第一〇章神厳(しんげん)〔一五六〇〕 第九二 一 朝日(あさひ)(かがや)(かみ)(くに)その真秀良場(まほらば)(きづ)きたる (かみ)御庭(みには)(のぼ)ります天津使(あまつつかひ)瑞御魂(みづみたま) 御魂(みたま)(さちは)ひましまして(つみ)重荷(おもに)(くる)しめる (もも)身魂(みたま)をいと(やす)(うづ)御前(みまへ)(みちび)(たま)へ。 二 (みづ)御魂(みたま)(あら)はれて(わざはひ)(おほ)()(なか)艱難(なやみ)(みち)(かな)しみの(やま)安々(やすやす)()(たま)(この)()(たび)(まよ)ふなる青人草(あをひとぐさ)(みちび)きて (あか)神国(みくに)(すす)ませ(たま)へ。 三 天津(あまつ)御国(みくに)御使(みつかひ)(ひき)ゐて(ふたた)現世(うつしよ)(あら)はれ(たま)(とき)とこそ(いま)(まつた)くなりにけり (いづ)御魂(みたま)(おん)(そば)(われ)()身魂(みたま)(みちび)きて つきぬ(よろこ)栄光(さかえ)をば()させ(たま)へと()(まつ)(かみ)(あい)なり権威(ちから)なり(うづ)御前(みまへ)()(をが)む。 第九三 一 現身(うつそみ)姿(すがた)その(まま)天津国(あまつくに)(のぼ)りて()かむ()こそ(たの)しき。 二 八雲(やくも)()出雲(いづも)小琴(をごと)()()ひて (かみ)(ひと)との(いき)(そろ)へる。 三 ()(くに)御門(みかど)(かみ)(くだ)かれて 天津(あまつ)大道(おほぢ)(さまた)げもなし。 四 死出(しで)(やま)(しこ)川辺(かはべ)(なに)かあらむ (めぐみ)(かみ)(みちび)きあれば。 第九四 一 月日(つきひ)(かがや)大空(おほぞら)八重(やへ)棚雲(たなぐも)(うち)()りて (のぼ)()きます瑞御霊(みづみたま)栄光(さかえ)(きみ)神姿(みすがた)(なが)めて(むか)天使(あまづかひ)(もも)音楽(おんがく)(かな)でつつ 御門(みかど)(ひら)(むか)()称讃(たたへ)(うた)天地(あめつち)(ひび)(わた)るぞ(かしこ)けれ。 二 五六七(みろく)殿(との)(にぎは)しく()()(ひと)()(さか)言霊軍(ことたまいくさ)()(たま)(みづ)御魂(みたま)()(をさ)御手(みて)より(この)()をとり(かへ)生命(いのち)(くに)(ひら)きつつ (かち)(いはひ)(たひら)かにいと(やす)らかに(うた)(たま)ふ。 三 元津(もとつ)御神(みかみ)諸共(もろとも)(かみ)大道(おほぢ)(あゆ)みなば 生命(いのち)滅亡(ほろび)(わか)るる(みち)八衢(やちまた)街道(かいだう)(なん)のその ()にも()まらず皇神(すめかみ)栄光(さかえ)(くに)(のぼ)るべし (かみ)言霊(ことたま)権威(ちから)なり。 四 (つち)(うへ)にて()()つる(ひと)(いのち)(あは)れみて (さか)(ひさ)しき天津国(あまつくに)千代(ちよ)御園(みその)(のぼ)らせて (めぐ)みの(つゆ)()(たま)(きよ)めの(かみ)御後(みあと)をば (した)ひまつれよ(ひと)()()りさけ()れば大空(おほぞら)(われ)()()くべき千代(ちよ)(さと)いともさやかに()(わた)る。 第九五 一 千座(ちくら)置戸(おきど)()ひましし栄光(さかえ)(きみ)瑞御魂(みづみたま) その()()くも(いさぎよ)青人草(あをひとぐさ)()かさむと 八束(やつか)(ひげ)()きとられ手足(てあし)(つめ)(のぞ)かれて 血潮(ちしほ)(そま)()(つみ)()はせ(たま)ひて()(ひと)(きよ)むる神業(みわざ)詳細(まつぶさ)()げさせ(たま)(たふと)さよ。 二 (いづ)御魂(みたま)大神(おほかみ)(みぎ)()まして永久(とこしへ)(うづ)住居(すまゐ)(かま)へつつ(われ)()(まも)瑞御魂(みづみたま) (ふか)(めぐ)みを(うれ)しみて()めよ(たた)へよ御栄光(みさかえ)(ひと)(かみ)()(かみ)(みや)。 三 (みづ)御魂(みたま)(おん)(めぐ)(きよ)稜威(みいづ)()(ひろ)(あら)はれましていと(たか)(たへ)(たふと)大神業(おほみわざ) 天津使(あまつつかひ)相共(あひとも)世人(よびと)(こぞ)りて(きみ)()(かがや)(さか)ゆる有様(ありさま)()めよ(たた)へよ真心(まごころ)に。 第九六 一 三五(あななひ)(かみ)(をしへ)(つかさ)(たち) (みづ)御魂(みたま)(とく)(あふ)げよ。 二 天津(あまつ)()(かみ)御裔(みすゑ)とあれませる (うづ)御子(みこ)をば(うやま)(まつ)れ。 