〔四八二〕

於是(ここに)八百万(やほよろづ)神共(かみども)(はか)りて、(はや)須佐之男(すさのをの)(みこと)千位(ちくら)置戸(おきど)()はせ、(また)(ひげ)()り、手足(てあし)(つめ)をも()かしめて、(かむ)(やら)ひに(やら)ひき』
(ここ)天照(あまてらす)大神(おほかみ)(はや)須佐之男(すさのをの)(みこと)(あめ)真奈井(まなゐ)誓約(せいやく)によりて、清明(せいめい)無垢(むく)素尊(そそん)御魂(みたま)三女神(さんぢよしん)(あら)はれ(たま)ひしより、素尊(そそん)部下(ぶか)諸神(しよしん)()不平(ふへい)勃発(ぼつぱつ)し、(つひ)(あま)岩戸(いはと)大事変(だいじへん)湧起(ゆうき)せしめ、(いち)()天津(あまつ)神国(かみくに)も、葦原(あしはら)中津国(なかつくに)常暗(とこやみ)()となり、(つい)八百万(やほよろづ)(かみ)(たち)(あめ)安河原(やすかはら)(かむ)(つど)ひに(つど)ひて、神議(かむはか)りに(はか)(たま)ひ、結局(けつきよく)大海原(おほうなばら)主神(しゆしん)たりし(はや)須佐之男(すさのをの)(みこと)千位(ちくら)置戸(おきど)()はせ、(また)(ひげ)()り、手足(てあし)(つめ)をも()かしめて、天上(てんじやう)より(かむ)(やら)ひに(やら)(たま)ふの()むを()ざるに立到(たちいた)つたのであります。
千位(ちくら)置戸(おきど)()はせて』と()意義(いぎ)は、一天(いつてん)万乗(ばんじやう)(くらゐ)で、群臣(ぐんしん)百僚(ひやくれう)百官(ひやくくわん)(うへ)()高御座(たかみくら)()はせ(すなは)放棄(はうき)させてと()(こと)であります。(ちち)伊邪那岐(いざなぎの)大神(おほかみ)より、大海原(おほうなばら)なる大地球(だいちきう)統治権(とうぢけん)附与(ふよ)されて、天下(てんか)君臨(くんりん)(たま)ふべき素尊(そそん)でありますけれ(ども)高天原(たかあまはら)()ける(あま)岩戸(いはと)(へん)大責任(だいせきにん)()ひて、衆議(しうぎ)結果(けつか)千万(ちよろづ)(かみ)(うへ)()千位(ちくら)置戸(おきど)()(たま)ふに(いた)つたのであります。(すべ)万神(ばんしん)万有(ばんいう)一切(いつさい)罪科(ざいくわ)一身(いつしん)負担(ふたん)して、(みづか)罪人(ざいにん)となつて、天地(てんち)神明(しんめい)潔白(けつぱく)なる心性(しんせい)表示(へうじ)されたのであります。()温順(をんじゆん)善美(ぜんび)なる(みこと)()精霊(せいれい)(しよう)して(みづ)御魂(みたま)()ふのである。基督(キリスト)十字架(じふじか)釘付(くぎづ)けられて万民(ばんみん)(つみ)(あがな)ふと()ふのも、(えう)するに千位(ちくら)置戸(おきど)()うたと(おな)意味(いみ)であります。世界(せかい)一切(いつさい)万類(ばんるゐ)(すく)(ため)()犠牲(ぎせい)(きよう)する(こと)は、(すなは)千位(ちくら)置戸(おきど)()ふのである。現今(げんこん)(ごと)(つみ)(けがれ)()ち、腐敗(ふはい)(きよく)(たつ)せる地上(ちじやう)(また)至仁(しじん)至愛(しあい)なる(みづ)御魂(みたま)(かみ)贖罪(とくざい)ある(ため)に、大難(だいなん)小難(せうなん)()り、小難(せうなん)消失(せうしつ)するのである。アヽ(いち)(にち)(はや)く、片時(へんじ)(すみや)かに、天下(てんか)国家(こくか)(ため)犠牲(ぎせい)となる()き、(みづ)御魂(みたま)守護(しゆご)ある真人(しんじん)各所(かくしよ)出現(しゆつげん)して、(すで)倒壊(たうくわい)せむとする世界(せかい)現状(げんじやう)救済(きうさい)せむことを希望(きばう)して()まぬ次第(しだい)である。
(また)(ひげ)()り』と()意義(いぎ)は、
ヒは、(れい)であり、()御子(みこ)(てう)(つか)へて政治(せいぢ)(てら)言霊(ことたま)であり、
ゲは実名(じつめい)職掌(しよくしやう)である。
(すなは)自分(じぶん)官吏(くわんり)ならば官職(くわんしよく)()し、会社(くわいしや)重役(ぢゆうやく)()すと()(こと)を、ヒゲを()くと()ふのである。(ぞく)(なに)()らずに(たか)(ところ)()まつてエラサウに(ぬか)すと、(ひげ)()いてやらうかなぞと()ふのも、不信任(ふしんにん)表白(へうはく)した言葉(ことば)である。高位(かうゐ)高官(かうくわん)(ひと)や、大会社(だいくわいしや)重役(ぢゆうやく)や、(だい)教育家(けういくか)なぞが大本(おほもと)教義(けうぎ)でなくては天下(てんか)国家(こくか)(すく)(こと)出来(でき)ない(こと)心底(しんてい)より承認(しようにん)(なが)ら、()充分(じうぶん)決心(けつしん)がつかずして現在(げんざい)地位(ちゐ)恋々(れんれん)として、自己(じこ)名利(めいり)栄達(えいたつ)にのみ腐心(ふしん)して、大本(おほもと)(をしへ)人眼(ひとめ)(しの)んで(とほ)くより研究(けんきう)し、世人(せじん)()られる(こと)(はばか)つて()()うな立派(りつぱ)人士(じんし)沢山(たくさん)()るが、(かく)(ごと)(ひと)至忠(しちう)思君(しくん)思国(しこく)日本(やまと)(だましひ)振起(しんき)して、公然(こうぜん)大本(おほもと)信者(しんじや)名乗(なの)り、現代(げんだい)(たか)位地(ゐち)なり、名望(めいばう)眼中(がんちう)()かず、()むを()ざれば(げん)位地(ゐち)(なげう)つて、天下(てんか)国家(こくか)(ため)に、大本(おほもと)主義(しゆぎ)天下(てんか)実行(じつかう)する(やう)になつた(とき)が、所謂(いはゆる)(ひげ)()つて、真個(しんこ)神明(しんめい)大君(おほぎみ)社会(しやくわい)とに奉仕(ほうし)出来(でき)(とき)であります。
手足(てあし)(つめ)まで()かしめて、(かむ)(やら)ひに(やら)(たま)ひき』と()意義(いぎ)は、
手足(てあし)(つめ)とは私有(しいう)財産(ざいさん)(こと)である。()(つめ)現代(げんだい)所謂(いはゆる)動産物(どうさんぶつ)(あし)(つめ)不動産(ふどうさん)(ぶつ)である。(えう)するに一切(いつさい)地位(ちゐ)(なげう)ち、一切(いつさい)財産(ざいさん)(かへり)みず、物質(ぶつしつ)(てき)欲望(よくばう)()てて神明(しんめい)(みち)天下(てんか)宣伝(せんでん)する(こと)が、(かむ)(やら)ひに(やら)ひきと()(こと)になるのである。従来(じうらい)俗界(そくかい)(はな)れて、至聖(しせい)至美(しび)至直(しちよく)なる大神(おほかみ)(みち)(つか)(まつ)(こと)(かむ)やらひと()ふのである。
ヤラヒの言霊(ことたま)調(しら)べる(とき)は、
ヤは天地(てんち)自然(しぜん)大道(だいだう)(かへ)り、世界(せかい)(おや)たる覚悟(かくご)(もつ)万民(ばんみん)(をし)(みちび)き、八方(はつぱう)事物(じぶつ)(あきら)かに指示(しじ)する(こと)である。
ラは、(ぞく)より(しん)(かへ)りて、従来(じうらい)体主(たいしゆ)霊従(れいじう)(てき)行動(かうどう)翻然(ほんぜん)として(あらた)め、無量寿(むりやうじゆ)にして生死(せいし)(ほか)超然(てうぜん)として産霊(むすび)大道(だいだう)実行(じつかう)し、霊系(れいけい)高皇(たかみ)産霊(むすびの)(かみ)神業(しんげふ)翼賛(よくさん)し、極乎(きよくこ)として間断(かんだん)なく惟神(かむながら)大道(だいだう)天下(てんか)宣伝(せんでん)し、実行(じつかう)して、寸暇(すんか)()神業(しんげふ)奉仕者(ほうししや)となる(こと)である。
ヒは、天理(てんり)人道(じんだう)(あきら)かにし、神妙(しんめう)不可測(ふかそく)神機(しんき)透徹(とうてつ)し、過去(くわこ)現在(げんざい)未来(みらい)(あきら)かに了知(れうち)し、達観(たつくわん)し、天地(てんち)経綸(けいりん)(だい)司宰者(しさいしや)たる(ひと)本能(ほんのう)霊徳(れいとく)(あら)はし、(もつ)⦿()根底(こんてい)(むす)(まも)り、無上(むじやう)尊厳(そんげん)(たも)(こと)である。
(ゆゑ)(かむ)(やら)ひは、(かみ)(さま)追放(つゐはう)したり、退去(たいきよ)させたりすると()意義(いぎ)では()い。追の漢字(かんじ)と退の漢字(かんじ)区別(くべつ)ある(こと)()反省(はんせい)すべきである。この(てん)古事記(こじき)撰録者(せんろくしや)(もつと)()(もち)ゐたる(てん)にして、(じつ)()親切(しんせつ)周到(しうたう)なる注意(ちうい)とは感謝(かんしや)すべき(こと)であります。
