附録 第三回高熊山参拝紀行歌(三))
附録第三回高熊山参拝紀行歌(三)
王仁作
高熊山参拝者名簿(三)
(大正十一年四月十三日旧三月十七日)
(七)
神が表に現はれて鈴木ケ原も山奥も(鈴木すう)
澄ますうれしき松の御代河合と思召す神心(河合一男)
一男聞いては十を知る誠の安保と成り変り(安保米太郎)
神の教を村肝の心に深く登米太郎(斎田のぶ)
朝夕斎く田のもしさその身のぶじも泉山(泉山貞夫)
魂の貞め夫嬉しみて教祖の出西神の島(西島躬幸)
神の躬幸も和田の原荒浪よせつ博々と(原せつ)
漕ぎ行く雄島女島潟波に浮べる神山の(同博子)
磯端清き上り口恒き心の彦姫が(山口恒彦)
社の前に平伏し難を岡して漸くに(平岡基良)
参詣したる大基の教を守る良き信徒(大野徳松)
恵みも大野徳松氏尾形太郎作いさぎよく(尾形太郎作)
赤き心は秋山の紅葉の色の義之が(秋山義之)
新たに掘り出す黄金の玉の在所を菊の月(新堀菊次)
次第々々西げり行く草村わけて昻りたる(西村昻三)
三日月空に輝きて常世の暗を明し行く
神の御稜威ぞ畏こけれ。
(八)
西洋も大和も押並べて醜の村雲空を掩ひ(西村雛子)
親に離れし雛子鳥高天に上るよしもなく(上滝美祐)
佐久那垂りにと落滝津速川の瀬に美はしく(柳生宣子)
身魂を洗ひ大神の祐柳生の宣伝使(小原茂樹)
小原の中に茂る樹の花も吉井の健康に(吉井康素)
匂ふも清し太素の同じ教の道のため(同ため)
前むも知らに退くも知らずに田依る稲の国(前田稲子)
天津日嗣の日の御子のみこと畏こき佐伯の庄(佐伯史夫)
稗田の阿礼が国史夫語り岡れしその如く(岡文雄)
空澄み渡る瑞月が神代の文雄伝へむと
高天野原の神業をやすく楽しく述べ立つる(高野やす)
何の淀みも荒川の流るる如く物語る(荒川保史)
浦保国の神の史魂の力を丸めつつ(力丸金吉)
金鉄溶かす勇猛心吉凶禍福の外に立ち(同あさを)
尊き神の御教をあさを考へ無田口を(田口改治)
たたく信者を改めて誠一つに治め行く
市場の如く喧ましくさわぎ廻りし人々に(市場義堅)
真義を堅く説きさとす神の救ひの方船は(船越英一)
万のものに超越し英でて尊き一の教
誠の紙の大本は老も若きも押並べて(紙本鉄蔵)
堅き心は金鉄蔵世界に名高き島国の(名島鶴子)
千歳の松に鶴巣ぐひ恵みの風も福井氏(福井重内)
慶び重ねて内外の国の民草勇み立ち
篠と乱れし国原も隆き稜威を仰ぎつつ(篠原隆)
君の蔦歳祝ふなり。
(九)
四四十六の菊の花薫り床しき玉の池(菊池正英)
教正しく英でたる大本神野おん恵み(大野只次郎)
只には聞くないち次郎き神の守りの限りなく(神守)
栄え目出度植木村いと綿密に竜宮の(木村密)
池に漂ふ松の島神の懿徳も世に秀で(松島懿秀)
斎祀の司藤原の子孫の家に相生れ(斎藤相造)
天地造化の大神に仕へて誌す筆の文字(文字蔦之介)
蔦なきすさびも皇神之深き介にはつれじと(同はつ)
四方の草村山の上照らす神の世近づきて(村山政光)
神政成就の光明を海の中外の島々に(中島りう)
りうりう昇る朝日子の姿も清く中天の(中村新吉)
村雲四方に吹き分けて新らしく見ゆる景色吉さ
眺めも吉田の春の色治まる御代の姿かな(吉田春治)
左を近く見渡せば曽我部の野辺に咲き充てる(左近英吉)
木々の英吉く薫る数多幾多の青野原(多幾光太郎)
天津日影に光太郎家庭もさきくえらえらに(同きくえ)
楽しむ人の笑ひ声関藤めあえぬ神軍の(関藤軍治)
道を治むる大八島金竜海の波次郎く(大島金次郎)
心地もよしや稲田原飛び交ふ幾多の小雀も(同よし)
チウチウ忠と三郎なり鳴子も古瀬の田の面に(稲田幾三郎)
黄金の波も平けく野辺も川瀬も恙なく(古瀬金平)
長閑に栄ゆる神の則稜威高熊と響くなり(野瀬長則)
(一〇)
万の災湧き充ちて板けり狂ふ曲神を(板橋次郎)
誠の道に救はむと高天原の大橋を
世に著次郎く架け渡し吉とあしとを田て別くる(吉田秀男)
秀妻の国の御教変性男子と生れませる
原つ御魂を谷の底深く封次郎枉神も(原谷次郎松)
松の神代の近づきて神の心も石の上(石津末太郎)
遠津御神の御末太郎伊都の御たまや瑞御魂(同たま)
深山の奥に名西おふ国常立の大神の(奥西はる)
