附録第三回高熊山参拝紀行歌 王仁作 高熊山参拝者名簿(一) (大正十一年四月十三日旧三月十七日) (一) 出の御魂の開け口神の稜威も高熊の(出口王仁三郎) 清き霊地に詣でんと大本信徒の一隊は 世継王山を後にして仁愛(みろく)の神の教のまに 三月弥生の十五日円満清郎澄渡る 月野御影を頼りとし崎を争ひ信徒(まめひと)が(野崎信行) 進み行くこそ雄々しけれ世に勝れたる大本の(勝本安太郎) (のり)は浦安国の果太平洋をのり越えて 光は日々に増り行く山川野原谷の底(増川康) (しづか)に栄ゆる神の道誠の神の御心を(佐藤勝治) 佐藤る霊界物語優勝劣敗今の世の 汚れを清め治め行く皇大神は(いそ)の上(石川保次郎) 古き神世の昔より禊身たまひし五十鈴川 国家保護の神徳は他教にまさりていち次郎く 東の海や西の洋塞がり渡る村雲を(西村寛之助) 寛仁無比の言霊之助に開き初めつつ(初田彦九郎) 教へ導く猿田彦九郎するがの富士の山 仰げば高き雲の橋喜美の恵は常永に(高橋喜美) かがやき渡る雲の上下津石根や川の底(石川こずえ) 木々のこずえに至るまで輝やき和田る中津国(田中亀太郎) 亀の齢の充ち太郎下津岩根の日の本は(岩本なみ) なみも静かに治まりて村雲四方に晴れ渡る(村橋金一郎) 橋は黄金の一筋に老若男女の牧ばしら(牧近一郎) 遠き近きの隔てなく一心不乱にさざれ石(石川はつ) 清く流るる和知の川水瀬はつよく稜威(いづ)高く(高野久) 御代野栄えは永久に岩城の如く美治よし(岩城よし) 露西田たる青葉蔭お津留雫も三な上と(西田津留) なりて水かさまさり行く瑞の御魂の海潮が(三上まさ) 雨ふる郷の亀岡や瑞祥閣に立籠り(岡基道) 五六七の基の神の道田加熊山の岩中に(田中嘉太郎) 修業なしたる物嘉太り上田喜三郎が生家より 東にあたる川原條内外の区別弁まへず(東條内外) 夢中遊行月の夜に西山口に進()行く(山口三蔵) 蔵さは暗し松の森御国の幹を造らんと(森国幹造) 議り玉ひし御神慮を堅く真森て種々の(森種次) 苦労艱難なめ次ぎつ上中下なる三段の(三段崎俊介) 御縁崎はふ神の業鬼も大蛇も戌の俊 神の介けに石田ふや天馳せつかい富士の山(石田要之介) 扇の要之助け以て西の穴太の村外れ(西村ゆき) ゆき未だ残る奥山の草村わけて辿りつつ(奥村貞雄) 神の貞めの霊場に尋ね行くこそ雄々しけれ (二) 田舎の村に生れたる神に仕ふる神兵が(田村兵次郎) その霊術も著次郎く屹立したる岩城に(岩城達禅) 漸く達し悠然と座禅姿の帰神術 雲井の上を泣渡る山郭公血を吐いて(井上武仁) 武男と仁義の大御代に太田る民の幸も吉く(太田幸吉) 君の恵を仰ぎつつ悪しき心を桐山に(桐山謙吉) 力をかくす謙譲の徳の光りはさえも吉く大和心の信徒が 西尾見当てに金峰山手前の神山に次ぎて行く(西尾金次郎) 治まる御代に大崎の外国人に勝れたる(大崎勝夫) 誠に強き大丈夫は数回有田の九皐氏(有田九皐) 瑞穂栄ゆる玉の井の村に生れし上田の子(同瑞穂) 世は吉祥と治まりて国威も四方に輝きし(井上祥治) 明治は三十一の年春の初めに斎藤の(斎藤弁治) 借家を夜半に立出でて咫尺も弁ぜぬ暗の夜を 神の大道に治めんと稜威も高木神の山(高木寿三郎) 経綸(しぐみ)も長き三千寿(とせ)の三国一の不二の峰 秀妻の国も平けく遠き神代の其ままに(秀平遠安喜) 波風安く治まりて喜悦に充てる松たけや(同たけ) 梅野花咲く門口を如月九日子の刻に(野口如月) 小松林の御眷属やゑの村雲掻別けて(林やゑ) 天の羽車轟かし小さな宿房(やど)に降り来て(車小房) 顕幽二界の溝渠をば上下の別なく取り放ち(溝下とみ) 厳とみづとの神の(のり)し加藤諭さん吉き人よ(加藤吉人) 吾に続けと松岡の(うづ)の道柴田どりつつ(柴田健次郎) 生れ付いたる健脚を神使に次ぎて喜三郎(藤岡しか) 藤蔓からむ神の岡しかと踏みしめ漆原(漆原一郎) 一心不乱に小竹(ささ)の中かや生ひしげる山路を(竹中かや) 神の御杖にすがりつつ梅咲き匂ふ宮垣内(同すが・同梅) あとに見捨てて登り行く水音高く沢々と(高沢たか) たか天原となり渡る川西あればいさましく(川西いさ) 栄え目出度き松野代の声もしづかに杉原や(松野しづ) 喜び重ねて大本の誠一つの信徒が(杉原喜重) 道の泉の水口を尋ねて進む惣部隊(水口惣夫) 老若男女夫婦連松野しげみの下蔭を(松野しげ) 心いそいそ平原の松樹丈余に伸びも吉く(平松丈吉) 野山崎々たつね行く今日初ての鹿島立(山崎つね) 二回目三回四回迄登山を為せる人もあり(初島政) 一回毎に政り行く歩みも吉田の黄金に(吉田黄金) 彩どる野辺を眺めつつ小石の転ぶ田圃路(石田ちよ) かたへの林にたちよりて原をふくらす弁当の祐(原祐蔵) 胃蔵の虫を歓ばせ小雨の空に一行を(西尾藤之助) 西尾目指して先藤之横芝勇士に手を曳かれ(同与一郎) なやむ足元与一々々と稲む色なく田どり行く(稲田愛五郎) 万有一切愛五郎谷と谷との落合の(落合平三郎) 少し平らな芝の上三人五人と名西尾(西尾たね) たかねを井きせき上りつつあやに畏こき神の山(井上あや) 牧の柱のすぐすぐと慎しみ敬ひ平坦な(牧慎平) 巌窟前の木下蔭一同の胸も秋月の(秋月晴登) 晴れたる空を登る如杉山越えて勇ぎ吉く(杉山勇吉) 村草分けて上方へ八重野陣をばしき乍ら(村上八重野) 小笹ケ原を進みきぬ一同息をやすめつつ(小原きぬ・同やす) 青年隊の行く後江寿らすら次々かけ登る(青江寿次) (以下第九巻)