(かむ)(やら)ひ』と()(こと)大本(おほもと)(うつ)して()(とき)は、第一(だいいち)(かく)役員(やくゐん)(ごと)きは、(すべ)(ひげ)()手足(てあし)(つめ)まで()きて大本(おほもと)神追(かむやら)ひに(やら)はれ(たま)うた人々(ひとびと)であります。(しか)(なが)現今(げんこん)社会(しやくわい)(すべ)てが(みぎ)諸子(しよし)(ごと)くに神追(かむやら)ひに(やら)はれ、(かつ)(また)(ひげ)()手足(てあし)(つめ)まで()かしめられては(かへ)つて天下(てんか)政治(せいぢ)(みだ)し、産業(さんげふ)発達(はつたつ)阻止(そし)し、国力(こくりよく)(よわ)める(こと)になりますから、(かみ)(さま)神業(しんげふ)直接(ちよくせつ)奉仕(ほうし)すべき身魂(みたま)因縁(いんねん)ある真人(しんじん)のみに(つな)()けて、大本(おほもと)()引寄(ひきよ)せに()つたのであります。(ゆゑ)身魂(みたま)因縁(いんねん)()人々(ひとびと)は、最初(さいしよ)から何程(なにほど)熱心(ねつしん)神業(しんげふ)奉仕(ほうし)せむとしても、(かみ)(さま)から()使(つか)ひに()らぬから、(なん)()かの機会(きくわい)不平(ふへい)(おこ)して脱退(だつたい)せなくてはならぬ(やう)破目(はめ)(おちい)り、(つひ)には某々(ぼうぼう)()()(ごと)犬糞(けんぷん)(てき)悪胴(わるどう)()ゑて、一生(いつしやう)懸命(けんめい)大本(おほもと)攻撃(こうげき)(はじ)める(やう)()るのであります。(また)(ふか)因縁(いんねん)()人士(じんし)で、(ひげ)()()ね、手足(てあし)(つめ)()()ねて、(とほ)くから奉仕(ほうし)されて()人々(ひとびと)もまだまだ沢山(たくさん)にあります。大本(おほもと)神業(しんげふ)直接(ちよくせつ)奉仕(ほうし)する真人(しんじん)と、(また)間接(かんせつ)神業(しんげふ)奉仕(ほうし)されて()人士(じんし)とがあります。(これ)(ひげ)()ると()らないとの差異(さい)でありますが、因縁(いんねん)ある人士(じんし)勇猛(ゆうまう)果断(くわだん)一日(いちじつ)(はや)く、神業(しんげふ)直接(ちよくせつ)参加(さんか)せられたいものであります。さうで()ければ天下(てんか)跳梁(てうりやう)跋扈(ばつこ)せる八岐(やまた)大蛇(をろち)(ほろ)ぼし、(あめ)(した)至治(しぢ)泰平(たいへい)ならしむる神業(しんげふ)完全(くわんぜん)遂行(すゐかう)する(こと)出来(でき)ないのであります。()(なか)には小官(せうくわん)小吏(せうり)(ひげ)(ばか)(たくは)へて尊大(そんだい)()真意(しんい)了解(れうかい)出来(でき)(くせ)に、(どぜう)(なまづ)()うな貧乏鬚(びんばふひげ)()みながら、大本(おほもと)淫祠(いんし)だの邪教(じやけう)だのと、(おほ)きな(くち)()けて(どろ)()き、田螺(たにし)(かへる)(をど)かして、大本(おほもと)入信(にふしん)せむとする可憐(かれん)純良(じゆんりやう)同胞(どうはう)精神(せいしん)(にご)さむとして()るのが沢山(たくさん)ある。(また)()(なか)には、手足(てあし)(つめ)()くどころか、(つめ)(さき)()(とも)して利己(りこ)主義(しゆぎ)一遍(いつぺん)人物(じんぶつ)があつて()()(つめ)()ぎすまし、(たか)(すずめ)(ねら)(やう)に、()れよしに浮身(うきみ)をやつして()厄介(やくかい)現代(げんだい)である。(また)現代(げんだい)(ごと)詰込(つめこ)主義(しゆぎ)教育法(けういくはふ)(つね)精神(せいしん)自由(じいう)束縛(そくばく)し、自然(しぜん)良智(りやうち)良能(りやうのう)発達(はつたつ)妨害(ばうがい)して()るのであるから、(とこ)()飾物(かざりもの)()鉢植(はちうゑ)面白(おもしろ)珍木(ちんぼく)出来(でき)るが、(いへ)(はしら)となる良材(りやうざい)到底(たうてい)出来(でき)るものでない。天才(てんさい)教育(けういく)閑却(かんきやく)無理(むり)無態(むたい)(えだ)()つたり()げたり、(ほそ)銅線(どうせん)(しば)()けたり、突介棒(つつかいぼう)をかうたり、()()つたり、(ひね)つたり、四方(しはう)八方(はつぱう)()げまはして、(ちひ)さい()(こしら)へて、高価(かうか)()()ける植木商(うゑきしやう)(おな)教育(けういく)()(かた)であるから、到底(たうてい)(ろく)人材(じんざい)(うま)()づるものでない。(いち)(にち)(はや)くこの(つめ)()()つて(しま)はねば、帝国(ていこく)前途(ぜんと)(じつ)風前(ふうぜん)灯火(ともしび)であります。現代(げんだい)個人(こじん)()つて国家(こくか)あるを(わす)れ、自党(じたう)ありて他党(たたう)あるを(わす)れて()る。他党(たたう)(いへど)(また)国家(こくか)社会(しやくわい)一部(いちぶ)で、(おな)じく()人間(にんげん)儔侶(ちうりよ)たるものであるが、(まつた)(これ)()らざるが(ごと)状況(じやうきやう)である。(ゆゑ)朋党(ほうたう)(うち)(あひ)(せめ)ぎ、(そと)環境(くわんきやう)虎視(こし)耽々(たんたん)[※一般的には虎視「眈々」と書くが「耽々」でも意味は似ているのでこのままにしておく。]として間隙(かんげき)(じやう)ぜむとするの(あやふ)きに(そな)ふるの(みち)()らず、(じつ)国家(こくか)前途(ぜんと)(うれ)へざらむとするも(あた)はざる次第(しだい)である。アヽ(いま)(とき)(おい)大偉人(だいゐじん)出現(しゆつげん)し、(もつ)国家(こくか)国民(こくみん)惨状(さんじやう)(すく)ふもの()くんば帝国(ていこく)前途(ぜんと)(じつ)暗澹(あんたん)たりと()ふべきである。()には絶対(ぜつたい)平等(べうどう)()ければ、(また)絶対(ぜつたい)差別(さべつ)()い、平等(べうどう)(うち)差別(さべつ)あり、差別(さべつ)(うち)平等(べうどう)があるのである。蒼々(さうさう)として(たか)きは(てん)である。茫々(ばうばう)として(ひろ)きは()である。(かく)(ごと)くにして(すで)上下(じやうげ)あり、何人(なんびと)(すみ)(しろ)しと()(ゆき)(くろ)しと()ふものがあらう()政治家(せいぢか)も、宗教家(しうけうか)も、教育家(けういくか)(この)(とき)(この)(さい)差別(さべつ)(てき)平等(べうどう)なる天理(てんり)天則(てんそく)覚知(かくち)し、(もつ)天下(てんか)万民(ばんみん)(ため)に、(なんぢ)(たくは)ふる高慢(かうまん)なる城壁(じやうへき)(のぞ)き、(もつ)(その)大切(たいせつ)(おも)(ところ)(ひげ)()れ。()暴力(ばうりよく)(もち)ゆる手足(てあし)(つめ)()()り、(もつ)不惜(ふしやく)身命(しんめい)天下(てんか)(ため)意義(いぎ)ある(しん)生活(せいくわつ)()れ。(かく)(ごと)くにして(はじ)めて、御国(みくに)永遠(ゑいゑん)保全(ほぜん)し、祖先(そせん)遺風(ゐふう)顕彰(けんしやう)し、(もつ)神国(しんこく)神民(しんみん)天職(てんしよく)(まつた)うする(こと)出来(でき)るのである。
(また)食物(おしもの)大気津(おほげつ)比売(ひめ)(かみ)()ひたまひき』
食物(おしもの)言霊返(ことたまかへ)しは、イである。イは(いのち)であり、()づる(いき)である。(すなは)生命(せいめい)(もと)となるのが食物(しよくもつ)である。またクイ(もの)のクイはキと(つま)る。衣服(いふく)(また)、キモノと()ふのである。キは()なり、(くさ)(なり)()なりの活用(くわつよう)あり。(ゆゑ)()(しよく)とは、生命(せいめい)保持(ほぢ)する(うへ)(もつと)必要(ひつえう)なものである。(ゆゑ)(ひと)はオシ(もの)のイとクイ(もの)のキとに()つて、イキて()るのである。(また)(ひと)住居(すまゐ)をイヘと()ふ。イヘの霊返(たまかへ)しは、エとなる。エは(すなは)()であり、(えな)である。(えう)するに、衣食住(いしよくぢゆう)三種(さんしゆ)総称(そうしよう)して、食物(おしもの)()ひ、エと()ひケと()ふのであります。
大気津(おほげつ)(ひめ)といふ言霊(ことたま)は、(えう)するに、物質(ぶつしつ)文明(ぶんめい)極点(きよくてん)(たつ)したる(ため)天下(てんか)(こぞ)つて美衣(びい)美食(びしよく)大廈(たいか)高楼(かうろう)安臥(あんぐわ)して所在(あらゆる)贅沢(ぜいたく)(つく)し、体主(たいしゆ)霊従(れいじう)頂上(ちやうじやう)(たつ)したる(こと)を、大気津(おほげつ)(ひめ)()ふのであります。糧食(りやうしよく)[※「りやうしよく」の霊返しは「ケ」にはならない。RyousyokUで「ル」になる。校定版・八幡版では「糧食」の直後に括弧書きで「(かて)」という言葉を挿入しているが、KatEなら「ケ」になる。その次の「被衣(かぶと)」(「かづき」とも読む)の霊返しも「ケ」にはならず、KabutOなので「コ」である。「家居(かくれ)」はKakurEで「ケ」になる。]の霊返(たまかへ)しは、ケとなり、被衣(かぶと)霊返(たまかへ)しはケと()り、家居(かくれ)霊返(たまかへ)しは(また)ケとなる。(ゆゑ)衣食住(いしよくぢゆう)(おほい)発達(はつたつ)し、()非常(ひじやう)なる驕奢(けうしや)に、世界中(せかいぢう)(そろ)うてなつて()たことを大気津(おほげつ)(ひめ)()ふのであります。
()(たま)ひき』と()ふのは、コは(こま)やかの言霊(ことたま)、ヒは(あきら)かの言霊(ことたま)である。(えう)するに、素盞嗚(すさのをの)(みこと)八百万(やほよろづ)(かみ)(たい)して、正衣(せいい)正食(せいしよく)し、清居(せいきよ)すべき(みち)を、お(さと)しになつたのを『()(たま)ひき』と、言霊学(げんれいがく)(じやう)()ふのであつて、(けつ)して乞食(こじき)非人(ひにん)食物(しよくもつ)哀求(あいきう)する(やう)意味(いみ)では()いのであります。
(ここ)大気津(おほげつ)比売(ひめ)(はな)(くち)(および)(しり)より、種々(くさぐさ)味物(ためつもの)取出(とりい)で、種々(くさぐさ)(つく)(そな)へて(たてまつ)る』
(はな)()(こと)は、(はな)やかなるの意義(いぎ)であつて、立派(りつぱ)高価(かうか)衣服(いふく)のことである。(くち)()(こと)食餌(しよくじ)意味(いみ)する。(しり)()(こと)は、(しり)落着(おちつ)けて起臥(きぐわ)する、家居(かきよ)意味(いみ)するのである。『種々(くさぐさ)味物(ためつもの)』とは、色々(いろいろ)臭気(しうき)紛々(ふんぷん)たる獣肉(じうにく)虫類(むしるゐ)(こと)である。(また)種々(くさぐさ)(つく)(そな)へて(たてまつ)る』と()(こと)は、獣類(じうるゐ)毛皮(けがは)()たり、(ほね)(くし)(かふがい)[※髪をとめるかんざしのこと]や、(その)()道具(だうぐ)愛用(あいよう)したり、(とり)(むし)()(かは)で、日用品(にちようひん)(つく)つたり、人間(にんげん)住居(すまゐ)する(いへ)(なか)便所(べんじよ)(つく)つたり、天則(てんそく)(やぶ)つて(ひと)住居(すまゐ)(つく)るに檜材(ひのきざい)(もち)ゐたり、屋根(やね)()くにも檜皮(ひのきがは)で、(あたか)神社(じんじや)()うに、(ぶん)()ぎた(こと)()したりする(こと)を、種々(くさぐさ)(つく)(そな)へて(たてまつ)ると()ふのである。(たてまつ)ると()ふのは、(した)から上位(じやうゐ)(はう)(たてまつ)ることであるが、()()本文(ほんもん)(たてまつ)ると()意味(いみ)は、進歩(しんぽ)すると()ふことである。(えう)するに物質(ぶつしつ)文明(ぶんめい)発達(はつたつ)進歩(しんぽ)せる結果(けつくわ)国風(こくふう)合致(がつち)せざる、衣食住(いしよくぢう)進歩(しんぽ)せる悪風潮(あくふうてう)()して、クサグサ(たてまつ)ると()ふのであります。