厳の教をはるばると山の尾の上西き拡め(上西信助)
信入悟入の諸人を神の大道に助けゆく
清水湧き出る宮垣内丑寅大神未申(清水寅吉)
皇大神に神吉辞宣るも涼しき神の庭(同敏夫)
敏夫かさねて開け行く小さき人の信仰も(小高もと)
高天原の神国に悦び昇るもとぞかし
秋津島根の田庭国まつの教は遠近に(島田まつの)
酒へて雲井の空たかく峯を照らして生れ出る(酒井峯生)
初日の如くいす細し加々見の光り麗はしく(細見睦順)
睦び帰順神の道開い田所は彰かに(田所彰)
御座の湯川いや高く天に貫く松魚木は(湯川貫一)
真一文字に輝きて棟木の上も屋根下も(木下さわ)
揃うて清き尊さわ神の心と仰がれぬ
松の神代の末永く教の友と吉く睦び(松永友吉)
高木稜威を輝さむと金鉄とかす男心は(高木鉄男)
神代の種と知られける
(一一)
神代も廻り北沢の千歳を祝ふ大日本(北沢祝大)
真金の神の幸ひ雄貴賤上下の区別なく(真金幸雄)
仰ぎ三島の光り佐平常夜の晴を松の月(三島佐平)
村雲散りて真澄空竜宮館の神苑に(松村真澄)
処狭き迄植込みし芝生の花も今盛り(植芝盛隆)
隆く輝く池中野男島に斎きし岩の神(中野岩太)
雨と風との太御神玉の井の上に御姿を(井上留五郎)
清く涼しく留たまひ日五郎信ずる信徒の
額を照らし守りつつ大御田柄の造りたる(額田保)
保食神の御神徳戴く心中野嬉しさよ(中野作郎)
作りも豊かに郎らかに稔りて神の大前に
横山の如献り尽きぬ英二四の神の綱(横山英二)
曳かれて返さぬ桑の弓高天原に住之江の(桑原住之江)
心地も殊に淑子姫稲次々に美はしく(同淑子)
実る御玖仁の豊の国野山も崎はひ増々に(稲次玖仁豊)
造化の神の御神業開くも楽し鈴木原(山崎増造・鈴木伊助)
伊照りかかやく御神助は天津御空を渡辺の(渡辺しづ)
月日の恵のしづくなり同じ教の道の子が(同道子)
晴西村雲打ながめ皇大神の神徳に(西村徳治)
治まる御代を仰ぎつつ藤の高山久方の(藤井健弘)
雲井の空に端然と勇壮健々根も弘く(上原芳登志)
上る雲霧原ひつつ景色も芳登志聳ゆなり(依田善五郎)
誠の道に依田かる善一筋の神五郎母(同たき)
聞くも目出たき神の前田は満作の稲の波(前田満稲)
風おだやかに吹き渡り田辺も林もいと清く(田辺林三郎)
よりて三郎君が御代花の都も渋谷も(渋谷武一郎)
尚武慈愛の一郎に心かたむけ前みゆく(前田よしや)
大御田柄の幸よしやあやの高天をいそいそと(同あや)
足に任せて立ながら進み兼太郎信徒が(足立兼太郎)
互に心合ふ田中清き教の交りは(田中清右衛門)
この右衛門なき楽みぞ清水湧き出る宮垣内(清水床栄)
瑞の御霊の床しくも栄えて桃も桜井の(桜井信太郎)
神の教を信じ太郎人の心は玉の井の(井上ちよの)
上にも匂ふちよの春道を佐藤りて神六合雄(佐藤六合雄)
守る常磐の木下蔭愛は隣人のみならず(木下愛憐)
海の内外の限りなく大小無数の国々に(小原稜威夫)
高天原の神等の御稜威夫ひらく物語(江本立吉)
おし江の本の立ちも吉く彼岸に渡す大橋の(橋本亮輔)
本亮かに輔けゆく五十鈴の川の水木よく(鈴木政吉)
神政吉しく治まりて豊葦原の中津国(中倉さだ)
御倉の棚もさだまりて浦安国も発達し(安達政史)
天壌無窮の神政史語るも嬉し高熊の
山に現れます大神の御前に感謝し奉る。
(一二)
小幡の宮の広庭に立ち並びたる木々昻(宮木昻)
中条の東流れたる小川の水はいと清く(中条清吉)
汲み取る人は身心も吉く洗はれて仕合も(仕合新太郎)
日々に新たに充ち太郎高き恵みを沢々に(高沢たか)
受けし瑞白たか熊の岡に登りて大基の(岡基道)
道を開きし物語中和大中条分けて(中条武雄)
学びし武雄小まごまと八島の国に拡めむと(小島修岳)
修養したる神の岳津々む樹草も村々藤(津村藤太郎)
生ひ茂り太郎賑はしさ正義に敏き大丈夫が(同敏夫)
御前に菅る村社祝詞の声もなつかしく(菅村なつ)
安全無事の境界に到達せむは貞かなり(安達貞子)
男子と女子の志豆機を織田由来は志賀の湖(織田志賀子)
黄金橋の本清く神の救ひを公に(橋本公子)
普ねく伊由吉渡さむと神楽ケ岡の皇神の(吉岡善雄)
善一筋の大道雄高熊山のいや高く
開きたまふぞ尊とけれ。
No.: 1508