三 許々多久(ここたく)(つみ)(けがれ)()()ひて 世人(よびと)(きよ)めし(きみ)(あが)めよ。 四 皇神(すめかみ)(めぐ)みと(きみ)(なや)みとを (おも)(いだ)して(かみ)(たた)へよ。 五 千万(ちよろづ)(くに)益人(ますひと)(おん)(まへ)平伏(ひれふ)御稜威(みいづ)(かしこ)(あが)めよ。 六 永久(とこしへ)(いづ)御歌(みうた)(こゑ)(あは)万司(よろづつかさ)(きみ)(あが)めよ。 第九七 一 ()(あら)(いづ)御魂(みたま)瑞御魂(みづみたま) その聖顔(かんばせ)伊照(いて)(かがや)く。 二 天地(あめつち)(たぐひ)もあらぬ(きよ)(ぬし) 天津使(あまつつかひ)(こぞ)りて(つか)ふ。 三 ()(ひと)(あはれ)(たま)千座(ちくら)をば ()ひて()()(きみ)(たふと)き。 四 ()(くに)()()身魂(みたま)(あはれ)みて 天津(あまつ)神国(みくに)()かす(きみ)はも。 五 (かぎ)りなき(めぐ)みを()けし(ひと)()(こころ)(かぎ)(つか)へまつれよ。 第九八 一 ()(ひと)(いたは)(たま)瑞御魂(みづみたま)御声(みこゑ)(たへ)天地(あめつち)(ひび)(わた)りぬ()(たみ)(いづ)御魂(みたま)(わが)(きみ)栄光(さかえ)(かむり)(たてまつ)れ。 二 天津使(あまつつかひ)(うち)()して(いづ)御魂(みたま)御光(みひかり)を あこがれ(をが)(たふと)さよいざ諸人(もろびと)(きよ)めの(きみ)栄光(さかえ)(かむり)(ささ)げよや。 三 矢叫(やさけ)びの(こゑ)(とき)(こゑ)(にはか)()みて(たたか)ひの (には)神国(みくに)となり(かは)(いの)りと(うた)との言霊(ことたま)(あめ)(つち)とに(ひび)きけり四方(よも)民草(たみぐさ)平和(へいわ)(きみ)(たから)(かむり)(たてまつ)御空(みそら)(きは)(つち)のはて (のこ)(くま)なく御栄光(みさかえ)(うづ)(ひかり)()(わた)(いづ)御魂(みたま)瑞御魂(みづみたま)(この)()()らす神柱(みはしら)栄光(さかえ)(かむり)(たてまつ)れ。 第九九 一 (すべ)ての(つかさ)とあれませる(きよ)めの(きみ)瑞御魂(みづみたま) ()めつ(たた)へつ(かみ)(こゑ)世人(よびと)(こゑ)海山(うみやま)(くま)なく(ひび)(わた)りけり(いづ)御魂(みたま)瑞御魂(みづみたま) (うべ)なひ(たま)惟神(かむながら)。 二 栄光(さかえ)(きみ)厳御魂(いづみたま)(みづ)御魂(みたま)(かみ)()(いや)永久(とこしへ)にしろしめし(かみ)稜威(みいづ)御光(みひかり)(あまね)天地(てんち)(かがや)かし(すべ)てを()かし(たま)へかし (うづ)御前(みまへ)()(まつ)(いづ)御魂(みたま)瑞御魂(みづみたま) (まも)らせ(たま)惟神(かむながら)。 三 (きよ)めの(きみ)(きた)りませ(うづ)御声(みこゑ)(うれ)しみて (われ)()身魂(みたま)(きよ)めつつ(いのち)(かて)(つか)へなむ 仮令(たとへ)天地(てんち)()するとも(われ)()(きみ)御恵(みめぐ)みを (いや)永久(とこしへ)(よろこ)びて黄金(こがね)(こと)をかき()らし 稜威(みいづ)(あふ)(まつ)るべし(いづ)御魂(みたま)瑞御魂(みづみたま) (きた)らせ(たま)惟神(かむながら)。 第一〇〇 一 烏羽玉(うばたま)(くら)闇夜(やみよ)()()りて (あづま)(そら)(あかね)さすなり。 二 (うる)はしき(きみ)御影(みかげ)()(をが)(ひかり)(きみ)(つか)へまつらむ。 三 神国(かみくに)(ひかり)といます厳御魂(いづみたま) (みづ)御魂(みたま)御稜威(みいづ)(かしこ)し。 四 皇神(すめかみ)(めぐ)みの(つゆ)()ふる(たみ)歓喜(よろこび)栄光(さかえ)(なに)(たと)へむ。 五 大空(おほぞら)(ほし)にも(まさ)(たみ)(かず) (めぐ)ませ(たま)(かみ)(かしこ)き。 第一〇一 一 厳御魂(いづみたま)(みづ)御魂(みたま)()(まさ)(きよ)きは(ほか)にあらじとぞ(おも)ふ。 二 いと(たか)(かみ)御子(みこ)にしましませど ()(あら)ふため(くだ)りましぬる。 三 八千座(やちくら)(うへ)(かか)げし(うづ)()万国民(よろづくにたみ)(いま)(あふ)がむ。 四 皇神(すめかみ)(みぎ)にぞ()して(かみ)()現世(うつしよ)しらす(きみ)(かしこ)し。 (大正一二・五・三旧三・一八北村隆光録)