(大正九・一・一六講演筆録谷村真友)
12 大気津姫の段 霊界物語  11_戌_コーカス山の大気津姫退治  16 大気津姫の段(二)  No. = 1529

第一六章大気津(おほげつ)(ひめ)(だん)(二)〔四八三〕

(とき)(はや)須佐之男(すさのをの)(みこと)()(さま)立伺(たちうかが)ひて、穢汚(きたなき)もの(たてまつ)るとおもほして、(すなは)()大気津(おほげつ)比売(ひめの)(かみ)(ころ)したまひき』
(はな)(くち)(しり)なる衣食住(いしよくぢゆう)非理(ひり)非道(ひだう)(てき)進歩(しんぽ)発達(はつたつ)したる(ため)に、生存(せいぞん)競争(きやうそう)悪風(あくふう)天下(てんか)()(すさ)み、その結果(けつくわ)は、(つい)近来(きんらい)(ちよう)すれば、欧洲(おうしう)大戦争(だいせんそう)(ごと)惨状(さんじやう)招来(せうらい)万民(ばんみん)(みな)塗炭(とたん)(くる)しむの現状(げんじやう)は、所謂(いはゆる)穢汚(きたなき)もの奉進(たてまつ)る』の実例(じつれい)である。(こころ)みに(かんが)へて()よ。天地(てんち)(くづ)るる(ばか)りの大騒動(だいさうどう)大戦乱(だいせんらん)砲声(はうせい)殷々(ゐんゐん)たる惨状(さんじやう)(やうや)鎮静(ちんせい)したかと(おも)へば、(たちま)世界(せかい)()げて囂々(がうがう)たる社会(しやくわい)改造(かいざう)(こゑ)(くわ)し、一瀉(いつしや)万里(ばんり)(なん)国境(こくきやう)もなく、雷電(らいでん)(とどろ)(ひらめ)くが(ごと)く、(いま)(わが)皇国(くわうこく)にも(とどろ)(わた)つて()たのである。最近(さいきん)(おこ)りつつある生活(せいくわつ)問題(もんだい)も、労働(らうどう)問題(もんだい)も、思想(しさう)問題(もんだい)も、(えう)するに生活難(せいくわつなん)(ひび)きに起因(きいん)するのである。(ただ)(たん)なる世界(せかい)思潮(してう)刺戟(しげき)せられた(いち)()(てき)現象(げんしやう)であるかと()ふに、(けつ)してさうでない。如何(いか)世界(せかい)(てき)思想(しさう)であらうが、如何(いか)好事者(かうずしや)巧妙(かうめう)なる煽動(せんどう)乃至(ないし)教唆(けうさ)であらうが、国民(こくみん)要求(えうきう)(おい)痛切(つうせつ)(かん)ずる(ところ)()ければ、(けつ)して共鳴(きようめい)するものではないのである。(ゆゑ)(これ)(いち)()(てき)現象(げんしやう)(くらゐ)(おも)つて、冷然(れいぜん)として袖手(しうしゆ)傍観(ばうくわん)し、為政者(ゐせいしや)学者(がくしや)たるものが、(なん)()反省(はんせい)もせず(かつ)(また)()(おこ)るべき根本(こんぽん)原因(げんいん)(きは)めずして、狼狽(らうばい)(あま)り、急速(きふそく)(これ)防止(ばうし)しようとして(いたづら)圧迫(あつぱく)(くは)へたりすると、ますます紛糾(ふんきう)して、(つひ)には(すく)()からざる一大(いちだい)禍乱(くわらん)激発(げきはつ)せないとも(かぎ)らない。これ(じつ)指導(しだう)(にん)(あた)れる政治家(せいぢか)宗教家(しうけうか)教育家(けういくか)、および有志家(いうしか)考慮(かうりよ)し、奮起(ふんき)し、(もつ)てその大原因(だいげんいん)たる大気津(おほげつ)(ひめ)から根絶(こんぜつ)改良(かいりやう)せねばならぬのである。大気津(おほげつ)(ひめ)(ころ)さむとする、現代(げんだい)所謂(いはゆる)改造(かいざう)(さけ)びは、(なに)大原因(だいげんいん)となつて、天下(てんか)人民(じんみん)多数者(たすうしや)が、(かく)(ごと)猛烈(まうれつ)共鳴(きようめい)心随(しんずゐ)するかと()へば、(ひと)つに(はな)(くち)および(しり)なる衣食住(いしよくぢゆう)生活(せいくわつ)問題(もんだい)()するのである。人間(にんげん)(くる)しみの最大(さいだい)なりとするものは貧窮(ひんきう)である。(すなは)衣食住(いしよくぢゆう)三類(さんるゐ)大欠乏(だいけつぼう)である。日々(にちにち)新聞(しんぶん)()ると、貧苦(ひんく)(ため)()淵川(ふちかは)()げたり、(くび)()つたり、鉄道(てつだう)往生(わうじやう)毒薬(どくやく)自殺(じさつ)をしたり、発狂(はつきやう)したり(など)悲惨事(ひさんじ)()(つき)増加(ぞうか)して()るのである。(これ)()ても、貧苦(ひんく)()ふものは、()するよりも(つら)(くる)しいといふことが(あきら)かである。()ぬよりつらい(ところ)貧苦(ひんく)(まぬが)れんが(ため)に、ここに激烈(げきれつ)なる生存(せいぞん)競争(きやうそう)(おこ)つて()る。()結果(けつくわ)優勝(いうしよう)劣敗(れつぱい)弱肉(じやくにく)強食(きやうしよく)()ふ、人生(じんせい)()ける惨澹(さんたん)たる餓鬼道(がきだう)(ちまた)となつて()たのである。体主(たいしゆ)霊従(れいじう)利己(りこ)主義(しゆぎ)結果(けつくわ)は、徳義(とくぎ)もなければ、信仰(しんかう)()く、節操(せつさう)()く、勝者(しようしや)たる大気津(おほげつ)(ひめの)(かみ)(つね)意気(いき)傲然(がうぜん)として、()つては大廈(たいか)高楼(かうろう)起伏(きふく)し、(いで)ては(すなは)酒池(しゆち)肉林(にくりん)千金(せんきん)春宵(しゆんせう)(さん)じて、遊惰(いうだ)安逸(あんいつ)放縦(はうじう)()(こと)として、天下(てんか)(はばか)らない。一方(いつぱう)には劣者(れつしや)たる貧者(ひんじや)は、営々(えいえい)として(あへ)ぎ、()()粗雑(そざつ)なる(しよく)(あま)んじ、(もつ)(やうや)くその()ゑたる口腹(こうふく)()たすに()らず、疲憊(ひはい)困倒(こんたう)して()(しやく)二間(にけん)陋屋(ろうをく)廃残(はいざん)体躯(たいく)(よこた)へ、(むな)しく愛妻(あいさい)愛児(あいじ)饑餓(きが)()くを()いて()る。その心情(しんじやう)富者(ふうしや)勝者(しようしや)到底(たうてい)夢裡(むり)にだも窺知(きち)すべからざるの惨状(さんじやう)である。古諺(こげん)(いは)く、『小人(せうじん)(きう)して(らん)()す』と、(つひ)(あるひ)非常識(ひじやうしき)となり、軌道(きだう)(いつ)し、身投(みな)げ、(くび)()り、または監獄(かんごく)()きを希望(きばう)するに(いた)るのである。(また)これが群衆(ぐんしう)(てき)行動(かうどう)となる(とき)は、大正(たいしやう)(しち)(ねん)米騒動(こめさうだう)や、(すす)むでは焼打(やきうち)暴動(ばうどう)ともなり、同盟(どうめい)罷工(ひこう)や、怠業(たいげふ)(てき)行動(かうどう)ともなり、日比谷(ひびや)運動(うんどう)や、革新(かくしん)(てき)気分(きぶん)ともなるのである。(ゆゑ)(おそ)るべきは、この結果(けつくわ)醸成(じやうせい)する(ところ)生活(せいくわつ)問題(もんだい)である。(これ)閑却(かんきやく)して、思想(しさう)悪化(あくくわ)労資(らうし)衝突(しようとつ)防止(ばうし)せむとして、如何(いか)政治家(せいぢか)や、教育家(けういくか)や、宗教家(しうけうか)力説(りきせつ)怒号(どがう)して()(ところ)生命(せいめい)()政治家(せいぢか)や、宗教家(しうけうか)教育家(けういくか)(ちから)では、容易(ようい)にその効果(かうくわ)(あら)はるるものではない。(ゆゑ)大本(おほもと)は、神示(しんじ)()りて明治(めいぢ)二十五(にじふご)(ねん)以来(いらい)(これ)救済(きうさい)神法(しんぱふ)を、天下(てんか)(むか)つて指導(しだう)しつつあるのである。古来(こらい)名君(めいくん)(あふ)がれ、賢相(けんしやう)(うた)はれた人々(ひとびと)国民(こくみん)生活(せいくわつ)安定(あんてい)(もつ)て、先決(せんけつ)問題(もんだい)としたのである。(しか)して一方(いつぱう)(おい)ては、宗教(しうけう)教育(けういく)権威(けんゐ)発揮(はつき)して(もつ)てその無限(むげん)(よく)(ふさ)ぎ、その奢侈(しやし)()め、公共心(こうきようしん)涵養(かんやう)(つと)め、貧富(ひんぷ)平均(へいきん)(たも)つて()たのである。(すで)生活(せいくわつ)安定(あんてい)さへ()れば、(たみ)(これ)(したが)ふや(やす)しで、(よろこ)びて(よき)(むか)ふものである。(えう)するに、現代(げんだい)生活(せいくわつ)問題(もんだい)を、根本(こんぽん)(てき)改善(かいぜん)せむとするには、どうしても、大気津(おほげつ)(ひめ)改心(かいしん)()たなければならぬのであります。
種々(くさぐさ)』と()(こと)は、臭々(くさぐさ)意味(いみ)であつて、現代(げんだい)(ごと)く、(いち)()()く、上下(しやうか)一般(いつぱん)四足(よつあし)動物(どうぶつ)屠殺(とさつ)しては舌鼓(したつづみ)()ち、肉食(にくしよく)汚穢(をゑ)()み、正食(せいしよく)のみを()つて、心身(しんしん)清浄(せいじやう)(たも)つてゐる我々(われわれ)大本人(おほもとじん)野蛮(やばん)人民(じんみん)嘲笑(てうせう)するに立到(たちいた)つたのは、心身(しんしん)(じやう)(およ)ぼす影響(えいきやう)(じつ)(おそ)るべきものがあるのである。肉食(にくしよく)のみを滋養物(じやうぶつ)として、神国(しんこく)固有(こいう)穀菜(こくさい)度外(どぐわい)する人間(にんげん)性情(せいじやう)は、()(つき)惨酷性(ざんこくせい)()(きた)り、(つひ)には生物(せいぶつ)一般(いつぱん)(たい)する愛情(あいじやう)(うしな)ひ、利己(りこ)主義(しゆぎ)となり、かつ獣欲(じうよく)益々(ますます)旺盛(わうせい)となり、不倫(ふりん)不道徳(ふだうとく)人非人(にんぴにん)となつて(しま)ふのである。(とら)(おほかみ)や、獅子(しし)なぞの獰猛(だうまう)なるは(つね)動物(どうぶつ)常食(じやうしよく)とするからである。牛馬(ぎうば)(ざう)(ごと)くに、体躯(たいく)巨大(きよだい)なりと(いへど)も、(きは)めて温順(をんじゆん)なるは、生物(いきもの)()はず、草食(さうしよく)または穀食(こくしよく)影響(えいきやう)である。(ゆゑ)肉食(にくしよく)する人間(にんげん)心情(しんじやう)は、無慈悲(むじひ)にして、世人(せじん)()なうが、(たふ)れやうが、(こごえ)()らうが、そんな(こと)には毫末(がうまつ)介意(かいい)せない。只々(ただただ)自分(じぶん)のみの都合(つがふ)をはかり、食色(しよくしき)(よく)(ほか)天理(てんり)も、人道(じんだう)も、忠孝(ちうかう)大義(たいぎ)弁知(べんち)せない(やう)()つて(しま)ふのである。()()人間(にんげん)が、()(つき)()ゑれば()ゑる(ほど)世界(せかい)一方(いつぱう)に、不平(ふへい)不満(ふまん)(いだ)くものが出来(でき)て、(つひ)には種々(しゆじゆ)(やかま)しき問題(もんだい)一度(いちど)()いて()るのである。為政者(ゐせいしや)たるものは、(よろ)しく下情(かじやう)(つう)ずるを(もつ)て、急務(きふむ)とし、百般(ひやくぱん)施設(しせつ)は、(これ)骨子(こつし)として具体化(ぐたいくわ)して(すす)まねばならぬのである。素盞嗚(すさのをの)(みこと)()むを()ずして、天下(てんか)(ため)大気津(おほげつ)(ひめの)(みこと)(ころ)(たま)ひ、食制(しよくせい)改良(かいりやう)(もつ)第一義(だいいちぎ)()(たま)うたのである。西郷(さいがう)南洲(なんしう)(をう)は、(まつりごと)とは、(じやう)一字(いちじ)()すると(だん)(また)孟子(まうし)は、(ひと)(しの)びざる(こころ)あれば(ここ)(ひと)(しの)びざる(まつりごと)ありと()つて()る。(しか)るに為政者(ゐせいしや)は、(はた)してこの(こころ)(もつ)て、(これ)立脚(りつきやく)して社会(しやくわい)改良(かいりやう)企画(きくわく)しつつあるであらう()政治家(せいぢか)なるものを()れば、徹頭(てつとう)徹尾(てつび)党閥(たうばつ)本位(ほんゐ)であり、権力(けんりよく)闘争(とうさう)であり、利権(りけん)争奪(そうだつ)である。(かく)(ごと)勢利(せいり)のみに没頭(ぼつとう)せる人間(にんげん)()つて組織(そしき)され、運用(うんよう)される政治(せいぢ)なるものは、(もと)より国利(こくり)民福(みんぷく)没交渉(ぼつかうせふ)なるべきは、(むし)当然(たうぜん)であらうと(おも)ふ。(かく)(ごと)世界(せかい)政治(せいぢ)支配(しはい)されつつある国民(こくみん)が、不安(ふあん)終極(しうきよく)は、改造(かいざう)(さけ)びと()つて()るのは(これ)当然(たうぜん)かも()れぬ。(しか)(なが)(かく)(ごと)肉食(にくしよく)尊重(そんちよう)利己(りこ)主義(しゆぎ)一遍(いつぺん)政治家(せいぢか)推選(すゐせん)したる国民(こくみん)(まつた)自業(じごう)自得(じとく)にして、神界(しんかい)(いまし)めである。(みづか)()()つてその()()いた(やう)なものである。アヽ(いち)(にち)(はや)皇祖(くわうそ)()遺訓(ゐくん)()事跡(じせき)(かんが)み、上下(しやうか)(こぞ)つて日本(にほん)固有(こいう)美風(びふう)良俗(りやうぞく)(かへ)らねば、到底(たうてい)現代(げんだい)不安(ふあん)暗黒(あんこく)社会(しやくわい)改良(かいりやう)し、(もつ)神国(しんこく)一大(いちだい)使命(しめい)遂行(すゐかう)する(こと)出来(でき)ないのである。()(なに)よりも、大本(おほもと)神諭(しんゆ)(しめ)させ(たま)へるが(ごと)く、第一(だいいち)肉食(にくしよく)(はい)身魂(みたま)(きよ)めて、(かみ)(せつ)するの(みち)(ひら)くを(もつ)て、社会(しやくわい)改良(かいりやう)第一義(だいいちぎ)とせねばならぬのであります。
(大正九・一・一六講演筆録松村仙造)
13 大気津姫の段 霊界物語  11_戌_コーカス山の大気津姫退治  17 大気津姫の段(三)  No. = 1530

第一七章大気津(おほげつ)(ひめ)(だん)(三)〔四八四〕

(かれ)(ころ)さえたまへる(かみ)()()れる(もの)は、(かしら)(かひこ)()り、(ふた)つの()稲種(いなだね)()り、(ふた)つの(みみ)(あは)()り、(はな)小豆(あづき)()り、(ほと)(むぎ)()り、(しり)大豆(まめ)()りき。故是(かれここ)に、神産(かむみ)巣日(むすびの)御祖(みおやの)(みこと)(これ)()らしめて、(たね)()(たま)ひき』
(ころ)さえたまへる』と()(こと)は、大神(おほかみ)()法則(ほふそく)違反(ゐはん)せる、汚穢(をゑ)なる衣食住(いしよくぢう)方法(はうはふ)根本(こんぽん)(てき)撤廃(てつぱい)せられたと()意義(いぎ)であります。
(かみ)()()れる(もの)(かしら)(かひこ)()り』と()(こと)は、(かしら)(すべ)国民(こくみん)(うへ)()治者(ちしや)(いひ)である。(かひこ)言霊学(ことたまがく)(じやう)
カは、(かぶ)せ、()活用(くわつよう)であつて衣服(いふく)意味(いみ)する、また(ひかり)(かがや)き、()(あきら)けく、気体(きたい)透明(とうめい)言義(げんぎ)である。
イは()(したが)()(なり)()(そく)して(うご)かす(なり)。これも衣服(いふく)活用(くわつよう)である。
コは天津誠(あまつまこと)脳髄(なうずゐ)であり、()活用(くわつよう)である。(ゆゑ)万民(ばんみん)(うへ)()つべき役員(やくゐん)は、第一(だいいち)(かひこ)(ごと)(その)()(むな)しうし、犠牲(ぎせい)となつて国家(こくか)()めに(つく)さねばならぬ。
天理(てんり)人道(じんだう)(あきら)かにし、神智(しんち)神識(しんしき)感受(かんじゆ)し、(もつ)(かみ)一天(いつてん)万乗(ばんじやう)大君(おほきみ)純忠(じゆんちう)至誠(しせい)(ささ)げ、(しも)人民(じんみん)愛撫(あいぶ)し、(もつ)天津誠(あまつまこと)実行者(じつかうしや)たるの覚悟(かくご)()ち、政治(せいぢ)完全(くわんぜん)無欠(むけつ)錦繍(きんしう)綾羅(れうら)神機(しんき)織出(おりだ)すてふ、天下(てんか)経綸(けいりん)大道(だいだう)奉仕(ほうし)するに(いた)瑞祥(ずゐしやう)世態(せたい)(しよう)して、『(かしら)(かひこ)()り』と()ふのであります。
(ふた)つの()稲種(いなだね)()り』と()(こと)は、()正中(せいちゆう)(つかさ)どるものである。世界(せかい)一切(いつさい)見極(みきは)め、善悪(ぜんあく)美醜(びしう)判明(はんめい)する神機(しんき)である。(ふた)つの()とは左右(さいう)両眼(りやうがん)意義(いぎ)で、(ひだり)(かみ)代表(だいへう)し、(みぎ)(しも)代表(だいへう)する()である。万有(ばんいう)一切(いつさい)(みな)この()()いものはない。(しか)るに上流(じやうりう)社会(しやくわい)上流(じやうりう)のみの(こと)()り、下流(かりう)社会(しやくわい)下流(かりう)のみの(こと)より()ないとすれば、所謂(いはゆる)片目(かため)である。現代(げんだい)大抵(たいてい)(みな)片目(かため)政治家(せいぢか)教育家(けういくか)(ばか)りであつて、(ふた)つの()活用(くわつよう)()りないので、天下(てんか)益々(ますます)無明(むみやう)暗黒(あんこく)常暗(とこやみ)となつて()るのである。また顕幽(けんいう)両界(りやうかい)達観(たつくわん)()(ひと)は、所謂(いはゆる)(ふた)つの()()るのであります。
稲種(いなだね)
イは成就(なりな)言霊(ことたま)で、(だい)金剛力(こんがうりき)であり、(もとゐ)である。
ナは万物(ばんぶつ)()(すぶ)言霊(ことたま)にして、()行届(ゆきとど)(こと)である。
イナはまたイネと()ひ、五穀(ごこく)(しゆ)であり、()である。イネの霊返(たまかへ)しは()となる、また(こめ)(かへ)しはケとなる。大気津(おほげつ)(ひめ)()である。またよねとも()ふ。よねの(かへ)しもまた()であり、(かて)(かへ)しはケとなる。(ひと)()夜分(やぶん)()るを(もつ)夜寝(よね)[※校定版・八幡版ではここに括弧書きで((よね))という文字を入れている。]と()ひ、(いね)るを(もつ)て、(いね)[※校定版・八幡版ではここに括弧書きで((いね))という文字を入れている。]ると()ふ。(ひと)()()(かたち)(せう)なるが(ゆゑ)に、小目(こめ)(こめ))と()ふのも、言霊学(げんれいがく)(じやう)面白(おもしろ)解釈(かいしやく)である。
(すべ)穀食(こくしよく)()(とき)は、心血(しんけつ)自然(しぜん)(きよ)まりて、(あきら)けく、(さと)く、顕幽(けんいう)達観(たつくわん)し、上下(しやうか)洞察(どうさつ)し、(もつ)天下(てんか)趨勢(すうせい)知悉(ちしつ)()るのである。(ゆゑ)万民(ばんみん)(かしら)()つべき治者(ちしや)は、心血(しんけつ)(きよ)め、神智(しんち)(そな)へて、天下(てんか)(のぞ)まねばならぬのである。()原理(げんり)天則(てんそく)が、(かしら)()人々(ひとびと)(わか)つて()て、汚穢(をゑ)(しよく)(はい)皇国(くわうこく)固有(こいう)正食(せいしよく)(あらた)め、(もつ)善政(ぜんせい)良治(りやうぢ)()くに(いた)(こと)を、『(ふた)つの()稲種(いなだね)()り』と()ふのであります。
また宗教家(しうけうか)なれば、第一(だいいち)顕幽(けんいう)一本(いつぽん)真理(しんり)達観(たつくわん)して、生死(せいし)往来(わうらい)神機(しんき)知悉(ちしつ)し、万民(ばんみん)教化(けうくわ)するに(いた)りたるを『(ふた)つの()稲種(いなだね)()り』と()ふのであります。顕幽(けんいう)一致(いつち)上下(しやうか)合一(がふいつ)陰陽(いんやう)和合(わがふ)君民(くんみん)和平(わへい)内外(ないぐわい)親睦(しんぼく)神人(しんじん)合一(がふいつ)境地(きやうち)()れる真相(しんさう)(しよう)して、また『(ふた)つの()稲種(いなだね)()り』と()(こと)出来(でき)るのであります。
(ふた)つの(みみ)(あは)()り』と()(こと)は、(ふた)つは(まへ)()べた(とほ)り、左右(さいう)意義(いぎ)であり、(ひだり)上流(じやうりう)(みぎ)下流(かりう)社会(しやくわい)なる(こと)勿論(もちろん)である。(みみ)言霊(ことたま)(つま)りはミである。ミは農工商(のうこうしやう)三種(さんしゆ)であり、実業(じつげふ)であり、形体(けいたい)具足(ぐそく)言義(げんぎ)であり、身体(しんたい)である。(えう)するに、一切(いつさい)生産(せいさん)機関(きくわん)総称(そうしよう)して(みみ)()ふのである。(ゆゑ)(ひだり)資本家(しほんか)や、大地主(おほぢぬし)意味(いみ)し、(みぎ)(みみ)労働者(らうどうしや)や、小作人(こさくにん)意味(いみ)するのである。また(みみ)一方(いつぱう)よりその活用(くわつよう)調(しら)ぶる(とき)はキクと()(こと)主眼(しゆがん)である。()()く、(みみ)()く、()()く、(はな)()く、(くち)()く、(はら)()く、(した)(さけ)()く、(こし)()く、これを()(みみ)()ふのである。また霊的(れいてき)方面(はうめん)(おい)ても同一(どういつ)に、神眼(しんがん)神耳(しんじ)天言(てんげん)(とう)やはり八ツ耳(やつみみ)である。(かく)(ごと)霊体(れいたい)(とも)完全(くわんぜん)無欠(むけつ)なる、幽顕(いうけん)十六耳(じふろくみみ)意義(いぎ)()りて十六菊(じふろくきく)()紋章(もんしやう)制定(せいてい)されたのは(もつと)深遠(しんゑん)なる御慮(みこころ)()()します(ところ)である。(かみ)八井耳(やゐみみの)(みこと)(ひこ)八井耳(やゐみみの)(みこと)忍穂耳(おしほみみの)(みこと)、または聖徳(しやうとく)太子(たいし)()(みみの)(みこと)(まを)すなぞは、みな前述(ぜんじゆつ)意義(いぎ)から、名付(なづ)けられたものであります。
(あは)()り』の
アの言霊(ことたま)大物主(おほものぬし)であります、()であり、顕体(けんたい)であり、大本(たいほん)である。
ハの言霊(ことたま)は、()(ひら)(なり)花実(くわじつ)(なり)数多(かずおほ)(なり)活用(くわつよう)である。
(えう)するに『(あは)()りき』と()意義(いぎ)は、物質(ぶつしつ)霊界(れいかい)(とも)円満(ゑんまん)発達(はつたつ)し、国利(こくり)民福(みんぷく)招来(せうらい)し、鼓腹(こふく)撃壤(げきじやう)聖代(せいだい)の、出現(しゆつげん)せし(こと)であります。()神諭(しんゆ)に、
(いま)人民(じんみん)(めくら)(つんぼ)(ばか)りであるから、何程(なにほど)結構(けつこう)(まこと)()て、()(まへ)突出(つきだ)してやりても(ひと)つも()えず、一寸先(いつすんさき)(しん)(やみ)であるぞよ。(かみ)世界(せかい)()(いた)して、上下(かみしも)(そろ)へて人民(じんみん)(よろこ)ばして安楽(らく)神世(かみよ)(いた)して、(はな)()かし、()(むす)ばして、(まつ)()五六七(みろく)神世(かみよ)立直(たてなほ)して()らうと(おも)うて、明治(めいぢ)二十五(にじふご)(ねん)から、色々(いろいろ)(まを)して、()ばはりて()かしても、(みみ)(たこ)()りてをるから、狂婆(きちがひばば)(なに)(ぬか)すと(まを)して、(わが)()足下(あしもと)に、()()えて()()りても、()つとも(みみ)()れぬが、()()じやれよ、(いま)(めくら)()()き、(つんぼ)(みみ)(きこ)える(やう)()りて()るが、さうなりてから、(にはか)周章(あわて)(かみ)(まを)(こと)()()()りても、モウ()(あは)ぬぞよ。()くなら(いま)(うち)()いて()かぬと、(あと)後悔(こうくわい)()()はぬぞよ、()(はな)()かぬ()うな、(むご)(こと)(いま)()()るが、(かみ)(まを)(まこと)警告(しらせ)()人民(じんみん)は、世界(せかい)にないぞよ、(こま)つたものであるなれど、(これ)()いて()かして、(みみ)()れさして()かねば、(かみ)(やく)()まぬから、(いや)になる(ところ)まで、クドウ()()けるから(みみ)(あな)()掃除(さうぢ)(いた)しておくが()いぞよ』云々(うんぬん)
とあるのは、(みみ)(あは)()()でしめむとの、(かみ)(さま)(ふか)思召(おぼしめ)しであります。
(はな)小豆(あづき)()り』と()(こと)華美(くわび)なる衣服(いふく)(あらた)め、実務(じつむ)(てき)する制服(せいふく)改定(かいてい)されると()(こと)である。大臣(だいじん)大臣(だいじん)服装(ふくさう)小臣(せうしん)小臣(せうしん)神職(しんしよく)神職(しんしよく)僧侶(そうりよ)僧侶(そうりよ)軍人(ぐんじん)軍人(ぐんじん)農工商(のうこうしやう)農工商(のうこうしやう)制服(せいふく)(さだ)め、主人(しゆじん)主人(しゆじん)僕婢(ぼくひ)僕婢(ぼくひ)制服(せいふく)一定(いつてい)し、一見(いつけん)してその官吏(くわんり)たり、宗教家(しうけうか)たり、農夫(のうふ)たり、主人(しゆじん)たり僕婢(ぼくひ)たり、労働者(らうどうしや)たる(こと)の、弁別(べんべつ)(やす)服装(ふくさう)制定(せいてい)さるる(こと)を『(はな)小豆(あづき)()り』と()ふのであります。現代(げんだい)(ごと)服制(ふくせい)厳格(げんかく)なる定規(ていき)なく、神職(しんしよく)僧侶(そうりよ)なぞが洋服(やうふく)着用(ちやくよう)したり、僕婢(ぼくひ)紋附(もんつき)羽織(はおり)着流(きなが)し、(きぬ)足袋(たび)穿(うが)大道(だいだう)(はばか)らず濶歩(くわつぽ)するが(ごと)きは、(じつ)不真面目(ふまじめ)(いた)りにして、亡国(ばうこく)(いん)となるのである。アヅキのアは(ひか)(かがや)(こと)で、照妙(てるたえ)和妙(にぎたえ)なぞの、高貴(かうき)なる織物(おりもの)であります。アは顕誉(けんよ)地位(ちゐ)()真人(しんじん)である。(ゆゑ)大臣(だいじん)とか、神官(しんくわん)神職(しんしよく)とかの、着用(ちやくよう)すべき衣服(いふく)である、その()臣民(しんみん)着用(ちやくよう)すべきものでないのだ。絹物(きぬもの)()ぬもの(なり)との滑稽語(こつけいご)は、実際(じつさい)(いまし)めとして服膺(ふくよう)すべき言葉(ことば)である。アヅキのヅキは()キと()(こと)であつて、治者(ちしや)たる大臣(だいじん)高官(かうくわん)および神官(しんくわん)神職(しんしよく)(かぎ)りて着用(ちやくよう)すべきものであると()(こと)を、決定(けつてい)されたのを『(はな)小豆(あづき)()り』と()ふのであります。(はな)人体(じんたい)()つては呼吸(いき)関門(くわんもん)であつて、人民(じんみん)生息(せいそく)主要点(しゆえうてん)である。(ゆゑ)一国(いつこく)安危(あんき)背負(せお)つて()てる国家(こくか)重臣(ぢゆうしん)(はな)()ふのである。神諭(しんゆ)にも、
()(こと)成就(じやうじゆ)(いた)したら、(うしとら)金神(こんじん)(はな)は、カラ天竺(てんじく)(おろか)(てん)まで(はな)(とど)くぞよ』
予告(よこく)されてあるのも、世人(せじん)尊重(そんちよう)畏服(ゐふく)するとの神意(しんい)である。世俗(せぞく)(ひと)つの功名(こうみやう)手柄(てがら)(あら)はしたる(とき)(おい)て、(はな)(たか)うなると()ふのも(ひと)(うへ)卓絶(たくぜつ)したる意義(いぎ)である。今日(こんにち)のやうに国家(こくか)重臣(ぢゆうしん)や、清浄(せいじやう)なる神明(しんめい)奉仕(ほうし)する神官(しんくわん)()が、小豆(あづき)着用(ちやくよう)せずして、獣畜(じうちく)毛皮(けがは)(もつ)(つく)れる、衣服(いふく)着用(ちやくよう)するなぞは、(じつ)天則(てんそく)違反(ゐはん)行為(かうゐ)であります。
(ほと)(むぎ)()り』と()(こと)は、西洋人(せいやうじん)(むぎ)常食(じやうしよく)とすると()意義(いぎ)であります。日本(にほん)(および)(その)()東洋(とうやう)諸国(しよこく)(やう)位置(ゐち)にある国土(こくど)であるから、陽性(やうせい)食物(しよくもつ)たる(こめ)常食(じやうしよく)とするのが、国土(こくど)自然(しぜん)道理(だうり)である。西洋(せいやう)(いん)位置(ゐち)にある国土(こくど)であるから陰性(いんせい)食物(しよくもつ)たる(むぎ)常食(じやうしよく)とするのが国土(こくど)自然(しぜん)道理(だうり)である。(ゆゑ)西洋人(せいやうじん)(むぎ)(つく)つたパンを()ひ、東洋人(とうやうじん)(こと)日本人(にほんじん)米食(べいしよく)をするのが天賦(てんぷ)本性(ほんせい)である。(しか)るに、今日(こんにち)日本人(にほんじん)上流(じやうりう)()るほど西洋(せいやう)崇拝者(すうはいしや)(おほ)(あら)はれ、文明人(ぶんめいじん)らしき顔付(かほつき)をして、自慢(じまん)でパンに牛酪(ぎうらく)なぞを()けて無味(まづい)ものを美味(うま)さうに、平気(へいき)()つて()るが、(むぎ)日本(にほん)では、牛馬(うしうま)()ふべき(もの)決定(きま)つて()るのである。(ゆゑ)日本人(にほんじん)(こめ)()ひ、陰所(いんしよ)たる西洋(せいやう)(うま)れた人種(じんしゆ)は、(むぎ)()ふことに()るのが『陰所(ほと)(むぎ)()り』と()ふのであります。
(しり)大豆(まめ)()りき』と()(こと)は、(おな)日本国(にほんこく)でも北海道(ほくかいだう)などは、日本国(にほんこく)(しり)である。大豆(まめ)脂肪(しばう)()んだ植物(しよくぶつ)であるから、(さむ)(くに)人間(にんげん)は、如何(どう)しても大豆類(まめるゐ)(しよく)する必要(ひつえう)がある。大豆(まめ)()つて()れば、(さむ)(くに)でも健康(けんかう)(がい)すると()()うな(こと)はない。(しか)(これ)大豆(まめ)(ばか)()ふと()意味(いみ)では()い。(こめ)(こん)じたり(あるひ)(あぶ)つたり、粉末(ふんまつ)にして()へば()いのである。北海道(ほくかいだう)後志(しりべし)()国名(こくめい)のあるのも(しり)意味(いみ)であります。筑後(ちくご)(くに)をミチノシリと()むのも、(くに)(はし)()意味(いみ)である。(えう)するに、()(だん)古事記(こじき)()本文(ほんもん)は、第一(だいいち)各自(かくじ)国土(こくど)(おう)じたる食制(しよくせい)を、神界(しんかい)より(さだ)(たま)うたのであります。
(かれ)(ここ)神産(かむみ)巣日(むすびの)御祖(みおやの)(みこと)(ここ)()らしめて、(たね)()(たま)ひき』高御(たかみ)産巣日(むすびの)御祖(みおやの)(かみ)霊系(れいけい)祖神(おやがみ)であり、神産(かむみ)巣日(むすびの)御祖(みおやの)(かみ)は、物質界(ぶつしつかい)体系(たいけい)祖神(おやがみ)である。『(ここ)()らして』と()(こと)は、前記(ぜんき)()本文(ほんもん)()食制(しよくせい)を、採用(さいよう)されてと()(こと)で、素盞嗚(すさのをの)(みこと)食物(しよくもつ)(くわん)する()定案(ていあん)を、(ただち)()採用(さいよう)(あそ)ばした(こと)であります。『(たね)()(たま)ひき』と()(こと)は、この食制(しよくせい)(もとゐ)として、天地(てんち)改良(かいりやう)神策(しんさく)樹立(じゆりつ)(たま)うたと()(こと)であります。(ゆゑ)人間(にんげん)()天則(てんそく)違反(ゐはん)して、暴食(ばうしよく)する(とき)大切(たいせつ)なる(かみ)宮居(みやゐ)たる身体(しんたい)毀損(きそん)するやうな(こと)になつて、天寿(てんじゆ)(まつた)うする(こと)出来(でき)ぬやうに()るのであるから、人間(にんげん)日々(にちにち)食物(しよくもつ)には、充分(じうぶん)注意(ちうい)(はら)()きものであります。
(大正九・一・一七講演筆録谷村真友)
14 三柱の貴子 霊界物語  12_亥_天の岩戸開き  28 三柱の貴子  No. = 1574

第二八章三柱(みはしら)貴子(みこ)〔五二四〕

神代(かみよ)太古(むかし)伊邪那岐(いざなぎの)(みこと)よりお(うま)(あそ)ばした天照(あまてらす)大御神(おほみかみ)(さま)、この(かみ)(さま)()大神(おほかみ)(さま)申上(まをしあ)げて、本部(ほんぶ)綾部(あやべ)()(まつ)りしてあります(ところ)(かみ)(さま)であります。このへんから申上(まをしあ)げます。
伊邪那岐(いざなぎの)(みこと)
筑紫(つくし)日向(ひむか)(たちばな)小戸(をど)阿波岐(あはぎ)(はら)(おい)禊身(みそぎ)(たま)(とき)(ひだり)(おん)()(あら)(たま)ひて()りませる(かみ)御名(みな)天照(あまてらす)大御神(おほみかみ)(つぎ)(みぎり)(おん)()(あら)(たま)ひて()りませる(かみ)御名(みな)月読(つきよみの)(みこと)
といふことが()いて御座(ござ)います。()といふものは吾々(われわれ)肉体(にくたい)から(まを)しますると、(みぎ)(ひだり)両方(りやうはう)()ちて()りまして(もの)()るといふことの(うへ)(もつと)大切(たいせつ)なものであります(ばか)りか、()(こころ)(まど)(まを)します(ぐらゐ)重要(ぢうえう)なもので御座(ござ)います。(ところ)一歩(いつぽ)(すす)んで(かんが)へて()ますと、(すべ)てこの宇宙間(うちうかん)(かたち)()つて()るものは森羅(しんら)万象(ばんしやう)(のこ)らず()すなはち眼目(がんもく)といふものがなくてはならぬ。実際(じつさい)(あら)ゆるものに眼目(がんもく)があると()(こと)吾人(ごじん)(つね)(これ)(みと)()るのであります。姿(すがた)こそ人間(にんげん)のやうな姿(すがた)ではないけれど、()動物(どうぶつ)(おい)てもこの()をもつて()ります。禽獣(きんじう)虫魚(ちうぎよ)草木(さうもく)(たぐひ)(いた)るまで(この)()のないものはありませぬ。また(ひと)つの文章(ぶんしやう)()みましても、この(なか)にも(かなら)眼目(がんもく)といふものがあります。()勅語(ちよくご)(なか)にも()があります。
皇祖(クワウソ)皇宗(クワウソウ)(クニ)(ハジ)ムルコト宏遠(クワウエン)(トク)()ツルコト深厚(シンコウ)ナリ、(ナンジ)臣民(シンミン)()(チユウ)()(カウ)ニ』
これが教育(けういく)勅語(ちよくご)眼目(がんもく)であります。また戊申(ぼしん)詔書(せうしよ)には、
淬礪(サイレイ)(マコト)(イタ)サバ国運(コクウン)発展(ハツテン)(モト)(チカ)(ココ)()リ』
これが(つま)()になつて()る。その(とほ)(はじ)天地(てんち)をお(つく)りになるに(あた)つても、この宇宙(うちう)(をさ)める(ため)にはどうしても、()といふものが必要(ひつえう)であるといふので、そこで伊邪那岐(いざなぎの)(みこと)天地(てんち)(しゆ)をお(はじ)めになつたのであります。すなはち伊邪那岐(いざなぎの)(みこと)は、()(てん)(しゆ)をこしらへたい、この霊界(れいかい)主宰者(しゆさいしや)をこしらへたいと思召(おぼしめ)しになりまして(ひだり)()(あら)(たま)うた、この(ひだり)()といふのは()であります。太陽神(たいやうしん)であつて(うへ)である。(みぎ)()といふのが太陰神(たいいんしん)であつて(した)であります。言霊(ことたま)天則(てんそく)から(まを)しますと(ひだり)(をとこ)(みぎ)(をんな)と、これは(すで)(かみ)(さま)御代(みよ)から()まつた(おきて)である。(しか)るにこの(ひだり)()(あら)うてお(うま)れになつたのが()大神(おほかみ)天照(あまてらす)大御神(おほみかみ)であつて、(みぎ)()(あら)うてお(うま)れになつたのが月読(つきよみの)(みこと)、さうすると()からお(うま)れになつたのは、変性(へんじやう)男子(なんし)女子(によし)でありました。(ひだり)()をお(あら)ひになつて()ぐお(うま)れになつたのが変性(へんじやう)男子(なんし)天照(あまてらす)大御神(おほみかみ)でありました。これで(つま)(ひだり)宇宙(うちう)霊界(れいかい)とし、(みぎ)地球(ちきう)として、天上(てんじやう)天下(てんか)(きみ)をお()みになつた(わけ)であります。
(つぎ)御鼻(みはな)(あら)(たま)ひしときに()りませる(かみ)御名(みな)建速(たけはや)須佐之男(すさのをの)(みこと)
はなは(はじ)めに()るの意義(いぎ)(すなは)(はじ)めである。物質(ぶつしつ)(もと)であります。(はな)()いて(しか)して(あと)から()(むす)びます。人間(にんげん)身体(からだ)出来(でき)るにつきましても、()胎内(たいない)(おい)人間(にんげん)(かたち)出来(でき)(はじ)めは(はな)である。それから()出来(でき)る。絵師(ゑし)人間(にんげん)()()きましても、その輪廓(りんくわく)()くのに(なに)より(さき)(はな)(ゑが)く、(はな)真中(まんなか)である。(はな)(さき)()いて(しか)(のち)()()(くち)()いてそこで都合(つがふ)()()出来(でき)るのである。この(はじ)めて出来(でき)統治(とうぢ)位地(ゐち)にお()ちになるのが須佐之男(すさのをの)(みこと)であります。(ぞく)(なん)でも(もの)完成(くわんせい)したことを眼鼻(めはな)がついたと(まを)します。(かみ)(さま)(この)世界(せかい)をお(つく)りになつて、さうしてそこに(はじ)めて眼鼻(めはな)をおつけになつたのであります。
(この)(とき)伊邪那岐(いざなぎの)(みこと)(いた)歓喜(よろこば)して()(たま)はく』
(いよいよ)天地(てんち)完全(くわんぜん)出来(でき)たから、(かみ)(さま)非常(ひじやう)にお(よろこ)びになつた。これまでに(かみ)(さま)随分(ずゐぶん)沢山(たくさん)()()(たち)をお()みになつて()りますが衝立(つきたつ)船戸(ふなど)(かみ)(さま)から十二柱(じふにはしら)ありました。その(つぎ)三柱(みはしら)(うま)れになつてをるので都合(つがふ)十五柱(じふごはしら)であります。男神(をとこがみ)(さま)(われ)はかやうに沢山(たくさん)()()むだが、しかし今度(こんど)(やう)眼鼻(めはな)になる(ところ)()(はじ)めてである。
(われ)御子(みこ)()みて、()みの(はて)三柱(みはしら)貴子(うづのみこ)()たり』
(おほ)せられまして、やがて、
(その)御頸珠(みくびたま)(たま)()母由良(もゆら)()りゆらかして』
(すなは)ちむかしの勾玉(まがたま)(まを)したやうな、高貴(かうき)(ひと)(かざ)りとしてかけて()つた頸珠(くびたま)であります。丁度(ちやうど)(いま)(まを)しますと(だい)勲位章(くんゐしやう)とか、大綬章(だいじゆしやう)とか、一等(いつとう)勲章(くんしやう)とか()意味(いみ)の、曲玉(まがたま)のやうなのを()けて()られたかと(おも)はれます。
そこでこの(たま)自分(じぶん)からお()(はづ)しになつて天照(あまてらす)大御神(おほみかみ)にお(わた)しになつた。母由良(もゆら)にとりゆらかしてといふことは(なん)でも非常(ひじやう)(よろこ)んで(もの)(わた)すときには、自然(しぜん)()身体(からだ)()れる。一面(いちめん)から()へば()つて(わた)す。(いただ)くときにも(また)()つて(いただ)く、(いま)()()ふやうなことでは御座(ござ)いませぬけれども、本当(ほんたう)(うれ)しいときには()うなつて()るのであります。さて(これ)()りよい音鳴(ねな)りをさせながら天照(あまてらす)大御神(おほみかみ)(たま)ひまして詔給(のりたま)はく、
()(みこと)高天(たかあま)(はら)()らせ』
高天原(たかあまはら)主宰(しゆさい)せよと(おふ)せになつて(たま)をお(さづ)けになつたのであります。
『かれ(その)御頸珠(みくびのたま)()御倉(みくら)板挙之(たなの)(かみ)(まを)す』
()御倉(みくら)板挙之(たなの)(かみ)といふことは、言霊学(げんれいがく)(じやう)から()ても、(かみ)(さま)(はう)(まを)されまする(こよみ)――(この)世界(せかい)には恒天暦(かうてんれき)太陽暦(たいやうれき)太陰暦(たいいんれき)()つの(こよみ)(つね)運行(うんかう)循環(じゆんかん)して()るのであります。で、(この)御頸珠(みくびたま)をお(さづ)けになつたといふのは、所謂(いはゆる)御倉(みくら)板挙之(たなの)(かみ)(すなは)恒天暦(かうてんれき)太陽暦(たいやうれき)太陰暦(たいいんれき)をお(さづ)けになつたのであります。
(つぎ)月読(つきよみの)(みこと)詔給(のりたま)はく「()(みこと)(よる)食国(をすくに)()らせ」と事依(ことよ)さし(たま)ひき』
(みぎ)()よりお(うま)れになつた月読(つきよみの)(みこと)(よる)主宰(しゆさい)をせよと(あふ)せられた。()らせといふことは、大事(だいじ)守護(まも)()(をさ)めよといふ意味(いみ)で、太陰(たいいん)世界(せかい)主宰(しゆさい)せよと仰有(おつしや)つた。高天原(たかあまはら)全大(ぜんだい)宇宙(うちう)である。(よる)食国(おすくに)(ひる)(じう)である。それで月読(つきよみの)(みこと)はどこまでも天照(あまてらす)大御神(おほみかみ)(たす)けて宇宙(うちう)経綸(けいりん)(あた)れと、()()(みことのり)であります。
(つぎ)建速(たけはや)須佐之男(すさのをの)(みこと)詔給(のりたま)はく「()(みこと)海原(うなばら)()らせ」と事依(ことよ)さし(たま)ひき』
須佐之男(すさのをの)(みこと)(はな)からお(うま)れになつた(かた)であります。海原(うなばら)といふのは(この)地球(ちきう)(じやう)のことであります。地球(ちきう)(りく)三分(さんぶん)(いち)しかありませぬ、三分(さんぶん)()といふものは(うみ)であります。で地球(ちきう)総称(そうしよう)して大海原(おほうなばら)(まを)すのであります。()うして伊邪那岐(いざなぎの)(みこと)(さま)(ふか)いお(かんが)へから夫々(それぞれ)(その)()ろしめす(ところ)を、各々(おのおの)にお()けになつて、(なんぢ)高天原(たかあまはら)を、(なんぢ)(よる)食国(おすくに)を、(なんぢ)地球(ちきう)(じやう)(すなは)大海原(おほうなばら)()ろしめせと、()神勅(しんちよく)になつたのであります。今日(こんにち)天照(あまてらす)大御神(おほみかみ)三代(さんだい)日子番能(ひこほの)邇々芸(ににぎの)(みこと)が、どうも(この)(くに)(をさ)まらぬといふので(てん)から大神(おほかみ)神勅(しんちよく)(ほう)じて()降臨(かうりん)になつて、地球(ちきう)(じやう)をお(をさ)(あそ)ばして、さうして(わが)皇室(くわうしつ)()先祖(せんぞ)となり、(その)(のち)万世(ばんせい)一系(いっけい)(この)(くに)をお(をさ)めになつてあるのでありますが、それより以前(いぜん)()きましては、古事記(こじき)によりますと須佐之男(すさのをの)(かみ)(この)(くに)知召(しろしめ)されたといふことは(さき)大神(おほかみ)神勅(しんちよく)()ても明白(めいはく)事実(じじつ)であります。
(かれ)各々(おのおの)(よさ)(たま)へる御言(みこと)(まま)に、()らしめす(うち)に、(はや)須佐之男(すさのをの)(みこと)()さし(たま)へる(くに)()らさずて、八拳髯(やつかひげ)胸前(むなさき)(いた)るまで(なき)いさちき』
須佐之男(すさのをの)(みこと)大神(おほかみ)(おほせ)(したが)つて地上(ちじやう)降臨(かうりん)(あそ)ばされた。地上(ちじやう)(をさ)める()めに、お(くだ)りになりましたけれども、その(とき)この地上(ちじやう)(みだ)れて()つて、神代(かみよ)にも丁度(ちやうど)今日(こんにち)のやうな()があつたものと()えます。で今日(こんにち)のやうに政治(せいぢ)であらうが、宗教(しうけう)であらうが、教育(けういく)であらうが、(なに)から(なん)まで一切(いつさい)のものが()(つま)つて(しま)うて、もう()きも(もど)りも()げも(おろ)しも出来(でき)(やう)になつて()つた。それで須佐之男(すさのをの)(みこと)(さま)は、この()(なか)(やす)らけく(たひら)けく(をさ)めて大神(おほかみ)安堵(あんど)させ(たてまつ)(こと)出来(でき)ないから非常(ひじやう)にお(なげ)きになつて、『八拳髯(やつかひげ)胸前(むなさき)(いた)るまで』(なが)(なが)(ひげ)()びて胸前(むなさき)(ところ)まで(さが)つて()るまで()心配(しんぱい)をなすつた。(ひと)といふものは(ひげ)(こしら)へたり(かみ)(ととの)へたり、いろいろのことをして、容貌(ようばう)(ととの)へなくてはならぬけれども、(この)(くに)(をさ)めようといふ(こと)に、(あま)()心配(しんぱい)(あそ)ばしたのでありますから、()らぬ()にこの(ひげ)八拳(やつか)(なが)()びて()つたのであります。
()きいさちき』
といふのは、()(なか)一切(いつさい)(ことごと)くのものが、もうどうしても、これから(すす)むで()くとか、(ひら)けて()くとか、どうしたらよいかといふ方法(はうはふ)がない、()のつけやうがないといふまでに非常(ひじやう)()(つま)つて(しま)つた状態(じやうたい)を、お(なげ)きになるさまに形容(けいよう)したのであります。
(その)()(たま)(さま)は』
どういふ工合(ぐあひ)であつたかといふと、
青山(あをやま)枯山(かれやま)なす()()らし』
(いま)まで(やま)などの草木(さうもく)青々(あをあを)()(しげ)つて()たのに、()()(つま)つた(ため)()れて(しま)うた。()らして(しま)うた。(やま)がすつかり一変(いつぺん)して枯山(かれやま)となつてしまうた。これは今日(こんにち)状態(じやうたい)によつく()()るではありませぬか。(いま)まで(じふ)(ねん)計画(けいくわく)(ひやく)(ねん)計画(けいくわく)といふやうな(ふう)にいろいろな事業(じげふ)(くはだ)てられた。何会社(なにくわいしや)()つの、(あるひ)何事業(なにじげふ)(おこ)されたと、無茶(むちや)苦茶(くちや)四五(しご)年前(ねんぜん)から本年(ほんねん)(はる)までは(えら)(いきほひ)で、好景気(かうけいき)謳歌(おうか)して、青々(あをあを)とした(やま)(ごと)くに有頂天(うちやうてん)になつて()りましたが、青山(あをやま)がいつまでも天空(てんくう)につかへないが(ごと)くに、なんぼ()()びたつて(てん)につかへる気遣(きづか)ひのないやうに、一朝(いつてう)()きつまれば最早(もはや)さう()(いきほひ)はすつくり()れて(しま)ふ。今年(ことし)(はる)からこの(かた)(もと)()もなくなつて、青山(あをやま)枯山(かれやま)になつた。どうしても()びる方法(はうはふ)もない、()()えたるが(ごと)有様(ありさま)になつて(しま)つたのであります。
河海(かはうみ)(ことごと)()()しき』
(やま)枯山(かれやま)となつたと(おな)じく、(かは)(うみ)(ことごと)(かわ)いて(しま)うて、一滴(いつてき)(みづ)もなくなつたといふのであります。今日(こんにち)()(なか)(たと)へて(まを)しますれば、郵船(いうせん)会社(くわいしや)とか、商船(しやうせん)会社(くわいしや)とか(その)()いろいろの海運業(かいうんげふ)追々(おひおひ)仕事(しごと)がなくなつて二進(につち)三進(さつち)()かなくなつた。すると(この)海河(うみかは)労働(らうどう)仕事(しごと)従事(じうじ)して()るものは、稼殖(かしよく)(みち)のなくなるのは勿論(もちろん)稼業(かげふ)(はな)れる、(しよく)(はな)れるといふことになつて()ると一家(いつか)子供(こども)(いた)るまで、(ことごと)()()しになる。最早(もは)()(みち)がないやうになると、もう乾干(ひぼし)になるより仕様(しやう)がない。(すべ)(うみ)(かせ)いで()(もの)も、(かは)従事(じうじ)して()(もの)も、(その)()一切(いつさい)のことに従事(じうじ)して()(もの)も、みんな()()しになつて(しま)うたのである。
(これ)(もつ)悪神(あらぶるかみ)(おと)なひ、狭蠅(さばへ)なす(みな)()き、(よろづ)(もの)(わざはひ)(ことごと)(おこ)りき』
神代(かみよ)(おい)ても()()(つま)つて()れば、そこにいろいろの不祥(ふしやう)なる事件(じけん)(おこ)つて()たものと()えます。
(かしこ)くも明治(めいぢ)天皇(てんわう)陛下(へいか)が、
(コレ)古今(ココン)(ツウ)ジテ(アヤマ)ラズ(コレ)中外(チユウグワイ)(ホドコ)シテ(モト)ラズ』[※教育勅語の一節]
(あふ)せられましたやうに、真理(しんり)といふものは(いづ)れの時代(じだい)にも適応(てきおう)するので御座(ござ)います。(すで)古事記(こじき)明文(めいぶん)にある(ところ)御座(ござ)います。今日(こんにち)状態(じやうたい)(かんが)へて()れば、丁度(ちやうど)(この)岩戸(いはと)(びら)(まへ)状態(じやうたい)()()()る。()がどん(ぞこ)()(つま)つて労働(らうどう)しようにも仕事(しごと)がない、仕事(しごと)がなければ妻子(さいし)眷族(けんぞく)(やしな)ふことが出来(でき)ない。生活(せいくわつ)といふことが出来(でき)なくなるとそこで悪神(あらぶるかみ)(おと)なひとなり、いろいろの騒動(さうだう)(おこ)つて()る、人間(にんげん)(こころ)(すさ)んで()る。衣食(いしよく)()つて礼節(れいせつ)()る、(いま)まで()(たましひ)()つて()つたものも、だんだん(わる)(たま)(ちから)(おさ)へられて悪化(あくくわ)して(しま)ふ。()ふか()はぬか、()ぬか()きるか、()うて()ぬか()はずに()ぬか、()()(くる)しい立場(たちば)になりますと、人心(じんしん)日増(ひま)しに悪化(あくくわ)して()くないことが往々(わうわう)(はじ)まる。(はなは)だしきは警察(けいさつ)()つて()厄介(やくかい)になつた(はう)(らく)で、(やし)なつて()れて安全(あんぜん)だといふものが出来(でき)る。監獄(かんごく)()れば()はして()れる、金銭(きんせん)はなくても()いといふ具合(ぐあひ)自暴(じばう)自棄(じき)(てき)悪神(あらぶるかみ)(おと)なひが(はじ)まる。(この)(おと)なひといふのは、(かみ)(さま)()真意(しんい)(そむ)いた(ところ)の、いろいろの論説(ろんせつ)()()るといふので、あちらからも此方(こちら)からも異端(いたん)邪説(じやせつ)(むらが)(おこ)ることであります。()うした結果(けつくわ)が、うるさい(ところ)五月蠅(さばへ)のやうにブンブンブンといろいろの(こと)()いて、
(よろづ)(もの)(わざはひ)(ことごと)(おこ)りき』
一切(いつさい)のものに災禍(さいくわ)(おこ)つて()る。外交(ぐわいかう)(うへ)()きましても、内治(ないぢ)(うへ)()きましても、商工業(しやうこうげふ)(うへ)にも、一切(いつさい)万事(ばんじ)(なに)()にも、()(なか)のありと(あら)ゆるものに(むか)つて、みな災禍(さいくわ)(おこ)つて()るのであります。そこで(てん)から伊邪那岐(いざなぎの)大神(おほかみ)(これ)御覧(ごらん)になつて、
(はや)須佐之男(すさのをの)(みこと)詔給(のりたま)はく』
仰有(おつしや)るのには、
(なん)とかも、いましは、事依(ことよ)させる(くに)(しら)さずて()きいさちる』
そなたは、(この)大海原(おほうなばら)(くに)(をさ)めよと()うてあるのに、何故(なにゆゑ)それを(をさ)めぬのか、()(なか)()()難局(なんきよく)(おちい)らせたのか、()うして(さわ)がしい()(なか)として(しま)うたのか、と大変(たいへん)にお(せめ)になつたのであります。すると須佐之男(すさのをの)(みこと)は、(まこと)(あひ)()まぬ(こと)であります。()(かく)これは(わたくし)(ちから)()らぬからであります。(わたくし)(わる)いのでありますとお(こた)へになつた。(しか)()うなつて()ては如何(いか)なる(ひと)()()ても、(この)時節(じせつ)には(かな)はない。(をさ)まるときには(をさ)めなくても(をさ)まるが、(をさ)まらぬときに(これ)(をさ)めるといふ(こと)(むつ)かしいものであります。(ひと)(さか)んなれば(てん)()ち、(てん)(さだ)まつて(ひと)(せい)す、悪運(あくうん)(つよ)(とき)には如何(いか)なる(かみ)もこれを()うも()うもする(こと)出来(でき)ない。(うしとら)金神(こんじん)(さま)(この)時節(じせつ)(いきほひ)には(かな)はぬと(あふ)せられて、それで三千(さんぜん)年間(ねんかん)あの()(かく)れて、今日(こんにち)神政(しんせい)成就(じやうじゆ)時節(じせつ)()つて、現在(げんざい)(あら)はれ(てん)大神(おほかみ)(さま)()命令(めいれい)(ほう)じて、三千(さんぜん)世界(せかい)立替(たてかへ)立直(たてなほ)しをなさらうといふのであります。大神(おほかみ)(さま)でさへもさう(あふ)せに()るのでありますから、()して須佐之男(すさのをの)(みこと)大変(たいへん)()(つま)つた地上(ちじやう)(をさ)めようとなさつてもどうして(をさ)まらう(はず)がありませう。(しか)らば何故(なにゆゑ)須佐之男(すさのをの)(みこと)()一人(ひとり)では(をさ)まらないのであるかと(まを)せば、それは今日(こんにち)文武(ぶんぶ)百官(ひやくくわん)がありまして、()政党(せいたう)政派(せいは)(たがひ)(あひ)(あらそ)ひ、一方(いつぱう)()うすれば一方(いつぱう)苦情(くじやう)()()して(おも)ふやうにならぬ(ごと)(まへ)(まを)しましたやうに(すで)にいろいろの(かみ)(さま)(たち)沢山(たくさん)あつて、(その)神々(かみがみ)(さま)各自(めいめい)天津(あまつ)(かみ)御心(みこころ)()(ちが)へて、所謂(いはゆる)体主(たいしゆ)霊従(れいじう)(おちい)つて()られたので、一人(ひとり)須佐之男(すさのをの)(みこと)がどれ(ほど)(まこと)(みち)(ひら)かうとなすつた(ところ)で、(さら)(みみ)()れるものがない、各自(めいめい)勝手(かつて)真似(まね)をなさる。丁度(ちやうど)強情(がうじやう)(めくら)(つんぼ)との寄合(よりあひ)のやうであります。そこに千仭(せんじん)(たに)があつても(めくら)顛覆(ひつくりか)へるまでは()らぬ(かほ)をしてをる。どれ(ほど)(かみなり)()つても(つんぼ)足下(あしもと)()ちるまでは平気(へいき)である。それに強情(がうじやう)()つて(たれ)(なん)注意(ちゆうい)しても()かない。神代(かみよ)(ひと)もそのやうに体主(たいしゆ)霊従(れいじう)で、どうしても(みこと)命令(めいれい)()かなかつた。それで須佐之男(すさのをの)(みこと)は、これは()りも(なほ)さず自分(じぶん)責任(せきにん)である、自分(じぶん)不徳(ふとく)(いた)(ところ)である、到底(たうてい)自分(じぶん)(ちから)では(およ)ばないのであると、(みづか)らをお()めになつて、
『あは(はは)(くに)()堅洲国(かたすくに)(まか)らんと(おも)ふが(ゆゑ)()く』
(わたし)はもうお(いとま)(いただ)いて、(はは)(くに)(かへ)らうと(あふ)せられたのであります。()堅洲国(かたすくに)(まを)すのは母神(ははがみ)伊邪那美(いざなみの)(みこと)がおいでになつてゐる(ところ)であります。(もつと)もこれまでの()国学者(こくがくしや)(たち)()堅洲国(かたすのくに)といふのは地下(ちか)(くに)であると()つて()りますが、(しか)一番(いちばん)(この)伊邪那美(いざなみの)(みこと)月読(つきよみの)(みこと)(おな)じく月界(げつかい)()()でになつたのでありますから、月界(げつかい)()堅洲国(かたすのくに)()つたのであります。で須佐之男(すさのをの)(みこと)自分(じぶん)(ちから)()らないのである、不徳(ふとく)(いた)(ところ)であるからして(みづか)()()いて、()堅洲(かたす)(くに)()かうと仰有(おつしや)つて、一言(いちごん)部下(ぶか)神々(かみがみ)不心得(ふこころえ)や、(その)(わる)行状(ぎやうじやう)(あふ)せられなかつた。如何(いか)にも(をとこ)らしい潔白(けつぱく)なお(かた)御座(ござ)います。(ところ)伊邪那岐(いざなぎの)(みこと)非常(ひじやう)()立腹(りつぷく)になつた。
(しか)らばみまし(この)(くに)にはな()みそ』
(その)(はう)のやうな(この)海原(うなばら)(をさ)める力量(りきりやう)()いものならば、二度(にど)(この)(くに)()むではならぬ。勝手(かつて)()堅洲国(かたすくに)()つたがよからう。一時(いつとき)でも()つてはならぬぞとお(しか)りになつたけれども、伊邪那岐(いざなぎの)(みこと)須佐之男(すさのをの)(みこと)心中(しんちう)()くに()()存知(ぞんぢ)である。自分(じぶん)()がどうして(この)(くに)(をさ)める(こと)出来(でき)ないか、どうして自分(じぶん)(うづ)()()ふことを(よろづ)神々(かみがみ)()かぬか、(はら)(そこ)では充分(じゆうぶん)()存知(ぞんぢ)でありますが、それを彼此(かれこれ)仰有(おつしや)らない。(こころ)(うち)には千万(せんまん)無量(むりやう)のお(かな)しみを()つて()られまするけれども、(ほか)(おほ)くの神々(かみがみ)(きず)をつけるといふことは(かんが)(もの)である。それで須佐之男(すさのをの)(みこと)刑罰(けいばつ)(あた)へて罪人(ざいにん)としたならば、その()八百万(やほよろづ)(かみ)、これに()いて()(ところ)(かみ)(たち)はそれを()(みな)改心(かいしん)するであらう、その(わる)かつたことを(さと)るであらうと思召(おぼしめ)して大神(おほかみ)(さま)自分(じぶん)()(ばつ)せられたのでありまして、普通(ふつう)(もの)出来(でき)(にく)いことで御座(ござ)います。その広大(くわうだい)なるお(なさけ)(ぶか)御心(みこころ)は、(まこと)勿体(もつたい)ない次第(しだい)でありませぬか。(この)須佐之男(すさのをの)(みこと)(つみ)()うたならば、あれこそ吾々(われわれ)()めに(つみ)せられたのである、(まこと)()まないことであるから、吾々(われわれ)()(あらた)めて本当(ほんたう)政治(せいぢ)をしなければならぬ、改心(かいしん)(はや)(いた)して(みこと)(つみ)(ゆる)されむ(こと)八百万(やほよろづ)神々(かみがみ)(おも)ふであらうと思召(おぼしめ)して伊邪那岐(いざなぎの)(みこと)(この)処置(しよち)をお()(あそ)ばしたのであるが、矢張(やつぱり)体主(たいしゆ)霊従(れいじう)(おちい)られた八百万(やほよろづ)(かみ)(たち)容易(ようい)にそれがお(わか)りにならず、あれは当然(たうぜん)である、政治(せいぢ)主権(しゆけん)をあんな(もの)(にぎ)つて()つては(くに)(をさ)まらう(はず)がない、あれが()なくなれば(また)()(かみ)(さま)()るに(ちが)ひない、(いな)吾々(われわれ)(ちから)充分(じうぶん)()(をさ)めようといふやうな(すこぶ)冷淡(れいたん)間違(まちが)つた(かんが)へを()つて()つたのであります。(まこと)にこんな()(なか)(をさ)めようとするには並大抵(なみたいてい)(こと)ではないので御座(ござ)います。
(大正九・一〇・一五講演筆録)

(大正一一・三・五再録谷村真友録)